[澄んだ少年の声が聞こえる。ハーヴェイはく目を開いた。僅かばかり眠りに落ちて居ただろうか。]……トビー。私は、力とやらを信じられずに居るよ―――すまない。もし、もしその力とやらで誰かを見る、そう謂うなら。……隻眼の男を。[不信感は拭えず増すばかり。]……耳慣れぬ単語を使う。何か知って居るのではないか――?