僕が正しいのか、君が正しいのか。
正解なんて、有りはしないのかも知れない。
其れでも、判断が下される日が遣って来る。
[最終選考――最後の一人が選ばれる。
自分が生き残って来たのは、正しいからなのだろうと漠然と考えて来た。然し同時に残される者を見ると、何が正しいのかは解らなくなった。其れももう直ぐ、終わる]
僕が落され、君が残る時。
僕が考えを改めるとしたら、其の時だろう。
期待はしていないが。
[顔を上げるナサニエルに向ける眼は酷く冷めた色をして]
……さあね。
在ったのだろう。でも、今はもう、無いのだろう。
[視線を逸らして興味を失った様に*室内へと足を向けた*]