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[静まる宴] [転がる瓢箪] [白い手伸ばし] [一口煽る]
[空の瓢箪放り] [紅い番傘] [くるうり] [積もる花弁] [はらり]
嗚呼、嗚呼――
[番傘傾け] [覗き見る薄紅] [零れる吐息] [酒のせいか] [微か甘く]
[潤む隻眼] [すぃと眇め] [わらべ歌の声] [身を捻り] [顧みるは赤鬼]
嗚呼、喰児かィ。
お帰りィ。
[薔薇色の唇] [浮かぶ笑み] [艶を孕み] [濡れた隻眼] [弧を描く]
よう、碧。
戻ったぜえ。
なんだい、大分はけちまってるなあ。
[視線巡らす宴会場、残り香漂う櫻色。]
ほら、土産だ。
喰うかい?
[指すのは先程手に入れた品
緋色よりも淡いそれ]
皆お帰りさァ。
おや、土産は心の臓かえ?
魂は何処ぞへお逃げかィ。
[漂う薫り] [紅い血] [ニィと笑み] [白の手伸べ]
[くちゃり] [紅い紅い塊] [白の手に掴み] [一口齧る]
―――嗚呼…
美味しい、有難う、喰児。
何処の誰のか知らぬが、上もンだネェ。
[紅く染まる口許] [ちろり] [紅い舌が舐め] [ニィと笑む]
魂は相棒が持っていっちまったさあ。
アイツぁあっちのほうが好きみてぇだなあ。
[謂いつつ常盤の食む様子
眼を細めて見つめては]
そりゃあ良かった。
あんガキのだからなぁ。旨いだろうさ。
[笑みに笑みを返して見せて
残った血糊舐めとった]
好みが被っちまったかィ。
なンぞ二人で童相手に鬼ごっこかえ?
[ぴちゃり] [白い腕] [伝う紅] [舐め取り]
[一口] [また一口] [ゆるり] [舌の上転がし] [味わう]
嗚呼、美味しいヨゥ。
駄目だネェ、我慢がきかなくなりそうさァ。
[口に広がる] [甘露な紅] [飲み込み] [潤む隻眼瞬き]
[残り僅かな肉片] [すぃと赤鬼の口許へ] [差し出そうか]
相棒とも気が合うみてぇだよ。
有り難くご相伴に預かったってとこかねえ。
我慢振りきっちまったら
鬼ごっこも始まるかい?
[緋色の鬼は低く笑う。
たおやかな手に良く映える肉の欠片が差し出され
其の手をとって
ひと舐め喰らう最後の欠片。]
ああ、こりゃぁ美味ぇな。
この場所選んで正解だったぜ。
さァてネェ。
そこそこ楽しい鬼ごっこくらいなら近く出来そうだけどさァ。
[取られた手] [口に運ぶ肉] [紅でも引く様] [唇なぞり]
[紅く染まる] [元は白の五指] [丁寧に舐め] [ほぅと溜息]
ご馳走さン、美味しかったヨゥ。
肉を喰らうンなら心の臓だネェ。
そこそこかぁ。
どうせだったら盛大にやっちまいたいところだがねえ。
[血潮は甘露のように甘い。
細い指の感触に鬼は金の眼光らせる]
そう謂ってもらえんなら
土産持って帰ってきた甲斐があるってもんだ。
そうだなあ。心の臓が一番美味いさあ。
[手を伸ばす先には酒精、
血と肉と酒の三つ巴。]
[甘露一つ呑み干して。腹の中で時が経てばそのうち解けるか
煤覆う、腕の傷痕ぼうと眺めていればカラコロ下駄音。
聞き慣れた声に顔上げる]
いや、喰は先に戻ったわ。
[告げるより先に、白から失せる笑み]
なんぞ居るかと問うか。
子鬼の魂ひとつ喰ろうたまでよ。
[訝しげに。けれどしれっと告げて。
はらり、白の頬伝うものに眼疑う。
去る白を追う間もなく霧に阻まれ、
伸ばしかけた腕を弾くように引く。
ころり、袂から転がる水珠気づかぬままに。
ころころと下駄元転がり、たゆたう水珠]
……何故泣く。
己は百鬼よ。喰らわぬ道理などないわ!!
[霧の向こうに叫べども、声は届くか判らずに。
返る声は聞こえぬまま。唇噛み、視線そらして踵を返す]
[コロリ、足元に転がる水の珠。
拾い上げかけ、目に映るは――]
[蒼く蒼く澄んだ水に浮かぶさくらの花弁]
[映し出すは水鏡か]
[赤く赤く深く森で赤に浮かぶ白い子供の腕]
[戻る墨絵の小鳥、迷わぬようにと繋いだ糸も切れ]
[――せいじ、せいじ。子供の呼ぶ声ばかりがこだまする]
く…ぁ、―――。
[ぐらり。口もと押さえ身を折り、地に膝ついて。
酒と共に呑みかけた蘇芳の魂吐き戻す。
ゆらゆら墨に捉えた魂逃げて往く。
強く握る水珠、手の中ぱちりと割れて肉焦がす]
…は、はは。此れは何ぞや。
夢から覚めてもなおも童は食えぬというのか。
それとも狐様のお怒りとでも云うのか。
ああ、ああ、畜生。それでも己は百鬼なのだ。
世迷い事なぞ、なんとなろう。
[くつり歪な笑み浮かべ
口元拭う、手の中残る花びら墨染まり
黒く青く染まり往くだけ]
おや、喰児は本気かえ?
アタシを喰う気にゃ見えないがネェ。
[光る金色] [眇める碧] [白の指] [唇に置いた侭]
次の土産は魂が好いヨゥ。
こンだけ旨けりゃ目も醒めようさァ。
[酒持つ様] [新たな瓢箪] [白の手伸ばし] [一口煽る]
嗚呼、佳い宵さァ。
[喰う気がないと謂われても、
鬼は眼を細めて見せるだけ]
俺ぁ優しいからねえ?
魂かぁ、そんなら次はそうするさ。
吃驚して眼が覚めちまうようなのを持って来てやるさ。
[傾く月を水面に映し
其れごと呷る春の宵]
だなあ。
佳い刹那さあ。
[細まる金色] [ニィと笑み]
気付いたら消えちまってても文句謂わぬ程に優しいと好いけどさァ。
目の醒める魂たァ大きく出たネェ。
嗚呼、楽しみだヨゥ。
刹那を楽しむにゃ未だ足りぬさァ。
そろそろ往くヨゥ。
[白い手] [そぅと紅い髪梳き] [遊螺り] [立ち上がり]
[紅い番傘] [くるうり] [山吹の月] [蜘蛛の巣綺羅リ]
そいつぁいけねえ。
其の前に捕まえちまうさあ。
[碧の描いた弧を見つめ]
ああ、楽しみにしてなぁ。
足りねぇかい。
刹那を満たすまでに
俺も消えちまわねぇようにするさあ。
往くかい。
また佳い夜にでも逢おうさ。
相棒はまだ散歩かねえ。
[蜘蛛の巣光る番傘と月と女と甘い声。
*瞳に宿るは何色か*]
鬼さん此方、手の鳴る方へってネェ。
[小さく手拍子] [コロコロコロリ] [軽やかな笑い声]
[ひらり舞う花弁] [蜘蛛の巣張った] [番傘に降り積もり]
満ちるも刹那、楽しも刹那、刹那紡いで遊ぶのさァ。
嗚呼、佳い宵にネェ。
[大きな赤鬼] [去り往く背中] [白い手ひらり] [踵を返し]
[カラコロカラリ] [下駄の向く侭] [気の向く侭] [*休憩に*]
―境内近く、林の中にて―
[男は微かに下駄鳴らし、しゃなりしゃなりと歩きゆく。何時ものように、林を抜けて――]
……おや?
[袖を口許に当て、眉をしかめる。おぞましい程の血肉のにおい。空気に触れて、其のにおいは赤から黒へと変わり行く時分というところか――]
これは………
[唇の紅がふるりと震える。足が竦み、黒い足袋が鼻緒にギリリと食い込んだ。白い肌はみるみる青ざめ、鼓動は囃子のように鳴る。]
嗚呼……厭なにおい。
恐ろしい……嗚呼……
[唇をギリリと噛み締め、赤黒いにおいの方向へと向かう。ほどなく彼が見たものは――…]
…………………っ!!
[山吹が赤黒く染められた、年端も行かぬ娘子の無残な姿――…]
[鼓動が悪夢を囃立て、男は林を駆け抜ける。]
(誰の仕業……?嗚呼。
これが常盤様のおっしゃる鬼ごっこ……。
わたくしは精を戴きますれど、血肉は嫌……。まして食われて血肉と化すなど……!)
[走り去る男が向かうは酒宴の社。ほっと胸を撫で下ろす……が、それも刹那のこと。点々と土の上に血の痕残り、その傍らには空の瓢箪。さすればその血、その跡は、]
………やはり、嗚呼。
[夫婦の如く寄り添った、赤碧鬼の食卓の跡。]
[男は、がくりと膝をつく。紅を纏う目は見開いて、いつぞや見えた清廉な光が覗く。]
『違います……殺したのは、僕じゃありません……
確かに僕は、許婚を犯し、めちゃくちゃにして、死に追いやった男を殺しました。
でも僕が殺したのは1人だけ。後は僕ではありません。信じて下さい!嗚呼……!
だいたい、どうして許婚の仇を討つのに、僕が関係の無い子どもを殺す必要があるのですか!?』
[唇を噛み、土を握り締める。]
『え……?「はづき」さん……。僕の犯行を隠すために、貴方が……殺した……?』
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