情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[大河原の言葉に軽く頷き。]
まあ、危険に変わりはありませんがね。
今の
[声を落として、仁科達の方を身振りで示し]
様な事が……何時起こらんとも限りません。
[腕を、胸元を拭われる──。]
包帯を除けて拭いて頂ければ、痛いところはありません。
[かたく絞った布が、生乾きとなって肌にこびりついた赫を取り去ってゆく。乳房の近く、何かの刺青が見えるかもしれない。]
──…あたしは、先刻。
[揺れる視界──…不快に赤黒い臓腑の闇の中]
[彼女の首筋と、
その下を脈打つ正常な血管──、
生きた血の透けた肌が……──]
無性に欲しくて──…。
由良様、ぁ……。
由良様、由良様……!
[血が止まらない。
握った刀も用を為さなかった。
止血しようと傷口を押さえる。
人が人を殺すなら、私の務めを。
そう思っていた。
いざ、目の前で見るとそれは酷く。
あまりに。]
どうして、なのです……ッ
様子を見に来ただけではなかったのですか!
[…──腐食の爪。
人成らざる──形に歪み、
長く 腐食した
どす黒い 円弧の形の────────…
夜桜の肌を引裂こうと──…して……。]
―3階・由良の部屋―
[翠の声がようやく耳に入る]
俺は、由良を屍鬼と思って…。
[ついさっきまで確信に近かった疑念は、雪のように消えていく]
[数秒、沈黙して。]
碧子さん……。
『貴女……本当に天賀谷の事を……。』
[わざとのように、軽い口調で言った。]
貴女の様な女(ひと)に、そんな言葉は似合いませんよ。
「ファムファタアル」で居て貰わなくちゃあ。ね。
[――翠の悲鳴のような声が聞こえた]
……何?
[ゆっくりと歩を進めていた万次郎は、由良の部屋へと駆け出した]
そんな馬鹿な…
今は気が弱くなってるのだろう夜桜さんの、ただの杞憂とばかりに……本当に何かが!?
―由良の部屋―
[たどり着いた由良の部屋、そこでは二人の男の死合い。
押しのけられ近づけないが、翠は二人を止めようとしている。
由良の指を落としたらしい望月の刀が、振り回されているのにも構わずに、だ]
翠さんあぶない――!
[...は近づけなかった]
離れて――!
[――ああどうして皆こうなのか?
俺は死ぬることが恐ろしい、怪我することすらたまらない]
――三階/廊下・十三の部屋前――
[部屋の外から中へと声を掛ける。礼を失した振る舞いでは有るが、已むを得ぬとさつきは自らに理由付けた。銃口を向けられた恐怖からではない。自身の存在が、何等かの影響を仁科に及ぼすのであれば、徒に刺激する訳にもいかぬとの判断からであった。
呼びかけた後、さつきは視線を暴発の被害者へと向ける。彼女にもまた、尋ねねばならぬ点があった]
――それと、夜桜さん。貴女の名――
[応急処置に加えた手当てを、夜桜/神居は受けていると気づき、さつきは其処で口をつぐんだ]
…すまない、藤峰君。
[安全装置の存在を示す…──。
丁寧な仕草で、また夜桜の血を拭く。
頷いて。包帯を避け乍ら──。]
…此の墨は……、夜桜さん。
[夜桜はただの拾われたメイドでは無いのか。
ハッとした瞬間、さつきの声が降って来た。]
―天賀谷自室戸口
[室内には、仁科が戻ってきていた。
仁科は甲斐甲斐しく、夜桜の躰を清めている。男である私には気を遣うことであり、ありがたく思えた。
さつきの後ろには姿を見なかったコルネールの姿があり、私は彼の無事も知った。]
コルネールさん、貴方もこの椿事の当事者のようだよ。
書斎にあるアレを……ご覧になっているかどうか知らないが、一度ご覧になればわかる。
─天賀谷の寝室─
[礼を述べてくれた枚方医師に顔だけを向け、]
いえ…お役に立てたのならば嬉しいのですけれど。
ええ、今のところはまだ無事ですわ。有難い事に。
[枚坂医師が隠したものにチラッとだけ視線を落とした。]
枚坂先生。私は生きている方を一番優先すべきだと思います。…薄情な女とお思いかも知れませんが。
……どうして、
で す か……ッ
[上手く声にならなかった。
血が―――止まらない。
花蘇芳が、シーツの下から覗いている。
――――刀は使えませんが、
俺で肩代わりさせてはもらえないでしょうか?
あの時、
由良に言われた言葉の意味を、
結局聞けないままだった。
藤峰の叫びも、遠くて。]
あ、ああああああ……ッ!!
私の大切なお友達だった天賀谷様は亡くなられました。
此処にはもう「天賀谷様」は居られません。
[きっぱりとした表情で言ってのけた。]
――三階/十三の部屋前――
[辿りついたシロタに会釈し、戻ってきた枚坂との双方に平静な調子の声を掛ける]
先生、コルネール先生。
ご無事で何より、でした。
其れで……枚坂先生、周りは如何いった様子だったのでしょう。
[そうだと銃口を向けてはみるものの、去り際の夜桜の声が耳に響く。
「藤峰さんそれは人の命を簡単に散らすもの──。
軽々しく扱わずに。」]
(そうとも俺よりずっと度胸の据わって見えていた仁科さんすら、向けていたさつきさんでなく、夜桜さんに当ててしまった!
この俺なんぞに、狙い正しく二人を止めるための弾が撃てるものか――!)
[結局は仁科に示されていたはずの安全装置も外さぬままに、震えだす己の腕を見止め、すぐに拳銃は下げられたのだった。
そして――ああ、どうやらとうに遅かったのだ。
由良は床へ倒れていて、彼を屍鬼と呼ぶ望月は下に何かあるらしいシーツを剥いだ]
あ……。
[そこにあったのは花蘇芳。
初めて会った時由良はその樹の下に居て、見事だと首の痛くなるまで見上げていた。あの花だ]
由良さんを屍鬼と思って…そうかい、望月さん。
…しかし一体由良さんのどこが、そう見えて?
……。
さつきさま。
[黒い目が、うっそりと(熱のためもあるが)伏せ目がちに瞬いた。]
仁科さん、ありがとうございました。
もう一つお願いを──
あたしを、一度自室へ連れていって*頂けませんか。*
―天賀谷自室戸口
さつき君。
ああ……君は仁科さんを怖がっているのか。
[先程、仁科の拳銃の銃口はさつきに向けられて――いたことをぼんやりと思い返していた。]
だが、君の様子も聊か私には腑に落ちなかったよ。
なぜ仁科さんの名前を口にしていたのか――
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新