[其れは真実の朝だったのだろうか。 晴天になりそうな空で有るにも関わらず、時間が経過しても一向に霧は消えず──。よくよくもう一度空を見上げてみれば、不可解な事。太陽とはまた別に、森の樹木に隠れて薄気味の悪い赤い血の様な満月が西の空に浮かんだままで有る事が見て取れただろう…。]