[見慣れた店内で行われる、見慣れた人物の見慣れない素顔。
しかし行為はわたしの煽情をなぞるには充分過ぎて…]
――あ…だめっ…こんな所で…思い出すなんて…――
[わたしは先の契約を思い出し、思わず躰が震えた。
無意識の内に滑り落ちる手は乳房と太腿へ。緩やかに動く指先の感触に一瞬意識が遠退きそうになるが――]
っ―…駄目よ、ステラ。こんな所他の人に見られたら…駄目…
[何とか戻った理性に叱咤され。わたしは二人に気付かれないようにそっと雑貨屋を後にする。
しかし私は気付かない。立ち去る際にわたしがその場に居たという動かぬ証拠を、落として行っていたということに――]