[望月の動作に身を避けて、膝立ちで見つめた]くす。鞘……だ、そうですけれど?いったい、何を収める鞘なのかしら、翠は。自分の心の弱さを抱きとめておくだけでも、精一杯のように私には見えてしまうのだけれど。ね?