情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[ゆるり覚める藍の目、背もたす、木立の合間。
うたたねする間に腕から毀れる墨は止まり。
傷痕のこしてけれど、
水珠破った手の平だけは未だ墨が滲む]
[カラコロリ、何処へ行く]
[骸抱き締め][囁くように]
汝れの笛の音、目前でゆっくり聴くは出来なんだが
共に唄えて――愉しかった。
――其れもまた、難儀な縁じゃ。
縁ついでに、其の顔だけでも洗うてやろう。
[しっとりに濡れた袖をあて]
[其のかんばせの緋色をおとす]
[鳴るは葉の音、微かなれども。
林の内のくれなゐ寄りて]
…やれ、酷い有様よ。
[昨日百鬼に己がしたこと忘れたかの如く。
山吹抱く白見遣り]
珍しきかな。
骸とあらば百鬼が寄りて喰らおうに。
[山吹の貌の緋、落つるを見]
[微かな葉音][聞き覚えのある声]
――開耶か。
[小さく名前を呼べば][骸を抱き]
[ゆるりと顔向け][薄く笑み――]
同属喰らうは多くはなかろう。
[緋色の瞳][緋色の衣][緋色の大地]
[白銀の髪が浮かべる笑みは異様な光景にも見え]
ましてや蘇芳は九十九神なのじゃから。
[カラコロリ、木立合間をぶらり往く
昨夜の跡に佇む影二つ。カラコロ、其方へ歩む]
同属喰らう物好きは…左様、多くはなかろうて。
何処の誰の毒が混ざっておらぬか判らぬ躯。
やすやす口にする程あれらも莫迦ではあらぬという事か。
[笑みは異質に、白は緋色の内に鮮やかに]
人の姿なれば妖か人かわかりはせぬ。
やれ、その娘は蘇芳というのか。
一度か二度か姿は見たが、名を聞くは初めてよ。
[つぃと足を踏み出して。
白水抱く骸触れ]
…さて、同属喰らうが少なかれば、
これは誰の仕業であろうな。
腹は割かれて内は無し。
誰ぞ喰ろうた後にも見えるが。
[聞き覚えある下駄の音]
[青司を視界に入れれば刹那固まり]
元に戻れぬ妖しの中に混じるヒト――
礫はやすやす投げようと肉まで喰らう勇気はないらしい。
[くすり笑って]
[からころり。
近付く下駄音に顔を上げ]
やれ、それでは其方は莫迦となるか。
何時ぞや妖を喰ろうたと言うておった気がするが。
[茶の裾再びくれなゐ濡れ]
[開耶の言葉に][失念していたことに気付き]
嗚呼、そういえば――皆にはわからんのじゃな。
百鬼も判らぬものじゃから、喰わぬのではなく喰えぬのじゃろう。
汝れが舞を披露した時、遠く聴こえた笛の音が蘇芳。
妾も名を聞いただけで、他の者ほど永く居たわけではない。
[骸に触れた手見つめれば]
同族喰らいなら――すぐ傍にも居るが。
[笑む白を暫く眺め]
そのようだ。
肉は喰らわねど、礫を投げて消える裁量か。
[莫迦となるか。云われ開耶に肩竦める]
はじめから己が手をつけ喰らうのと、
誰かの喰らうた痕に手をつけるのとでは違うということよ。
何で斃れたか判らぬものまで口にするか。
[躯に触れる開耶にゆると瞬き]
誰ぞの仕業と云うならば、己の仕業よ。
[青司に向けるはいつもと同じ笑みで]
[いつもと違うは蘇芳の緋がその顔についていることか]
今日は――居らんのだな。
消化してしもうたか、どこぞへ捨ててきたか――
[朱に染まった袖を口元に当てて]
[首を傾げて藍を見つめる]
珠も捨てたか――。気配がないのぅ。
[くれなゐ染まる指の先。
ちろり舌先で拭い去り]
…さて。
皆にはというなれば、其方には判ると申すか。
笛の音は覚えておる。
やれ、澄んだ良い音を持つ者と思うておったのだが。
[すぐ傍に。
ゆぅるり青司に視線を遣りて]
やれ、言われてみればその通りか。
それは確かに莫迦のすることよ。
[言って続く青司の言。
瞬き凍る己が貌に気付かずに]
…やれ、真に其方が喰ろうたか。
[ふむ、と白を眺め]
皆にわからぬとはお前さんには判るのか。
赤鬼も喰らえば判ると云うておったが、
さてはて。万次に然り赤と白にも然り。
そのような特異が集う縁でもあるのかのう
[開耶の顔に幾度か瞬き]
おかしな顔をするものだな開耶よ。
真も真。己が攫い魂喰ろうて、肉は赤が喰ろうたわ。
さぁて、如何したかのう。
[笑む白へと薄く笑みを返す]
すまぬな折角貰うたものだが
拾い上げたら割れてしもうた。
[白の顔につく赤を拭おうと、手の甲伸ばして]
[二人の問いに][薄く笑んで]
妾は魂を視る――ヒトか妖しかの区別はつく。
されど、喰児がどうかは妾は知らぬ。
肉を喰ろうてもヒトか妖しか妾にはわからぬのじゃから。
[一拍の間][蘇芳の髪を梳きながら]
肉を喰ろうたのが喰児なれば、喰児は何と言うておった?
やれ…我はそれ程稀有な顔をしておったか。
[ゆぅるり右手で貌覆い]
…少々驚いただけよ。
やれ、どうしたことであろうな。
[最後の言は己に向け。
緋色の山吹に琥珀落とす]
魂のう…それで昨夜己に中に在るのがわかったのか。
[すいとひと撫で拭う甲。口元手に寄せぺろりと舐めて
赤に解けて微か墨滲むのも舐め取りながら]
あれも物の怪と云うておったわ。
[泉に向かい] [白の少女] [姿無きに] [赤黒に染まる浴衣脱ぎ]
[水浴び] [紅差し] [濡れ髪結い上げ] [隻眼の碧] [夫婦金魚眺め]
もゥ好いかえ?
未だだヨゥ。
未だ未だ未だ未だ未だ未だ足りぬさァ。
[ぱしゃり] [水面叩く白の手] [隻眼の碧] [僅か見開き揺れ]
[紅と黒] [出目金] [尾を揺らし] [寄り添い] [離れ] [擦違う]
咲き乱れて何と成ろうネェ。
[揺れる水面] [映る表情] [波紋にか歪む] [白と紅と常葉色]
[赤黒の華咲く浴衣] [羽織り帯締め] [枝の上] [煙管くゆらせ]
ああ、おかしな顔よ。
昨日と違い、笑えぬ顔だったわ。
どうせなら可笑しな顔の方が良いだがな。
[舐めとり終えた手を下ろし
くつくつ笑い、顔に手を置く開耶に首傾げ]
腹減れば喰らうにさほど不思議もなかろうに。
[くすり笑って][藍を見る]
拾い上げたら――か。
不思議なこともあるものじゃ。
[其は水の塊のようなもの] [割る意思なくば割れぬ物]
喰児も物の怪と言うておったか。
妾と喰児がどうであれ、蘇芳は潔白と知れるのう。
[開耶の様子に首傾げ]
――大丈夫か?
[と一言問う。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新