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―安置所―
[「新しい作品?」 そう好奇心に目を輝かせて問いかけてくれた娘に、今は私は最初に作品を見せたかった。
死そのもののように冷たく厳粛な冥暗の中で、私はそこに奈落へ通じる穴が口を開けているかのように一歩一歩慎重に歩みを進める。
どれほどおぞましい深淵がそこに横たわっていても、彼女を求める歩みは小揺るぎもしなかった。
私はシャーロットがどこに居るか知っている。一度辿り着いたその場所を忘れ去ることなどありえない。
やがて、常闇の中に延ばした指先がそっと柔らかな肌に触れ――
――私は彼女を抱きすくめていた]
[外殻は発せられた熱に次第に蕩けていきながらも、意外にクリアーな「声」で返答が返ってきた。]
……ここに「血族」が居ると知ったからだ。
セドリック──ローズの弟が、ヘイヴンについて教えてくれた。
…ギル……
[風をさえぎっていたシャツが肌蹴られる。
あらわになった白い肌が僅かに震えた。
暖かさを求めるように腕を首に回し、自分から深いキスを送る。銀の糸が細く垂れた]
いいよ…全部……お前に……
セドリックも……「血族」だった。
狭い地域で他と交流がない場所……
特異な伝承……
もしかしたら、と。
が、結局は勘だ。
[バンクロフト邸から─恐らくヒューバートとハーヴェイを乗せた─車の音が遠ざかると、ソフィーは客室を出て、マーティンに一言断ってバスルームを拝借した。
浴室に入ると温度調節もせずにシャワーのコックを捻る。
降り注ぐ冷水が火照った肌の表面を滑り落ちて行った。]
仲間……
お前たちが……お前が正しくその血を御することが出来たなら……
同族はお前を仲間として迎え入れただろう……
[シャーロットの身体を抱きしめたヒューバートは、彼女に着せたドレスが所々泥と埃に塗れ擦り切れ、真新しい鮮血が染み付いている事に気付くだろうか。
ただし、彼女自身の身体には何処にも新しい傷は見当たらない。]
[トヨペットクラウンのハンドルを握るナサニエルの口許は、先ほどの曲の歌詞を朗読するかのように小さくパクパクと開く。]
[彼には、或る望みがあった。
――恍惚を求めるが故に。]
[ニーナの柩の傍で、人狼であった女性の骨が見せるヴィジョンを見た私の身に起こった出来事は後から語る事にしようか──。或いは語られないかもしれない。
短い言葉で簡潔に話すならば、私は愛すべき従姉ではなく、生きた人間をこの手で殺しその肉を貪った。]
[ナサニエルの口許が、歪んだ。]
『我々は、等しく「獣」――
己が身を焼き尽くさんと猛る程に純粋な、「思慕」の奴隷なのだ――』
[安置所の床には、何故か粉々になったガラスの破片に塗れている。
シャーロットの姿は衣服の異変に気付かなければ、ヒューバートが安置した時とそれほどの違いはなかっただろう。彼女の目蓋は眠るように閉じられたまま。]
――ロティ
[ドレスをなぞる指先が幽かな汚れに触れる。
此処でなにがあったのか知るよしもなかったが、彼女の身は少なくとも損なわれていないことに心から安堵した。]
明朝になればニーナもここへ連れてくる。
その時に新しい服を持ってくるよ。
ソフィーに仕立てを頼んでいたドレスもできあがったんだ。
君にできたら――着て欲しい。
[自分の体を這い回る手に肌は熱を持つ。
体に経験は十分にあった。しかし背中に手が触れた時だけ抵抗したのは条件反射なのだろう。
それでもギルバートの首に回した片方の手で彼の手をとり、導くように体に触れさせる。
もっと、とねだるように。そしてそれは徐々に下へと導かれた]
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