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「死」の官能ねえ……
[鼻を鳴らして小さく嗤うと、脱ぎ捨てた衣服を拾って歩き出した。]
──で。
その様子じゃ満足したようだな。
あァ、こんなに極上のクスリはねぇよ。
……ま、ハーヴェイには気の毒だがな。
[腹を抱えて、くつくつと笑う。]
……で、このいたいけな美青年はどうするつもりだ?
このまま放置かよ。
俺と同じ……いや。俺以上に覚醒しちゃってるみたいなんだけどなァ……。
……「お仲間」、ほっとくの?
うそ──
[ハーヴェイが死ぬとなれば、ギルバートが手をかけたとしか考えられない。
何故?
どうやって?
怪我はないの?
さまざまな疑問が沸いたがそれは掻き消す。きっと彼にとってその質問は他愛ないものなのだから。]
[「ほっておくのか」と訊かれ、足を止める。
もうそれはただの屍肉、命のない物体に過ぎない。
が。]
……後でここに埋めてもいい。
それとも。兄貴と同じ墓に入れるか?
[少し頭を傾けて問うた。]
ん?まぁそれがいいんじゃねぇの?
[ハーヴェイの頭部をじぃっと見つめている。]
……とは言っても、俺はこいつの兄の墓の場所なんて知らないけど。生きてるうちは身体で遊ぶ仲だったけど、死んだらとんと興味もなくなったというか。
ああ、もしかしたら、バンクロフト家なら知ってるかもしれねぇな。
って、お前……ハーヴェイのこと、兄と同じところに埋めてやりたいのか?
取り合えず身体洗わせろ──
[少し離れた岩場の水溜りまで歩いていき、ぞんざいに血を洗い流した。水溜りの濁った水が、瞬く間に紅に染まる。
血臭は消えず、ところどころに赤い染みを残していたが、概ね落ちたところで衣服を濡れた素肌に直接着込んだ。]
[小さな誇り、きっとそれは私にもある。
だからこそ、はっきりさせないと…]
ギルーーッ!
[気がつくと私は走り出していた。]
[私は森の中を進んだ。
一歩間違えれば元の道を戻るのも困難だというのに、一心不乱に進んだ。まるで導かれるように。
やがて私は歩みを止めた。強い血生臭い匂いを感じると同時に、その発している場所が近いと思われたからだ。
この匂いはどこから来るのか。]
じゃなければいいのだけど…
[終わった…のだろうか。
散々自分の体を蹂躙した重みがふと消える。
それと同時に体中の痛みも何もかもが消えた。
自分が手にかけた人々も、死ぬ間際はこうだったのだろうか。
人から人にあらぬものに変わる苦痛は筆舌し難かった。
突然現れたギルバートにより全てが変わり、そして全てが狂った。
彼は俺の願いを聞くといった。
そしてたった一つ、俺は願った。
全てなくしてくれと。
そしてその消したかったものは…自分自身だった。
何をどれだけ消しても自分自身が消えなければ何も変わらなかったのに気が付く前に狂気とはいえ一体何人の人を手にかけてしまったのだろうか。
そしてギルバートは本当の意味で俺の願いを叶えてくれていた]
[煙草を咥える。しかし火は使えず、ナサニエルは沈黙したままの白い筒を咥えているだけだ。]
ん。身体を洗いたいンならどうぞ。邪魔はしねぇし、襲いもしねぇよ。
[ギルバートが水辺で血を洗い流す姿を、ナサニエルはしばし注視する。流れ落ちる赤い雫が、ほんの一瞬だけ澱む。彫刻などという死んだ肉体の「迫力」とやらを鼻で笑い飛ばすような、野性的で雄々しきギルバートの筋肉の動きを、目を細めて見つめている。]
「ギルーーー………」
[遠くで、声がした。
先ほどまで抱いていた、少女の声が――]
ネ…リー………?
[ナサニエルは、無意識のうちに振り返った。]
[ハーヴェイの頭を拾い上げる。
目蓋を閉じさせて髪を整え、こびり付いた血の汚れを舐め取ってやると、ハーヴェイの顔は案外と安らかに見えた。
眠るように瞳を閉ざし、唇は溜息の形で微かに開いている。]
バンクロフト……と言うとヒューバート・バンクロフト……? あのヘンな、火星人がどうたら言った……。
[脳裏に先程ステラの家で出会った時の姿が閃く。]
……生首持って「埋めたいんで墓教えてくれ」って聞きに行けってか。アホか。
[ハーヴェイ(の頭)を抱き、ネリーが走ってくる方向を*見た。*]
ギル…それにナサニエルさん…っ!
あなたたちここで何を… !!!
[私は生まれて初めて目の当たりにした。人が人あらざる姿で──そこに抱えられていたのを。]
ハ、ハーヴェイ…!?
ぶっ………!
[口に咥えていた火の無い煙草を、勢いよく噴き出した。]
あっはっはっはっは!!
そいつァ傑作だな、ギルバート!!
逆に俺も見てみたくなんたよ、その光景を。
あっはっはっはっは!!
[地に落ちた煙草を拾うことも忘れて、ナサニエルは腹を抱えて笑っている。]
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