[無事に袋を手に入れ、小さく息を吐いた。木の上から見る景色は、屋上のものともまた違う]……懐かしいな。[枝に掴まった儘、暫し其れを眺めた後、登った時よりも幾分かゆっくりと降り始めた。が、其の間にメールの着信――ポケットから落ち掛ける、携帯端末。珍しく動揺した彼はバランスを崩して、――ザザザッ!茂みの中に落下した][風にふわりと舞う緑の葉。高さが無かったのは幸いか]