情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[遥月は、幾年もの歳月を過ごした竹を思わせるような、深い緑色の着物を着込んでいる。]
……嗚呼。
これが、妖しの宴……
左様なれど、どこか苦しく、寂しいもの……
[足袋は黒。身支度整え、下駄を鳴らして社へ向かう。]
[風を切る飛礫] [向い来る刃物] [混じり全てを切り取る真空]
[ふわり] [紅い番傘差した侭] [夜空に跳ねる] [紅い花咲く常盤]
今宵も遊んでお呉れかえ?
[淡絞りの白い裾] [膝折り曲げ] [蜘蛛の巣張った傘片手]
[異形見下ろし] [中空より] [番傘くうるり] [蜘蛛の巣放つか]
[背後に月背負い] [ひらり] [袂ひるがえし] [身を翻す]
[真空の刃] [煌く糸切り裂くに] [ひゅうい] [白の手振り]
嗚呼、恐い、怖い、強いネェ。
[木の枝立つも] [追い縋る異形] [更に露天の屋根へ]
[野次馬も集まり] [徐々に喧騒] [響く軽やかな笑い声]
遊ぶにゃ好いが鬼ごっこにゃ遠いヨゥ。
[ついぞうとうと枝の上。
また開耶の香が僅かに香り、顔を顰めるも、
夜斗の捕った獲物の血の香それに勝り]
あぁ、お帰り夜斗。
僕はいいから、お前が好きなだけお食べ。
[ふと、風に乗り届くのは、昨日触れた、あの香り]
遥月…様…。
[顔に影が落ちるもつかの間、ふる、と頭を振って忘れようと]
[軋む露天の屋根] [数多の飛礫] [真空の刃音も無く]
[ひらり] [翻る紅い袂] [揺れる常葉] [じゃり] [地を踏む音]
十把一絡げじゃご不満かえ?
[ぱぁん] [たたむ番傘] [弧を描き振り抜く] [後ずさる異形達]
[くるうり] [紅い番傘] [差し直し] [周囲を眺める] [隻眼の碧]
さァさ、アタシと遊んで呉れるなァ誰かえ?
[忘れたくとも忘れられない、昨日のあの声、あの表情。ぼんやりだったけれども、見えず聞こえずでもなく]
夜斗、おいで。
[ふわりと夜斗につかまって、桜の木から飛び降りて]
[泉の真ん中][遠くで聴こえる断末魔]
[此処から見える異形達][捕らえた瞳は剣呑として]
妾に関わるは、妾に毒を盛るのと同じぞ――
縁が出来る前に根こそぎ葬ってやろうか。
[泉の中心][いつかの日よりも大きい揺らぎ]
[漣は岸を飛び越え][木陰の異形も捕らえるか]
[痛い痛い高笑い][それでも]
[赤の瞳は愉悦を映し] [異形の姿は形も残らず]
関わりなきを葬るはこんなにも楽なのに
難儀よ難儀――狩る者はどこぞ――
[血で染められた][衣に跳ねる]
[異形の血飛沫][蘇芳のぬくもり]
[夜空にきらり、光が走る。目を細めて見上げる。]
これは……妖しの業。
その辺りの小鬼とは……訳が違いますが……あれは。
[光の帯は、犬の姿。]
[社へ降り立ちそのままどこかへ向かおうと
足を進めかけて立ち止まる。少し困った笑顔で笑いかけ]
…何やら、久方ぶりという気分ですよ。
もう、大丈夫なのですか?
[蒼い目に捉えた人の影、
目元口元に紅を引いたその顔は、昨日確かに泣いていた]
[番傘広げ] [血の雨浴びて] [ぼんやり眺め] [ひゅうい]
[白の手振って] [ごとり] [異形の首落ちる] [ざわめく周囲]
未だ遊んでお呉れかえ?
[くるうり] [紅い番傘] [ぽたあり] [紅い雨降り]
[人垣に拓く道] [しゃなしゃなり] [下駄の音鳴らし]
未だ未だ足りないヨゥ。
おやおや、司棋さ……
[振り向き、男は硬直する。紅を纏った目は多く見開き、唇は震えを隠さず、何か言葉を絞り出そうとしている。]
『……は……』
[掠れるように出た声は、空気をスッと切り裂く清廉な男の声。竹のように真っ直ぐに伸びた背は、平時の柳のような遥月とは、明らかに異なるものである。]
『ああ………!』
[男は、司棋に向かって満面の笑みを浮かべ――]
『「はづき」さん!
嗚呼……お会いしたかった……。
久しぶりな気がする、ではありませんよ。本当に久しぶりじゃありませんか!』
[突然に変わった顔を見せる遥月に、戸惑いを隠せず]
何を?「遥月」とは貴方の名ではありませんか?
それとも誰か、他にも遥月と名乗るものがここに?
[気持ち、後ずさり]
[後ずさる司棋に詰め寄り、じぃと顔を見つめる。]
『……………?
あの……冗談が過ぎますよ、「はづき」さん。「はづき」は貴方の名前ではありませんか。
僕は「橘陽之助」、英国名は「ハーヴェイ・タチバナ」。茶道家の端くれをしている僕に、いろいろ手助けしてくださったではありませんか。』
[じぃと見つめた男は、視線をちらりと下にやる。]
『……あれ?
「はづき」さんは、犬がお好きでしたでしょうか…?初耳…といいますか、犬を連れていらっしゃるお姿は、初めてお見受けしたような……。
あの、それと、誠に申し上げにくいのですが……。
「はづき」さん、背が縮みました……か?』
うん、良い目ざめ。
[社にもはらはらと散落ち届く薄紅の花弁に、ちょいと挑む。
軽く握った拳を構えて光る瞳で見すえて腕振れば、薄紅はもう掌の中。
ぱくり銜える]
…ぬぅ。
[遥月の言葉に混乱し]
何…?本当に、どうされたのですか?
何を仰って…?
目を、覚まして下さい、お願いですから…!
[頬に手をやり、少し、泣きそうな顔で懇願し]
[付近の異形を狩りとって]
[泉の周囲は血溜まりなれど]
[泉の水は清いまま]
[水を使ったお遊戯終える]
儚いのぅ……ヒトも妖しも灯を消すことはたやすいわ。
[緋色の瞳は][笑み湛え]
[袖を一振り][地をも*清める*]
あまりに良い香りがするからきっと、美味かろうと思っておったのにのう…
[渋い顔をしてぺぇっと吐き出した。
それから再度、目の端でひらめく薄紅。
今度のそれは花弁ではなくて――]
おやおや。あの犬めの髪かや。
遥月のやつに迫られて後ずさる姿の胸のすくこと。
[近付く気も無いまま、遠目に眺めてやるつもりで良い席を探す。
木の上が良さそうだと思ったようだ。
気配を感じさせるでもなく、するすると登った]
『目は……覚めておりますが……。
あの……どうなされましたか?涙目だなんて、いつもの「はづき」さんらしくないような……』
[頬に司棋の手が触れ、男はふっと微笑む。]
『温かい手……。人殺しの罪に墜ちた僕を赦してくれるような貴方のその手が、僕は好きでした……なんて、臆面も無く言うのは、随分と照れくさいですけれどね。
まして貴方も僕も男の身なのに、僕を愛してくださ……ああっ、ごめんなさい。別にそういう意味では…なく……』
[男は幻覚に囚われたように、司棋の蒼い瞳を見つめている。]
[カラリ] [カラ] [コロ] [瓢箪三つ] [紅い番傘差し]
[今宵も佳い宵] [酒盛りしようと] [境内へ向かう]
[遠く映る薄墨桜] [紅い髪の少年] [深緑の着物の人]
[木に登る気配] [仔猫へと視線映し] [其方へと歩み寄る]
命の姐さんじゃないかィ。
其ンな処で何してるンかえ?
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新