ええ……開耶様。心得ました。[袖を口許から離し、道具箱へと下ろす。]貴方様は酔ってはおりませぬ……左様でございますねぇ。[口許は袖の奥に隠したまま、白水に紅の視線を向けた。][鏡を手に取り、唇の紅を塗り直す。其の鏡には、酒精の「呪い」から開放された、開耶の姿が映って居る。]………ふふっ。