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[ナイジェルの言葉に目を細めるも、すぐにいつもの笑みを称え]
具合?私の?
……特に変わりはないわ。
[敏感な子だから、幾度か調子が悪かったのに感づかれていたかもしれないと思うも、今は調子が悪い理由もなく。]
そうね。
あなたがそう思うんなら莫迦ではないのかもね。
[小首を傾げ、そう口にする。
ルーサーの姿が見えれば こんにちわ、と手をあげて。]
そう…良かった。
貴方がやらなくても、私一人で──なんて考えてたけど、その心配が無くなったかしら。
…神は、もう居ないのでは無かったの?
[瓶を握りつぶす様子には目を瞬かせ。己もそうなのかと手を見つめた]
[広間を出る前にナイジェルとルーサーにも紅茶を差し出し]
手伝いは、大丈夫だと思いますわ。
皆さんの紅茶が無くなったら、注いであげて下さい。
[お願いしますね、と微笑むと厨房へと向かう]
[ローズマリーの、素っ気無い――否、興味のないような物言いは、彼女の性格なのだろうと、今更なのかもしれないが察した。]
……運命。
あの紙に書いてあった、殺しあうようなことが、運命?
ローズマリーさんは既に、あのゲームに乗っているんですね。いえ、あの紙の内容が真実ならば既に全員が乗っているの、だろう、けど。
……ゲームだとしたら。
……やっぱり、勝ちに行く?
[ゆるり。小首を傾げて問うた。
最後の、紅茶、の一節には弱い笑みを。]
人間的なのか、なんだかよくわからない、や。
居ませんよ。
けれどこんな馬鹿げた事態――
居もしないもののせいにしなければやってられません。
[強化された肉体――それは力だけではなく。]
[ステラから紅茶を受け取ると礼を言い。
さりげなく周囲の棚へと視線を走らせるも、らしきものは無いようで。]
…………。
[無言のまま紅茶を啜った。]
誰のせいって、彼のせいでしかないじゃない。
[自分達をこんなところに押し込め、自分の欲求を満たすためだけに殺し合いをさせる]
悪魔の所業、悪魔の花嫁なんて揶揄していたけれど。
あんな悪魔の花嫁なんて御免だわ。
彼を…アイツを殺せたら良いのに──。
[青の少女が握り返してくれる手の気配に微か口許を緩め、席へと促されるのに修道女を見てかけられる言葉に頷き、女の何時も通りの様子に瞬き]
「生きようと、もがくのは、莫迦な事じゃ、無い、から
だから、ローズマリーも、ゲーム、してきたの」
[青の少女と繋いだ手をそっと離し]
「先に、薬、取って、来る」
[ルーサーが無言であたりを見渡したような
気づいたのはほんの一瞬で。
ぱちり、不思議そうに彼を見つめた。]
[ナイジェルの温度が離れれば、言葉に頷き]
うん、わかった。
手当て……私は下手だけど、アレだったらやってみるよ?
そう、運命。
[シャーロットに聞き返されれば、何かおかしなこと言ったかしら?とでも言うように悠然と。]
……突然舞台に上がらされて、これから殺し合いゲームをしてください、って言われちゃった皆には気の毒だと思うけれど、そうね。
――ゲームには真剣でいなくちゃ、今までやってきたことも無意味になるから。真剣にやって負けるんならそれでもいいの。
[ほぅ、と甘い息を吐き。
ポケットのラム酒の瓶を一口飲んでゆっくりと席を立てば]
あなたは――勝たないの?
負けることは死を意味するこのゲームに。
[シャーロットの前まで来て、顎をくい、と持ち上げる。
間近でその瞳をじーっと見つめて。]
[一人厨房へ向かえば緊張が少し薄れたのか小さく息を吐き。グラスに水を注ぎ、冷たい水で喉を潤せばロールケーキの余りを探す。今居る人数分は無いと判断すると、パンケーキ作りに取り掛かった]
[しばらくして、トレイにロールケーキとパンケーキをいくつか。それに受け皿とフォーク、メープルシロップやバターを乗せて広間へと戻って来る]
お待たせしました。
お好きな方を召し上がって下さいね。
――皆殺してしまえば殺せるんじゃありません?
出す、と書いてありますし。
状況を確かめに最後に確認くらいは来るでしょうよ。
[ナイジェルの気配に一瞬視線を逸らせば口を読み、僅か一瞬だけ目を見開いてすぐに微笑み]
おかしなこと言うわ。
1/2の確率で死んでしまうゲームをするのが生きるため?
……それこそ可笑しい。
[言えばまた、視線は蒼の姫君の瞳へと。]
[牧師の視線が周囲に向けられるのに首を傾げるも、青の少女の声に振り返り一つ頷き、口を開きかければ女が此方へと歩み寄り青の少女に手を伸ばすのに瞳を見開き、震える手を伸ばし――事も無げに振り払う]
あら、失礼?
一寸、通して下さる?
[にっこりと微笑みわざと青の少女と女の間を割って通り振り返り]
ナサニエルは莫迦じゃないけど、ローズマリー、貴方は愚かよ。
[右足すら引き摺らずにしなやかな足取りで広間を出て]
彼だけを殺せれば良いのに…。
一度に複数の人間は殺せないのだったわね。
外に出て、警備兵を突破するのも難しいか。
それじゃあ──皆には死んでもらわないと。
気の毒です、よね……でもどうなのかな……
此処に居るのは犯罪者――
[だから運命?と自問するように呟いて。]
ゲームなら……チェスとかなら……
真剣にやって、それで負けても笑っていられるけど……
[でも此処は。そう言い掛けた所で不意に
顎を持ち上げられ、びく、と小さく震えた。
目の前に翡翠の瞳。綺麗なのに。綺麗過ぎて、怖い。]
わたしだって――死にたく、ないです。
でも、これ以上罪を犯したり、そんなのも厭……
これって、我侭ですか。
[間近にあるローズマリーの瞳を真っ直ぐに見上げ、
ぽつり。零すように問いかけた。]
少ないとはいえ、人が一同に介してますしね。
一人殺してる間に他にやられるのがオチです。
夜まで待つなり、何なりしないと……
[自分とシャーロットの間に割って入る姿にくすりと笑みを漏らし]
別に、何もしやしないわよ。可愛いことするのね。
[と、動じることなく愉しそうに笑う。
シャーロットへ向き直れば]
――そう、犯罪者。だから集められた。
貴族の世界じゃ犯罪者に人権はないんですって。
これ以上罪を犯しても刑に代わりがないのなら、
いっそ首までぬかるみに浸かってみるのも悪くないかもよ?
……なんてね。冗談よ。
[おびえた瞳。けれど真っ直ぐに見上げてきた澄んだ瞳。]
死にたくない、殺したくない――そうねちょっと我侭かもね。
でも、嫌いじゃないわよ。そういうこと言うの。
[するりとシャーロットを解放すれば、ソファにまた腰掛けて。]
[薬箱を抱えて右足を引き摺り戻れば周囲の様子に居心地悪そうに、青の少女の傍らへと歩み寄り、おずおずと薬場をを差し出して]
「お願い、しても、良い」
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