[ナサニエルの手が、ネリー――否、再び「雌犬」となった女の目元に伸び、目隠しを元の位置に戻した。]
……どうしてくれようかなァ……?
[雌犬の耳元で低く囁くと、黒い革トランクから両端に小さなクリップがついた鎖を取り出した。クリップを開口させ、雌犬の双のニプレスに咥えさせる。]
で……手と口、だっけ?
欲張りだなァ……雌犬のくせに。
[床に落ちていたボールギャグを再び雌犬の口の中に押し込み、後頭部で金具をカチリと合わせた。雌犬の両腕を身体の前に出して、その両手を合掌させる。そして手錠を取り出し、それを雌犬の両手首にはめた。]
[首輪に繋がれていた鎖の一端をベッドの脚から解放し、雌犬の身体をベッドに寝かせる。ナサニエルは鎖の端を手にして、ジャラリとひとつ、回して鳴らす。]
上の口と下の口、先に液体が溢れて止まらなくなるのはどっちだろうな?なァ、雌犬?
[喉の奥で小さく笑うと、首輪から繋がれた鎖を雌犬の脚の付け根――赤い湿地の窪みに沿って通し、鎖の一端を手錠の鎖の中央に掛けた。]