いや……むしろ「正しい調査者」であるためには、アウトサイダーとしての自分を維持しなくちゃいけない。なのに俺は何やってんだろ。調査者失格だ。
……でも、そんなことはどうでもいい。
[抱き締めた身体を引き寄せる。]
俺はローズマリーの押しの弱さばっかり気になって、……誰よりも優しいんだって所に気付かなかった。俺がどんな嫌なことを言っても、俺を傷つけ返すことなんかしないで、優しく接してくれたから。
ああ……そうか。はじめからこうすれば良かったんだ。
俺がローズマリーの押しの弱さを補って、ローズマリーが俺に足りない優しさを与えてくれれば、それで。
[そして、耳元で囁く。]
………好きだよ、ローズマリー。
君がいてくれたら、俺はそれでいい。