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―回想―
「…めん…ニコル」
[腕の中で謝罪を繰り返され貌を覗くも、伽羅色の瞳は既に焦点がぼやけて自身を捉えて居ない事が判り、ぬるつく体液に塗れた震える手を伸ばされ、導く様に自身の手を沿え口許に引き寄せる]
[――体液の香り]
[紅を指した様に染まる口唇を舐めると、錆びた鉄の如き味がじわりと舌の上に広がり、頬を通り髪を梳く震える手の通り道が体液に塗れるのも気に留めず、ただ静かに獣の如く目を細める]
「…肉、食べて…
ニコルの肉に、成…から
も…離れたり…ない
この瞳も、返…」
[白衣を染めだくだくと流れ出す温かい体液は、まるで命其のものが零れて逝く様でもあり、死に際の願いを撥ね付ける事も出来ず、抱く腕に僅か力を込め体液を零す口許に口唇を寄せる]
――…
[舐め取る体液の味が口中に広がり、幾度も舌を這わせる内に同じ味に味覚が麻痺し始めても尚、其の味は苦くて噎せ返りそうでじりじりと胸を焼く程に――…甘やか]
「…コル…」
[弱々しく名を呼ぶ声に貌を覗くと、体液は殆ど拭ったけれど唾液に塗れた口唇は、微か震えて音も無く愛の言霊を囁いて後、優しげな微笑みを浮かべ動かなく成った]
…ニコル?
[時間は遡る。
将棋にはそれほど未練はなかったが、仄かな熱を失った指先がそれを追うように伸ばされ、衝動的に体すらも追いかけようと]
ニコル────────っ……
[追いかけようと、走り出そうとしたところで何かによって規制がかかり、意識が緩やかと思うまもなくブラックアウト。
水面に波紋が広がるように髪が床に広がっていた。
規制をかけたのが自分自身の体とは知らずともうっすら気付いたかも*しれないが*]
―回想―
[コーネリアスの声に振り返る事も無く緊急事態らしき中核部へ向かおうとしたけれど、背後でする物音に其処で起こった事を想い描き振り返る]
コーネリアス?
[足早に歩み寄り片膝を着いて覗く顔は血の気が失せ、頬に触れてみるも反応が無いらしいのに、コーネリアスの身を自身に寄り掛からせる様に抱き起こす]
コーネリアス?
[間近でもう一度名を呼ぶも起きる気配が無いのに、コーネリアスの脇の下と膝裏に腕を通し抱き上げると、痩せ細った彼の身体は無重力状態でもないのに易々と持ち上がる]
[胸元にコーネリアスの呼吸を感じ生存は確認するも、其処からならば彼の部屋より自身の部屋が近いと判断し、彼を自室へ運びベットへ横たえブランケットをかける]
――…ごめん…
[何に対する謝罪なのか意識の無いコーネリアスにそっと囁き、乱れた長い髪を整えて寝顔を見詰め緩やかに瞬く刹那、紫苑の眼差しは誰にも見られる事も無く揺れた]
――…
[目覚めた時の事を考え水のボトルとコップとハーヴェイに貰い受けた――ベットサイドに置いてあった――タブレットを月白色の机の上に置き、どちらも摂取して構わない旨の短い電子メモを見え易い場所に添えて*中核部へと向かった*]
/*
今気づいた。
うっかりセスの名前を呼んでしまった。
ミス!!
ギルバートは食べ物認識なので名前がよべます!(どういう基準
〔空腹は最上の調味料というが、味覚はそれ以上を受け取り――空の食器を卓に戻す際セシリアとローズマリーへ礼を告げた。僅かに胃がひくついたのは、嫌悪感なのか単に数日振りの温かい食事に慣れなかったのか――自らにも判別はつかず〕
…もう出て来れないほど衰弱している者がいるのか?
〔気分を変えるように見渡す顔触れが、記憶と数が合わないのを*訝しみ*〕
[船内放送に身を起こし―結局ロクに眠った記憶は無い―]
…食料?
[訝しげに呟きつつも肉体は素直に反応する]
…………。
[空腹を主張する腹を押さえながら食堂へと]
―生体実験室の動物ならまだ良い。だけど―
[それならばハーヴェイが黙っているとも思えず。悪い予感しか浮かばず沈黙し―]
―自分も行く。
[――出されたスープを飲み干す。
原型を留めなければ何も感じない。
ウサギの黒い瞳には常の自分の顔が映っている。]
……死に直面すればするほど自分がヒトで在ることを認識させられる。
複雑な気分だ。
[独りごち、空になった皿をスプーンで掻き混ぜる真似。
解体したアーヴァインはもう可食部分は無いだろうか。
ハーヴェイの言葉に瞑目すること暫し。
うさぎの背中を撫でる顔は長い髪が覆い隠していて。]
もう動けないなら、食べる?
[持ち上げられた視線はハーヴェイから順にその場の面子をゆっくり彷徨って。
最後にギルバートに止まると彼を見つめること暫し。
――そのまま伏せられる。]
―食堂―
[見回せばそこには幾人か足りない姿もあれどおおむね揃っていて。テーブルの上には湯気を立てるスープが置かれている。浮かんでいるのは肉片だろうか―]
……頂きます。
[礼儀正しく手を合わせるとスプーンで一匙掬い恐る恐る口を付ける]
―食堂―
[ラッセルが部屋に入ってきた時点で肉の元は一人しか居らず、ナサニエルとの会話が決定的に成っていくのに、カップから上がる湯気を見詰め緩やかに――何時もと差がある訳でも無く――瞬く。
どれくらいぶりに固形物を口にしたのか、黙々とスプーンを動かしてカップを空にしていく最中、ハーヴェイの言葉に口の中の肉を租借しながら、俯き加減にゆっくりと視線を向けるも、何か言葉を口にする事も無くまたスープを口に運ぶ。
ローズマリーの呟きを聴きながら最後のひと匙を飲み干し、骨ばった親指で口許を拭い――口許は笑みに似たカタチに歪む――ながら、彼女の眼差しを受け止め緩やかに首を傾け]
――…なに?
[視線が途絶えてもローズマリーを見詰めた儘]
[この中の何人がこの肉の正体に気付いているだろう。
勘のいい人間は或いは気付いているだろうが。
再度視線を上げれば首を傾けているギルバート。
少し目を細めるとうーくんの背中を見つめて。]
――……いや?
ただ私の見つけた"食料"はここにあるだけでネタ切れのようだ。
時間が経てばまた皆飢えるに違いない。
君なら如何する?
[相変わらず視線はウサギに向けられたままだから、
その問い掛けが誰に対してのものかははっきりしないまま。]
[再度交わる眼差しは束の間で、ローズマリーの視線が逸れるのに、空になったカップへと視線を落とし、未だ握った儘のスプーンを揺らしながら]
死ねば只の――…
[肉塊、とは口唇だけが音も無く囁く]
新しい食材を探す。
[自身に向けられた問い掛けかも定かでは無かったけれど、常と変わらぬ口調で答えてスプーンを置き、ローズマリーの視線の先のウサギへと目を向け]
其れにインストールした崩し将棋のプログラム。
別物だって伝言は伝わった?
生きていても同じだ。
ただの肉塊――差異があるとすれば腐敗するか否か程度だろう。
[ゆっくりとウサギの背を撫でて。
件の伝言の話には一つ頷いてみせる。]
聞いた。
別物だろうが何だろうが暇が潰れればいい。
緩慢に死を待つだけなのは先に精神が死にそうだ。
……色々あったせいでまだ遊べていないが。
[今遊ぶ?とでもいわんばかりのウサギに、首を振る。
そんな気分じゃない、と少し気遣わしげ――に見えるのはきっと彼女だけだが――なウサギに曖昧な笑みを一つ。]
〔食卓へ遅れて加わるラッセルへは、浅く頷くような挨拶を向けた。僅かずつだが交わされる会話の端々に、語られない肉の正体も今後のことも滲む頃合か〕
是非もないな。
〔食器を片付けるために席を立ちながら、ローズマリーの問いへにべもなく答える。彼女がうさぎを撫でる仕草が、逆に縋るようだと感じてはいたけれど〕
――……。…
〔動く視線の不自然さに、彼女とギルバートを束の間見比べて双方の顔色を観察する。何か口にするでもなく食器を運びながら、ぽつりと〕
動けない者を残しておくほうが、
後が「楽」だとは思うがな。
[――生きていても同じ]
[ローズマリーへと視線を移しゆっくりと瞬く]
そう。
[否定も肯定もせず短く静かに答え、続く言葉に不思議そうに瞬き、ウサギに曖昧な笑みを向ける様を見守り]
未だ、生きてるの?
[後が楽。
意味を捉えると、口角を上げる。]
――……正論だ。
だが何れにせよ皆動かなくなるだろう。
その時誰が最後まで動いているかは――私にはわからん。
[引き結ばれた唇は言葉を閉ざすこと暫し。]
――……どっちに見える?
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