人狼物語

42 死びとの指─…屍鬼村2─


冒険家 ナサニエル

―自室―
[ベッドの上に起きあがって辺りを見回す]

俺に、言い聞かせようとでも言うのか。

[つい手放さぬまま眠ってしまった刀を抱いた]

死に行く者を迷わせぬ事に心を砕いていた先祖を、俺は誇りに思っていた。
死んでしまった者であっても、俺がここにいるからは、せめて。

[首さえ落とせば成仏できる。そんなものは己の盲信かも知れぬという畏れが胸をかすめる。しかし]

『俺に出来ることがあるのならば』

[天賀谷とのつきあいは短いものだった。しかし、望月が天賀谷に抱いていた人間的な好意は金ゆえではなかった。
 その死で取り乱すには及ばぬまでも、彼が亡者に、屍鬼に堕ちかけているならば、救ってやらねばならないと思った]

(184) 2007/04/17(Tue) 22:17:46

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