そうそう。見てほしいものがあるのだ。
おれも刀匠に師事したのよ。
[とたんに、童のように舌足らずな声。はしゃぐ色さえ滲み]
あにじゃ…ううん。
ばんにいの目に適うかどうか…みてほしいのだよ。
二振りも打ったのだぞ!……そう、銘もつけた。
[ふわり ふわ]
[浮かぶ魂魄。己の目にだけ黒髪の青年が手招きする姿が映る。
満面の笑みを浮かべ空へと昇って。
あとには緋色と白緑の光が憑いていったとか]
[花瑞樹の根元の刀は何時しか錆に覆われ][ふわ]
[魂魄が去った後の煽りで
突き立てられた刀はもろもろと*崩れ落ちた*]