そう――その箱の中には何も入ってはいない。ただ残されているのは、私がそれを作った時の空気。私の最後のかけら。つまり――パンドラの箱。私の祈り、私の希望がそこには確かに入っているのよ。もっとも、そうと知って開けなければ、何も見えないか――或いは、何か別の物が見えてしまうかもしれないけれど。