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やれ…其方はいつも笑えという。
我が笑わずとも他が笑って居よう。
[するり左手滑り落ち。
なれども膝から降りるもなく]
ああ。我は薄紅の桜よ。
人の里に攫われて、柵に囲われて在る。
…嗚呼、今頃は切り倒されておろうな。
[宴のない社は不気味なくらい静かで――]
[否、毎夜騒々しい方が恐らくは異質なことなれど]
[妖しも酒もない場所では]
[些細な音も僅かな香りも] [風が運んできてしまう]
墨の香り――青司か?
[顔をあげれば涙を拭い]
[近くにいるのかと歩を進め]
[香りが少し濃いような]
[この血の香りは誰のものか]
[其れも深くは考えず]
泣く顔より笑う顔の方が好きなだけじゃ。
他が笑うておるのはその誰かの笑い顔であろう。
己はお前の笑う顔も見たいだけよ。
ふむ、そうか。人里で見かける桜
あれは山から攫うてきたものもあるのか。
[続く言葉に眉根寄せて]
何故桜を切り倒すのじゃ。
桜折る莫迦と云うに。
からかうなぃ。
[肩を竦めて碧を見遣り、
続く言葉にふふりと笑んで]
俺を喰いきるのは大変だろうなあ。
腹ぁ一杯になるだろうがねえ。
碧を残しちまうなんざぁ勿体ねぇ。
さあ、鬼ごっこ次第さ。
[緋色の髪に口付けた
薔薇の唇弧を描く]
ああ、俺も楽しみにしてるさあ。
[もういいかい、
もういいよう。
節をつけて口ずさむ。
櫻の木の幹凭れては、相棒に手向けの酒注ぐ]
…やれ、厄介な。
我は笑い方なぞ忘れてしもうたわ。
[体傾け青司に凭れ。
ゆるり目蓋を閉じて俯きつ]
…咲かぬ桜など要らぬだろう。
我が狩られておる以上、直に枯れもする。
[そぅと藍衣触れ僅か掴み]
……青司。
今だけで良い、…暫しこのままで在ってくれぬか。
笑い方なぞ覚える忘れるのものではなかろう。
忘れたと思っているだけかもしれんの。
[体預ける子供をあやす様、
手は長い髪撫で下ろして背も撫でる]
枯れてしまうのか…残念よ。
切り株からひょっこり芽でも出さぬかのう。
[浴衣掴む手に、見下ろして笑む]
良い。このまま此処に居れ。
[カラリコロリと下駄は響いて]
[薄い笑みたたえて桜の下に赤を見つける]
喰児か――墨の香りがした気がしたのじゃが、
どこぞに青司は――……
[詰まる言葉]
[倒れ伏す藍色を暫し見つめて]
[現実を拒むかのように]
[震える声で言葉を紡ぐ]
――……なんじゃ、青司。
飲みすぎで、つぶれたか……
嗚呼、万次郎の持ってきた酒でも、飲んだかの……
[そうでないことは一目で知れて]
[それでもそうとしか声はかけられず]
さて…我は覚えてはおらぬがな。
[背を撫でらるば目蓋落ちかけ、
僅か揺れる頭も預けきり]
…芽が出るならば、それは我ではなかろうよ…
新たに精が宿るのだろう……
[声は眠りに呑まれつつ]
……すまぬ、な…
[一言残して意識も呑まれ]
[今一時
*過去の刹那を夢に見る*]
――…すまぬな。
己は刹那越えられなかったようよ。
[赤鬼と愉しいと笑ったのは嘘ではなくとも]
[寂しいと云う姿浮かんで、揺れて]
[藍の目顰めた]
[覚えて居ないと開耶が云うなら
それ以上は言及せずに]
…そうか。
開耶の桜一度見たかったわ。
[眠る童を腕に、眺める下界]
[言葉無く]
[手にした杯小さく掲げ、
杯乾して伏し目がち]
白水かあ。
相棒は其処さあ。
[藍の男は倒れたままで、
墨の香りを漂わせ
櫻の花びら散り積もる]
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