『血……中にまで入り込んでいる、のかしら』[十三の血を吸った厚手の封筒には皺が生まれ、宛名と差出人の名も歪んで見える。とは云え此の儘にしておく訳にもいかぬ]中身だけでも、確かめておかなくてば……。[だが精神的な疲労は極限に達しつつあった。会釈を残すことも出来ず、杏に支えられてさつきは自室へと*戻って行った*]