[………身分が上位のものが「知る必要がない」ということは、下の者にとっては良くないことが多いということを、経験的に知っている。 しかも、優勝すれば望みはほぼ思いのままという。一体何を交換条件に突きつけられるのか。 舌打ちしたい気持ちを、ウェンは必死で抑える。 横のシャーロットが立ち上がったので、ふと見上げると、お互い全力を尽くそうと声をかけられた] ……うん。 よろしくね、シャーロット。[自分も立ち上がり、右手を差し出した]