[そしてちょっとおどけた様子で続けた]
私思うんだけど、きっとね、この世界は神様の手のひらの上にある舞台なのよ、ネリー。そして今は、『絶望』というタイトルの台本を与えられた役者なのよ。
で、ま、私に言わせれば。
[かりぽりと頭をかいて]
……そういう、悪足掻きも何もかも全部ひっくるめて、喜劇だと思うわ。
与えられた命題に対して、それぞれが思い思いに動く。それが神様にとっては面白いのね。
[真相を知れば。ネリーも喜劇と感じるんじゃないだろうかとすら思う、この茶番劇]
でも、私が一番可笑しいと思うのは、そんなタブーにまで手を染めた政府のお偉い方や科学者ではなく、まだ生きてるのに、何もしない、何も感じない、何も考えない、ただ絶望に酔ってるだけの人なのよ。
どうせなら、短くても幸せだったと、感じて死にたいじゃない。絶望を感じないために。幸せだったと感じるために。
私は、そう思って生きてる。