>>766
[飛び出してきたカミーラの肩を掴み、ジャグジーの内壁に背中を押し当て、上からのしかかるような体勢になり顔を覗き込み]
良く聞け。多分理解しがたい内容だろうが、とにかく聞け。
俺はな、雪が降るとダメになるんだ。どうしても、どうにもならなくなるんだ。だから、根治治療の方法がわかんねーから、対症療法に頼った。冬の間、俺の都合のいいときに都合のいいように相手してくれる人を作った。
[少しだけ、肩を押さえる手の力が緩み。視線が下がり]
暖かくなって雪が融けると、嘘みたいに症状がなくなる。あんなに必要としていた相手なのに、全然見向きもしなくなる。
その繰り返しだ。
彼女は、そんな俺に何にも見返りは求めなかったけどな…。いつまでも続けていい関係じゃねぇ…。
だから、治療拒否した。一方的にだ。サイテーな男だろ?
……俺はな、カミーラ。
俺はお前を、その二代目にしちまうんじゃねーかと。そう、危惧し続けているわけなんだよ…。