[...は、事務所の扉を開けて戻ってきた。
後ろ手に何かを持ってヘンリエッタに近づき、
その頭にぽんと乗せる。]
あ、室内ではよくないか?
ハゲるとか、言いますよね。
[ヘンリエッタに乗せられたのは、
愛らしいレースのついた、ひらひらとした麦わら帽子。
真っ白なそれには同じく真っ白な花の刺繍が。]
好みかどうか全然わかんないし…
…しまったなぁ。今の服には似合うかもしれないけど…。
…まあいいか。うん。しょうがない。
[こりこりと頬をかき、じっとしてられなくなると
細かな片付けの手伝いをしはじめる。]