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──アトリエ・ヒューバートの寝室──
[ヒューバートの指先が濡れた睫毛に触れ、シャーロットの涙が拭われる。シャーロットは込み上げて来るものに耐えきれず、ヒューバートの胸に顔を埋め、嗚咽を繰り返した。
ヒューバートの示した僅かな逡巡にはシャーロットは気付く事は無く、導かれるままに寝室へ──。シャーロットが歩くと白くゆったりとした寝間着の裾がふわりと広がり、素足がちらりとのぞいた。
ハーヴェイが来ているにも関わらず、子ども時代に戻ったかのようなシャーロットの混乱した態度。エリザの日記に彼女は何を知ってしまったのか、シャーロットは日記の存在に触れる事も無く。ベットに入ってからも、涙は止まったものの小さな嗚咽を繰り返していた。
やがてシャーロットは、父親の胸に顔を埋め、その身体に両脚を絡めるような姿勢で眠りに落ちた。眠りに落ちる寸前に、溜め息のような声で漏らした言葉は──、]
……嘘つき。
[ニヤニヤしながら、ドアを閉め自室に戻る。]
さて。そろそろ、ネリーのシャワー終わった頃かな。
[ダイニングへと移動を始める。]
[下着を取り去って曝されたステラの泉はその水をあふれさせていた]
まあ、こんなに…。
[ローズマリーはその泉の水を指で救ってぺろりと舐めた]
甘い…。
見習い看護婦 ニーナは、双子 リック を投票先に選びました。
お、ネリー。おいしそうなもの広げてるじゃん。
[ニコニコしながら、ネリーの肩に触れる。]
こういうときだからこそ、おいしいもの食べて
力つけないとなあ。その方がハピネス感じられるし。
[笑いながら、席に着く。]
―アトリエ・寝室―
[シャーロットは幼い頃に戻ったように、嗚咽を繰り返していた。私は彼女の嗚咽がおさまるまで、じっと彼女を抱きしめていた。熱い泪がバスローブの胸元に染みこんでいった。
寝室の照明を落とし、室内は昏闇に包まれる。
白い壁の足下に穿たれたスリットから、柔らかな橙色の間接照明だけが漏れていた。
真夜中に目を醒ましても転ばないように、フットライトだけはつけておいた。
パジャマ等の寝装を身につける習慣は随分遠のいている。かすかな躊躇いがあったが、これから探すのも手間だった。シャーロットをキングサイズのベッドに導くとバスローブを脱ぎ、下着姿のまま彼女の隣に滑り込んだ。
シャーロットが身を寄せることにささやかな羞恥を感じながら、少しぎこちない手つきで包み込むように抱き寄せる。
ふと、耳に届いたのは意外すぎる言葉だった――]
あっ旦那様。もうすぐできますわ。
前から準備しててよかった。
[今のボブはすこぶる機嫌がよい。それがネリーの足取りを軽くさせた。チキンとビーフのファヒータだ。ソースが香ばしい。
気分が高揚している。なんてハピネスなのだろう]
[指で救って舐める仕草が、わたしの視界に映される。
過去何度も男のセンシュアルを煽り立てるために行ってきた動作が。今目の前で繰り広げられる。
わたしはちろりと覗いたローズの赤い舌を凝視しながら、涎を垂らす。上からも下からも]
嗚呼ローズ…なんてことを…。
甘いだなんてそんな――
[一拍遅れて訪れた羞恥。入り乱れる感情。高鳴る鼓動。わたしは背中で汗を掻く。滴り落ちる雫は蠍の渇きを癒す。でもそれは一時的なものでしかない。]
お願い…もっともっと煽って?わたしがわたしで無くなる位に――
そして触れさせて?わたしにも…あなたの蜜と水脈を――
[そっと回していた腕を解き、蛇の舌は彼女の太腿へと伸びて行く]
[嗚咽を繰り返すシャーロットの背中を、心配ない、というようにそっと撫でる]
大丈夫。
私はここに居る。
私には、ロティがいる。
何一つ、心配なんてないさ。
[愛おしそうに、額に、頬に、そして触れるか触れないかというくらい微かな口吻を唇に残した]
[香ばしい匂いが、鼻孔を刺激する。
自然と、口の中に唾液が分泌される。]
まあまあ。準備できたら、一緒に食べような。
ネリーが席着くまで、私待ってるから。
[水を求め、服を改め客間を出ると、丁度ヒューバートがシャーロットを寝室へといざなっている所を偶然目撃する。
その目は卑下するものでも、温かみを帯びたものでもなかった]
シャロ。俺だったらね…
[先程の、シャーロットには答えなかった問いの答え。
その答えは声となることはなかったが。
そのまま、マーティンにすら勘付かれないように外へのドアを開ける。
ドアを開けた瞬間、風が入り、アトリエにおいてあった自身の模写が倒れた]
[ ─ 絵の名前は「記憶の固執」─ ]
書生 ハーヴェイは、旅芸人 ボブ を能力(襲う)の対象に選びました。
じゃあ、こんな所でいいかしら?
[ネリーは自分を期待されているような言葉に弱い。
急かされるように少し手捌きが早くなったが、落ち着いてディナーを完成させた。CREAM STOUTのビールを用意する。
席に着く前に、わざとボブの後ろを通り抜けてウィンク。]
[電話機のそばで壁にもたれたまま、目を閉じる。
目が覚めて、全てが夢だったらと思った。
指先を動かすことすら躊躇われるのに、想像の翼は今日も羽ばたく。
明日はバンクロフトの家へ行こうかな、と何となく思う。
もしも明日があれば、の話。
この天災の中、明日があるのかはわからなかったけれど]
修道女 ステラは、双子 リック を投票先に選びました。
はい、旦那様。
美味しいかしら…? よかった。だってこれ、旦那様が教えてくれたものじゃないですか。
[ボブの顔を見てネリーは嬉しそうだ。]
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