―ナサニエル自宅―
[“妹”を抱き寄せ、何度目かのくちづけを施した時のこと。玄関の方から、チャイムの鳴る音がした。“妹”にごめんね、と告げると、“兄”は玄関に向かった。]
[扉を開ける。そこにはアーヴァイン。]
………あなたは?
何かあったのですか……?
[“兄”は眉をしかめながら、アーヴァインの話を耳にする。]
村の封鎖……崖崩れ……
電話回線は全て不通。一部停電……
なるほど。俺の家が停電したのは、そういうことだったんですか……。
[アーヴァインは、いつもとは違う様子のナサニエルに訝しげな目を向ける。現在復旧作業を早急に行っているが、万が一のための準備はしておくように、という旨を告げると、アーヴァインは次の家へと向かった。]