―扉前―[涙を拭いながら、翠はさつきの声を聞いた]……わかっています。わかって……。でも、笑っていました。同じように、生きていたんです。[ばかな事を謂っている――そう、思いながらも]……わかって、います。まだ空間は閉じている。彼岸への繋がりも続いている。まだ、屠らなければならないものが、いる。……まだ、おわってない。