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[薄々と気がついていた。ここ最近左腕の調子があまり良くないことは。
でもそれは、この大雨によって参加した復旧作業による疲れなのだと思い込んでいた。
元々力仕事は苦手な方で――そんな言い訳を自分に課していた。今思えばそれは逃げであって、全ての前兆だったと思い知らされる。]
[きっかけは家庭訪問からだった。過去の恋人の変わり果てた姿に疼きを覚えた。でもそれはあくまでもきっかけでしかない。本当の鍵は――]
あの…ギルバートという男の瞳――
[ソフィーを残して部屋を出た際かち合った視線。香染の瞳が訴えかけてきた問いに、わたしの塞は脆く崩れていった。誰にも見せたくは無い、醜い――]
嫉妬――…
――嗚呼、お願い…目覚めないで?どうかこのまま眠っていて?裏切りの血をあなたにあげるから…だからどうか――
[わたしは懇願するように、再び左腕にワインを垂らした。その行為はこの子の渇きが収まるまで、まだ*止みそうには無い*――]
[けれど話を聞き終えたステラは、
私の予想に反して、軽蔑の視線を向ける事も、
人の道に外れた行為だと説教する事も、
また哀れな女だと蔑む事もしなかった。
ただ、静かに。
人情味に溢れた温かい眼差しで私を見下ろすだけだった。
それどころか、我が事のように
胸を痛めてくれているようでさえあった。]
[突然強い口調になった彼女に軽い驚きの表情を浮かべる。]
どうしたんだ、ローズ。
何かまずいことを言った?
[問い掛ける瞳は微塵の疑いも持っていないようだ。]
[だから私は、彼女に心を委ねた。
彼女を信じる自分を疑わない事にした。
それはある種の甘えだったのかもしれない。
ステラなら私を見捨てる事はないと。
表面上だけでも私に添うてくれるだろうと。
それでも。]
『信頼の本質が何であれ、私は彼女を信じると決めたのに──。』
いえ、なんでもないわ…。
[ギルバートの瞳を見つめ、独占欲の固まりになる自分を恥じる。自分にとってはステラが一番大事な人だったはずなのに]
[気分を変えるように、無理矢理別の話題に切り替える。]
そうだ。午前中に行った雑貨屋。あそこの家の女の子が急病なんだってな。こんな時に大変だよな。昨日会った時は結構元気そうに見えたのに…。
──アトリエ・自室(回想)──
[取り替えられたばかりの白いシーツが肌に触れる。すこしごわごわとして清潔な感触。
寝転んだまま髪を解き、シャーロットは黙って眼を閉じた。流石に身体の火照りは去っていたけれども。]
──…やっぱり、まだ。
[触れなくとも分かると思いながら、潤ったままの場所に右手の指先を伸ばした。]
…まだ……濡れてる…。
綺麗に剃ってしまったから、いつもより良く分かる…。
[ヒューバートが剃ったのだと思い出す、シャーロットの睫毛が震え、頬がわずかに熱くなる。同時に、今シャーロット自身が触れている場所に、ヒューバートの指の背、関節が触れた瞬間が甦った。それは慣れた自分自身の指ではなく、よく使い込まれた彫刻家の男の手、愛する父親の手──。
また、じわりと沸いてくる蜜を無意識に掬いあげ、隠すものがなくなりあらわになった小さな突起をその指で撫でた。ゆっくりと円を描くようになぞり、また蜜を掬い、撫でる事を繰り返す。小さな突起自身が熱を孕み立ち上がるまで。]
[何時の間にか、放り出していた両脚は1つに揃えられ、爪先に力が籠っている。
目を閉じているにも関わらず、左手で自らに目隠しをしているシャーロットが思い出すのは……。]
…ああ、だめ。
駄目よ……ロティ。
[指先のもたらす快楽は強くなり、細い波がシャーロットの意識を持ち上げる。このまま、このまま──達してしまう前に別の事を思い浮かべなくては。]
[話題を変えてくれたことに感謝しつつ]
あ、あら、ウェンディちゃんまで?
なにか悪い病気でも流行っているのかしら。いやね。
[乾燥機が止まる所を見計らって席を立つと、丁度窓から空が見える。あの豪雨から、傘があれば出歩ける程度の小雨に変わっていた。
丁度遠くからは陽光の筋のようなものも薄っすらと]
晴れた…のか?珍しい。
いや晴れてくれれば嬉しいけど。
[またいつ降り出すか分からない。今のうちに服を返却しヒューバートの所の模写を取りに行ったほうがいいか]
さて俺の車君、また汚れてもらうよ。
[恐らくこの中で晴れたことを恨んでいるとすれば筆頭は自分の車に間違いない。出かけようとカギを手にすると]
そういえば…と。
[ごそごそと荷物の中から取り出す小さな包み。シンプルに包装されたそれは手のひらサイズ。それを鞄に押し込み、車へと向かう]
[どうやら雑貨店の本来の主人はいなさそうだ。ぱっと見で目に入ってくる家具や調度品の具合で抽象的ながら浮かんでくる。
ネリーはリックのすぐ後ろで受話器を耳にあてたりしているリックを眺めていた。]
ねえ、どうしたのリック?
電話が繋がらないの?また?
――雑貨屋・店内――
[受話器を置き、取り上げてもう一度ダイヤル。でも結果は同じ。本体に戻す時のガチャンという音だけが空しく響いた]
……っ。繋がらないというより。何にも聞こえない。
[短く言ってネリーを振り返った。苛立ちや怒りに似た感情が僕の中で唐突に生まれ、渦巻いていく。別に彼女が悪いわけでも何でもない。理不尽だと、自分でも思った。]
『けど、それを言えばこの状況の方がよっぽど理不尽だ。こんな時に、一緒に暮らしてる母も妹も居ないなんて――』
――――――――――――――――
《ナサニエル・オリバー・メラーズの手記より》
【エリザ・バンクロフト】
197X/XX/XX
彼女との出会いは、誠に奇妙なものであった。
バンクロフト家の工場の前で、出会い頭に――彼女の運転する車に轢かれた。身体は無傷だったが、彼女はひどく困惑した様子だった。
噂に聞く所によると、このヘイヴンで知らぬ者はいないバンクロフト一家のヒューバート氏と、その妻のエリザは必ずしも円満な夫婦関係では無いらしい。……試しに双方の顔を覗き込んでみたが、「ああ、なるほど」というのが私の極めて素直な感想だった。
――これでは「何も起こらない」ではないか、と。
後から聞いた話によると、彼らには1人の娘がいるらしい。名は、シャーロットと言ったか。彼らのような結び付きの極めて薄い者たちが、ひとつの命を為したというのは、極めて奇跡的なことだ。
――こういう時、きっとヘイヴンの外の者は、「神の悪戯」とでも言うのだろう。ひとつ勉強になった。
――いや、重要なことはそこではない。
[腕を回してくるローズマリーの身体をそっと離し、]
少し外を見回ってこようか。
他に困ってる人もいるかも知れないし。
俺、ちょっと出てくるよ。
やっぱり駄目なの? あの時の水害と一緒だわ。困ったわね…でもウェンディは遠くまでは行ってないわきっと、これなら。
[自宅周辺の道路が通行できなくなり、帰るに帰れなかったらどうしよう。とネリーは気を揉む。
リックの感情をよそに。]
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