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[その時、僅かに眉根を寄せて、ちらりとナサニエルを見た。
一瞬その面を何かに気付いたような色が走ったが、]
──────。
[ほんの一瞬でそれは消えて、すぐに視線をヒューバートに戻した。]
[パパが着せてくれた埃と血に塗れたお気に入りの衣服。
乾きかけた体液の匂い。
片手に握りしめた触れただけで切れてしまいそうな鋭利なナイフ。
──それだけが今の私の持ち物だった。
墓地の入口付近の短い石畳に、私の歩くヒールの音がコツコツと小さく響く。華奢なヒールで一歩あるく度に、つま先から内臓にかけて軋むような痛みが走るのは、私の身体が回復しきっていない所為だろう。当然だ。私は一度仮死状態に陥ったのだから。]
[墓地を出ると、急な勾配の山道が続いていた。
いつもの自転車があればラクなのにと私は思う。
山崩れの災害があったのは何時の事だったのか。今夜の空に雨雲の影は無い。私には全てが遠い昔の出来事のように思える。]
…誰かに出会ってしまったらどうしよう。
「私が死んだ」と知っているような誰かに──。
ううん、そもそも誰が生きてるのかな。
ソフィの熱は回復したのかしら。
[此処から家まで歩いて帰るのは遠いなと、車一台通らない寂しい道路の中央を歩きながら私は首を傾ける。
私はパパに逢いたかった。
それに、この町に厄災をもたらした切っ掛けの旅人、ギルバートを探さなくてはならなかった。]
────何処へ。
何処へ向かえば良いのだろう。
足はひっぱらないようにしないと駄目、ネリー。
[ネリーは包みを家宝のように大事に両手に持ち、3人がいる部屋へ近づき始めた。]
[ヒューバートの答えに、笑みが崩れた。]
人狼──か。
なるほどね。そうか。アンタのご先祖様は同族のことを少しは知ってたんだな。
血の源となった、大元の同族が誰かは知らんが……
これ程大規模な「血族」のコミュニティが今まで知られなかったことの方が奇跡みたいなもんだ。
ギルバート。
“お友達”が居るなら答えづらいなら――
いや、そもそも答えてもらえるとしたら望外のことなんだろうが……
私は真実が知りたい。
君は、この町で“なにをした”んだ?
そして、とどのつまり――
なにを“糧”としたのか
[『誰と誰を手にかけたのか』とその問いに言外の意味を載せる。]
その答えが聞かせてもらえるなら、君の指定するどこへでも赴くよ。
“コミュニティ”
……他にもあるのか……?
[“同族” ……ギルバートの言葉が耳に残った。]
“同族”なら、もう少し優しく扱ってほしいものだが……
[皮肉めいた笑みが唇に浮かんだ]
まあいいさ。
アンタが「血族」として知識を持ってるのは分かった。だったら教えてやってもいい。
[浮かべた嗤いは口の端で、素早く閃いて消えた。
後に残るは、恐ろしく静謐な瞳。]
──俺はこの町に同族となりうる血族が居ないか探しに来た。
この町には同族の血を引いた血族が居る可能性が高いと踏んでだ。
――ステラ・エイヴァリーの自宅――
[ヘイヴンの町の人達にステラ・エイヴァリーと認識されて居たものの家の一角、寝室のチェストのおそらく最下段の引き出しに眠る一冊のノート。
それは彼女がこの町に着てからずっと書き溜めていた彼女の本心が密やかに綴られている。]
[ステラという人物が何故神を憎みながらも信仰を捨て切れなかったのか。ヒューバート・バンクロフトとローズマリー・ベアリングへの思いと苦悩。背中に施した刺青の意図する所。
そして――亡き愛しき人、シンシア・アリスンへ募る感情。]
[彼女は時にステラに、時にシンシアになりながらも己の存在意義等を全て確定を掛けずに思いのままに書き綴っている。言うなればそれは誰も知らない彼女自身の本当の姿。]
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