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[睨み付ける視線も柳に風と受け流し、悪戯な笑いは止まらない。琥珀色の瞳が楽しそうに煌めいている。]
下らなくないさ。君が可愛いってのはホントだからなあ。
嘘は言ってない。
売ってくれないと俺はともかくローズが困るな。
[声を立てずに笑ったところで。
店の奥から、昨日出会った金髪の少女と同じ顔立ちの少年が現れた。]
――雑貨屋――
『……服を脱げ?』
[店内にいる人物を認めたと同時に耳に飛び込んできたのはニーナのその台詞で、僕は幾度か目ばたきした。ともかく、お客に会釈する]
やあ、ハーヴェイ、それに……他所の人?
またひどい雨みたいだね。今度は早く去ってくれると良いんだけど。
[軽薄そうだが陽気な青年の口から出た名前に、僕は少し視線を弛めた]
ローズマリーの知り合いなのか、貴方。
ああ、――この伝票ね。
ごめんニーナ、手間掛けたな。あと他には何を出せばいい?
[従姉の横あいから発注書を覗き、アンゼリカからのものと確認。ニーナの指示通りに品物を揃えることにした]
あぁ。俺はギルバート・ブレイク。
ベアリングさんのところに世話になってる。
そいや、昨日君の妹さんが店番してる時に、ここで煙草買ったよ。可愛い妹さんだね。君に良く似てる。
[少年が視線を逸らすのも構わず、ニッコリと微笑んだ。]
お世話になりますね
[ニーナの申し出を大して悪びれもなく受け、タオルと着替えを受け取る。
この場で着替えるのは少し抵抗があったのか、戸惑っているとおくからリックの声が]
あぁ、リック、ご無沙汰。元気?
展開的にはいい感じー。一人でいってもらって正解。
しかーし、自分の絡むチャンスを潰したよねー、わたし。
一度ブランダーの店にいかないと。
[愉快犯とも見えるギルバートの視線に青い瞳は強く歪められる。
微かに小さく言葉を呟き]
…まるで口から生まれたみたいね、貴方。
どうやったらそんなにひらひらと言葉がでてくるのかしら。
リック、トイレ借りていいかな?
[流石に背中の傷を見せるわけにはいかない。
ズボンも濡れていることから隠れて着替える言い訳にはなるだろう。
大学で体を見せれば大体そんな対象として見られていたから、体を見せたくないのは癖でもあった。
ニーナをからかったり、リックへ話しかけるギルバートへ一瞥をくれたが、何もいわず。
目を逸らすリックも、何か彼から妙な雰囲気を感じ取っているのだろうか]
ああ、おかげさまで僕は。
……というか、僕だけは、かな。
[皮肉混じりな自分の表情を意識せざるを得なかった。小さく息を吐きいて続ける]
ウェンディがちょっと昨日、何かに中(あた)っちゃったみたいで。今は居間で寝かせてる。もしかすると、時々休業させて貰うかもしれないな……母さんがあんな事になっちゃった後だしね。
[現れたリックに少し微笑み]
おはようリック、少しお寝坊さんかしら?
もう、あとは会計だけだから…そうね、そこの濡れ鼠君にバスルーム貸してあげて?
[ちらりとハーヴェイを見て示し]
そう。
結構な誉め言葉で何よりじゃない。
[ギルバートを冷ややかに見ながらあきれたようにため息をつく。
しかし彼から琥珀の陽気な瞳の輝きが途絶え、それを上塗りするように満ちていく甘い甘い蜂蜜のような光に微かに唇が震え。
瞬きひとつ、三拍おいて静かに覚めた瞳を向け]
…何かしら、ギルバート。
[青年の指摘に首を傾げた]
似てる?
……そう。最近は違ってきたって言われるようになったんだけどね。やっぱり双子は双子って事かな。
[連想されるのは幼い頃の記憶。妹と服を取り替えて遊んでいた時の、面白がって笑う大人達の声。
そして薄汚い欲求に歪んだ――]
『……取り替えてなくても、同じだった筈だ』
― アトリエ - 翌朝 ―
[昨晩から降り募っていた雨は、目を醒ました時には沛雨となっていた。激しい雨脚に打たれ、森の木々がさざめいている。どうやら簡単に止む気配はなかった。
シャワーを浴びて寝汗を落とした後、ラストレッドのシャツに濃いハンターグリーンのパンツに着替える。]
ロティ。少しばかり出かけようと思うんだが、一緒に来るかい?
[白いマッキントッシュのレインコートを羽織り、ショートレインブーツを履くとシャーロットに声をかけた。
この大雨なので使い古した車の方が気楽だった。父の乗っていた旧式のシボレーに乗り込み、エンジンを*かけた*。]
『……あの時、10年前のあの日、僕がウェンディと服を取り替えていたのは、多分、それで良かったんだ。ううん、あの事自体を良かったなんて言う事はどうやったって出来ないけど。
けど、そうじゃなかったら。僕は単に殴り倒されて、ウェンディだけが襲われて――殺されてただろう。
先に僕が襲われたから――隙が出来たんだ』
『……そうだ。そう考えなくちゃとても、あんな事実(きおく)を抱えたまま、正気でなんかいられない。
あの時の僕は、正しかったんだ――』
[複雑な表情をするリックへかける言葉に少し戸惑うが、ウェンディが臥せっていると聞き、やはり顔を顰める]
それは…お気の毒だったね。
早く治るといいけども。
医者にも早く診せないといけないだろうけどこの雨だと難しいのかな…
[ちらりと外を見ながら。そしてニーナからバスルームの使用許可がでると]
それじゃお言葉に甘えてお借りするよ。
[寒気のほかに頭痛がするような。
風邪を引くほどやわではないはずなのに。
昨日からあるこの妙な言葉にできない不快感と不調はなんなのだろうか。
今は雨に濡れたせいだと自分に言い聞かせ、着替えを済ませようとバスルームへ]
[一瞬のうちに幻のように暖かい眼差しは消えて。
出現するのは、先ほどまでと同じ悪戯な笑い。]
いや。君のとんがらがった唇があんまり可愛いんでね。
もっと見たくなった。
――雑貨屋――
[ニーナへ頷いたまま固まっていた僕は、慌てて顔を上げる]
……ん、あぁ。トイレとバスルーム、隣あってるから。こっちだよ。
[ハーヴェイを案内しようと、彼の腕に手を*伸ばした*]
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