>>352
[今からお前に殺意を向けてやると宣言したも同義な自分の言葉にも落ち着いた声で返したルーサーを、椅子に座ったままそっと見る。
緩やかに動く彼の手元に導かれ目をやればそこに聖書があった。
...はぎゅっと目を瞑る。
今は狂おしさに震わせるでもなく、ただ牧師にのみ届くような静かな声で]
ただの八つ当たり、分かっちゃいるけど…
炎みたいな憎しみが、どうしても…どうしても消えない。
[表紙を叩いた後のルーサーの言葉に軽く笑って]
人に刃を向けるときは自分が刺されることも覚悟せよ、それは勿論私に対しても同じ事が言える?
まるであんたも、人に刃を向けたことがあるみたいな言い草だ。
…変わってるね。