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…………美味いぞ、店主!
[メイの口からあがる歓喜の声]
さあ同じ味のものを、もう一つ。もう一つ。
[逆の手を差し出して、にこにこ機嫌の良い店主はその前にとお代を求める。
メイの答えは]
お代とな…銭や金と?
ううむしかしな店主、そんな物、わらわは一つも持ってはおらんぞ。
[悪気もなくにっこりと]
[にこにこしていた店主のこめかみに細い血管が浮き上がっても、まだ気付かない]
ほれどうした、同じ味のものをもう一つ。
[差し出したままの手をぎゅうっと掴まれて、冗談はいけませんやと店主のえびす様が、見る見るうちに般若面へ]
…ふぎゃっ
[逆立つ毛、思わず反射的に小さく爪を伸ばしてその手を引っ掻く]
[白い手が運ぶ苺飴、
がりりと齧れば甘い香が]
ああ、旨いねえ。
気が向きそうだ。
どっかの詐欺球とは大違いだ。
[ぺろりと舐めて笑って見せて]
あんくらい素直ってなぁなかなか難しい相談だなあ。
まあせいぜいやってみるかぃ。
さぁて、鬼は鬼らしく鬼を探してるんじゃねえかい?
酌み交わす酒が旨けりゃぁ俺ぁどっちでもいいんだがねえ。
どうした、急に!
そのようなおまえの表情にはぞびぞびと、気持ちの悪いものを感じるっ
不愉快じゃ、罰として今もう食べてはやらん。
わらわは去ぬからな!
[生まれた赤い線は薄くとも、引っ込められた店主の手が再びメイへと向かう。
身構えていたメイは今度はあっさりそれを軽い身のこなしでかわし、ヒラリ屋台の低い屋根の上へ]
うむ。
上にまで人ごみはなく、空いておる!
[身の重さを感じさせぬ跳躍で屋台の低い屋根から屋根や、屋根から木へと飛び移り移動すれば、詐欺球の屋台、怒れる店主は彼方の小さな豆粒]
そろそろ下りても良かろうな。
[木の上から枝を掴んで逆さまに、頭を出せば吹く風と舞う桜の花弁]
おお…
[見ればそれは、墨染めの僧衣を纏った大男の周囲でのみ起こっている。
背の半ばまで達する髪は片目をも隠し、一見陰鬱にも見えるというのに]
おぬしが起こしているのか?
何と似合わぬ華麗さよ!
[...の興味はすぐに彼の近くに佇む、涼しげな白の浴衣を纏った常盤色の髪の女にも移る。
女の髪はきれいに結われている。
自分にも簪があればああできるだろうか?
――いや、それよりも]
その小さく丸いものは食べ物か…食べ物じゃな?
どんな味がする?どんな味がする?
[両手を差し伸べて枝から手を放したものだから大変。緋色頭の大男の前に、ぺしゃりと落ちる]
ニ”ャッ…
[あわててくるりと一回転。
…回転し終わるには高さが足りず、尻餅つきつつ見上げれば金色の眼]
金の眼か…くり抜き渡せば、さきほどの店主も機嫌を直すかのう?
[剣呑な言葉を吐くにはあまりに悪意の無い、まあるく大きな瞳でじっと眺めた]
待ちすぎて諦めちまうのぁ仕方ねえか。
まあ可能性としてなくはないぜ?
燃えて落ちて忙しいこった。
そういうとこも嫌いじゃぁないがねえ、有塵。
[軽い調子で小突いて見せて
ふと気づいた猫の声]
猫みてぇな声がすんな。
猫又でも迷い込んだかあ?
[明るい明るい歓声に、金の眼上向きまた笑う]
[見上げたと思ったら落ちてきた。
着地に失敗猫風味。]
おう、大丈夫かい嬢ちゃんよ。
なんだぁ、俺の眼のことかい?
こいつぁくれてやれねえなあ。
酒は匂いで何処にあるか分かるが佳い女が見れなくなっちまうさあ。
[にいっと笑って随分と下にある顔覗き込み]
ほうほう、お前さんもアヤカシかい?
…ハハ。おれが黒鬼か。
喰児の戯言もたまには的を得ることもあると見える。
[普段は血の気の無い、今は幾分か酒で紅く染まった薄い唇を歪めて嗤うが、]
[女君と緋の鬼の戯れあう風情に]
・・・どうやら飛んだ濡場に居合わせたらしい。
恋路の邪魔者は、酒でも呑んで大人しゅうして居った方が良さそうだ。
[あさっての方を向き、ぐい、瓢箪の酒を呷る。]
関わり無くとも御狐様は狩る者を狩れと仰ってたけどネェ。
[如何でも良さそうな口振り] [言う通りに等しないだろう]
そうかィ、そいつァ好かったヨゥ。
詐欺球と一緒にしたら失礼ってもんさァ。
[齧られた苺飴] [最後の一口] [ぱくり]
[薔薇色の唇] [端についた飴舐め] [ぺろり]
素直な喰児はどんなかネェ。
とまれ、気は合いそうかィ。
アタシも旨い酒がありゃどっちでも好いのさァ。
苺飴貢いで呉れるは人間だろうが異形だろうが喰児だヨゥ。
[軽い身のこなし] [少女の声] [食べ終えた苺飴]
[尻餅ついた様子] [見詰めて] [瞬く] [碧の双眸]
是は苺飴さァ、甘くてほんのり酸っぱくて旨いヨゥ。
生憎と食い終わっちまったけどネェ。
青、赤、白、碧、それに黒だ。
[指を折っては色数え
瓢箪呷る黒鬼に]
そう謂うなぃ、
お前も食うかい、苺飴?
買ってきてやるぜ?
[にいと笑って袖摘み]
ネコマタとはわらわのことかいの?
[見上げたまんまで瞬き一つ]
猫であったとは覚えている。
うむ、そして妖とも呼べるであろうそれまで以上の力が備わったとも、わらわは自覚した。
けれども、ネコマタ…ネコマタか…
[困ったように首を傾げて]
何と返事したものか?わらわは自分の事を、ただメイであるとしか知らぬから。
[近付く金色の眼。...は爪を伸ばす代わり、にいっと笑い返して]
よい女か。うん、残る無事な眼でわらわのことを見られなくなっては哀れというもの。
おぬしもそうかのう?
同じアヤカシならば、よしみで見逃してやるぞ。
感謝するがいい。
またそのような顔をする。
[眉根を寄せる蓬髪の男の表情に、不満そうに口を尖らせて、尻をたたきながら立ち上がる]
どうしておぬしのごとき暗ぁく見ゆる者のまわりで、それほど雅に桜が舞うか不思議なもんじゃ。
[しかし簪女がその薔薇色の唇で、見慣れぬ甘い香りを放っていたものを既に食べ終わってしまったと知ると、桜の花弁舞わせる男に負けず劣らず暗ぁい顔を]
そうか…食べてしまったか…残念じゃのう。
成る程、有塵の兄さんは黒鬼かィ。
厭だヨゥ、黒鬼さん。
色事は兎も角アタシァ恋路とは無縁さァ。
惚れた腫れたなんざァ芸者が謂う台詞だヨゥ。
[赤鬼の傍ら] [コロコロコロリ] [軽やかに笑い]
[猫の少女の表情] [眺めて眸] [弧を描き] [ニィと笑む]
メイの姐さんも呪いが解けぬのかえ?
如何やら余り難儀はしてなさそうだけどネェ。
安心おしヨゥ、赤鬼さんが買って呉れるってさァ。
[『買ってきてやるぜ?』の言葉ににべもなく]
いらん。くれるというなら酒をくれ。
飴は女君か、そこな女童(めのわらわ)でも買うてやるが良い。
[カラリ][コロリ] [下駄の音]
[人妖たちの集まりへと足を向け]
――まだ見ぬものがここにもおったか。
[微笑をたたえて近づいて、常葉の少女に視線を送り]
水浴びは存分に出来たかえ?
これ、珍妙め。
珍妙めが、わらわに向かって珍妙と言うたな。
[長い袖を翻しながら、尻をはたいていた手を両方とも体の前面で握りこぶしにして、抗議する]
礼儀を知らぬおまえでも、二度とわらわを珍妙と呼ばぬよう、名を教えてやろう。
[少女は自慢げに胸を突き出し、むっとして握っていた拳を腰にあてがう]
わらわは鳴によって結びつき、次に唯一の明となり、最後に命と呼ばれた者!
おや…。
[しかし口で言ってしまえば同じ“メイ”の発音に過ぎないなぁと、言い切った後で思い至る。
暫しの間の後、少しばつが悪そうに]
…ともかく、メイと呼ぶ事を許そう。
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