別れの言葉はシンプルな方が良いもの。ただ、さようなら、とだけ。残していくものといったら……そうね。[自室の様子を思い浮かべる。読み尽した本棚の本たち、使い馴染んだ工具類。他の私物といえば替えの衣服くらいだった。製作した物の殆どは作業室か倉庫にしまわれていた]私のデスク上のプリントアウトと、其を押さえてる木箱くらいかな。木箱は開かないと思うけど。