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[動転から冷静へ、慌しく移るいろ。
金の眼僅かに笑み細め]
気にすんなぁ。
紅に酔ったということにでもしといてやるさ。
[凛と告げる櫻の言葉、
はらはら落ちる花びら掬い]
ああ、俺ぁそういう櫻ぁ気に入ってるぜえ。
もうそろそろ宴も始まろう。
常盤の女君も戻って来ようほどに。
おれは……樹の上で頭を冷やして来よう。
然らば。
[緋の鬼より離れ、踵を返して]
[足下より桜風巻いて]
[何時の間にやら香も消え失せて]
[満開の桜の山は淡い一時の夢に返る。]
[花の風巻上げ舞い上がり、]
[己の宿る白霞の桜へと。]
[高き梢に身を寄せて、]
[このところ手放さぬ酒をば呷る。]
[一息二息、浴びるが如く。]
[顎を伝いて胸にも滴る滴、]
[乱暴に手の甲で口を拭えば、]
[冷たき面にようやっと血の色が。]
……おれは、花のままでいい。だから。
おう、頭ぁ冷えたら降りて来なぁ。
[舞い上がるのは薄墨櫻、
其の背を見送り見上げた空は
既に宵が差し迫る。
一時の夢の紅は消え、緑の木々が揺れていた]
願はくは花の下にて春死なん……
つってたのは誰だったかなぁ。
[傍の木の幹凭れて見上げ、
やはり笑んではくつくつ笑う。
眼を閉じ腕組み緋色の鬼は
*如何なる色を夢見るか。*]
[泉のほとりに腰を下ろしつつ左中指から腕まで絡めた水の数珠を握り念を込める。浸けた右手。揺らり波紋は拡がれど――]
矢張り、何も見えぬか――。
今のこの形こそが、妾の見る幻なのかのぅ。
[泉に映る白い少女][水面をふわり歩いてゆけば]
[その中心で柔らかな][月の灯りを*其の身に受けて*]
[遥月は、幾年もの歳月を過ごした竹を思わせるような、深い緑色の着物を着込んでいる。]
……嗚呼。
これが、妖しの宴……
左様なれど、どこか苦しく、寂しいもの……
[足袋は黒。身支度整え、下駄を鳴らして社へ向かう。]
[風を切る飛礫] [向い来る刃物] [混じり全てを切り取る真空]
[ふわり] [紅い番傘差した侭] [夜空に跳ねる] [紅い花咲く常盤]
今宵も遊んでお呉れかえ?
[淡絞りの白い裾] [膝折り曲げ] [蜘蛛の巣張った傘片手]
[異形見下ろし] [中空より] [番傘くうるり] [蜘蛛の巣放つか]
[背後に月背負い] [ひらり] [袂ひるがえし] [身を翻す]
[真空の刃] [煌く糸切り裂くに] [ひゅうい] [白の手振り]
嗚呼、恐い、怖い、強いネェ。
[木の枝立つも] [追い縋る異形] [更に露天の屋根へ]
[野次馬も集まり] [徐々に喧騒] [響く軽やかな笑い声]
遊ぶにゃ好いが鬼ごっこにゃ遠いヨゥ。
[ついぞうとうと枝の上。
また開耶の香が僅かに香り、顔を顰めるも、
夜斗の捕った獲物の血の香それに勝り]
あぁ、お帰り夜斗。
僕はいいから、お前が好きなだけお食べ。
[ふと、風に乗り届くのは、昨日触れた、あの香り]
遥月…様…。
[顔に影が落ちるもつかの間、ふる、と頭を振って忘れようと]
[軋む露天の屋根] [数多の飛礫] [真空の刃音も無く]
[ひらり] [翻る紅い袂] [揺れる常葉] [じゃり] [地を踏む音]
十把一絡げじゃご不満かえ?
[ぱぁん] [たたむ番傘] [弧を描き振り抜く] [後ずさる異形達]
[くるうり] [紅い番傘] [差し直し] [周囲を眺める] [隻眼の碧]
さァさ、アタシと遊んで呉れるなァ誰かえ?
[忘れたくとも忘れられない、昨日のあの声、あの表情。ぼんやりだったけれども、見えず聞こえずでもなく]
夜斗、おいで。
[ふわりと夜斗につかまって、桜の木から飛び降りて]
[泉の真ん中][遠くで聴こえる断末魔]
[此処から見える異形達][捕らえた瞳は剣呑として]
妾に関わるは、妾に毒を盛るのと同じぞ――
縁が出来る前に根こそぎ葬ってやろうか。
[泉の中心][いつかの日よりも大きい揺らぎ]
[漣は岸を飛び越え][木陰の異形も捕らえるか]
[痛い痛い高笑い][それでも]
[赤の瞳は愉悦を映し] [異形の姿は形も残らず]
関わりなきを葬るはこんなにも楽なのに
難儀よ難儀――狩る者はどこぞ――
[血で染められた][衣に跳ねる]
[異形の血飛沫][蘇芳のぬくもり]
[夜空にきらり、光が走る。目を細めて見上げる。]
これは……妖しの業。
その辺りの小鬼とは……訳が違いますが……あれは。
[光の帯は、犬の姿。]
[社へ降り立ちそのままどこかへ向かおうと
足を進めかけて立ち止まる。少し困った笑顔で笑いかけ]
…何やら、久方ぶりという気分ですよ。
もう、大丈夫なのですか?
[蒼い目に捉えた人の影、
目元口元に紅を引いたその顔は、昨日確かに泣いていた]
[番傘広げ] [血の雨浴びて] [ぼんやり眺め] [ひゅうい]
[白の手振って] [ごとり] [異形の首落ちる] [ざわめく周囲]
未だ遊んでお呉れかえ?
[くるうり] [紅い番傘] [ぽたあり] [紅い雨降り]
[人垣に拓く道] [しゃなしゃなり] [下駄の音鳴らし]
未だ未だ足りないヨゥ。
おやおや、司棋さ……
[振り向き、男は硬直する。紅を纏った目は多く見開き、唇は震えを隠さず、何か言葉を絞り出そうとしている。]
『……は……』
[掠れるように出た声は、空気をスッと切り裂く清廉な男の声。竹のように真っ直ぐに伸びた背は、平時の柳のような遥月とは、明らかに異なるものである。]
『ああ………!』
[男は、司棋に向かって満面の笑みを浮かべ――]
『「はづき」さん!
嗚呼……お会いしたかった……。
久しぶりな気がする、ではありませんよ。本当に久しぶりじゃありませんか!』
[突然に変わった顔を見せる遥月に、戸惑いを隠せず]
何を?「遥月」とは貴方の名ではありませんか?
それとも誰か、他にも遥月と名乗るものがここに?
[気持ち、後ずさり]
[後ずさる司棋に詰め寄り、じぃと顔を見つめる。]
『……………?
あの……冗談が過ぎますよ、「はづき」さん。「はづき」は貴方の名前ではありませんか。
僕は「橘陽之助」、英国名は「ハーヴェイ・タチバナ」。茶道家の端くれをしている僕に、いろいろ手助けしてくださったではありませんか。』
[じぃと見つめた男は、視線をちらりと下にやる。]
『……あれ?
「はづき」さんは、犬がお好きでしたでしょうか…?初耳…といいますか、犬を連れていらっしゃるお姿は、初めてお見受けしたような……。
あの、それと、誠に申し上げにくいのですが……。
「はづき」さん、背が縮みました……か?』
うん、良い目ざめ。
[社にもはらはらと散落ち届く薄紅の花弁に、ちょいと挑む。
軽く握った拳を構えて光る瞳で見すえて腕振れば、薄紅はもう掌の中。
ぱくり銜える]
…ぬぅ。
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