――二階/階段――[雲井が大河原の首筋に手を翳した――其の次には、拳銃を持った彼女の手から力が消えうせていった。そのようにさつきには見えた。だが、恐れる風もなくさつきは階段を上り始める]――雲井様。――屍鬼だったのですか、其の方は。[あくまでも声は静か。表情にも、何一つ動揺の様子は見られなかった]