情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
――Under/Street――
[再現された映像は客観視点。複数のカメラが設置されていたように切り替わる]
[瓦礫の陰に身を潜めた仔猫は首を伸ばして辺りを窺う。
途端にウィルスとデータの集団が押し寄せた。泥まみれになった身体を毛繕いするも、その動作は間延びした緩慢さ。それでも必死にそれらを拭い取った。
石畳の隙間から滲み出る泥濘を避けて高台へ逃れると、見下ろした一帯は半ばまで泥の海と化していた]
[その中心には一人の男。
アーケードにそぼ降る雨の中で緩やかに揺れ動きながら立っていた。彼が放散したデータの濁流が遅延をもたらしていた。ブラックホールが生む事象の地平線に近寄ったかのように]
[Lutherへの跳躍の途中、空中に浮遊する蝶を踏み、二段ジャンプ。両足のドリルを重ね合わせ、相似形を描くフラクタクルを発生させながら、鞍馬の様な蹴りをLuther本体のの肩から胸、腹部に位置するあたりに連続で入れようと。
振り上げられたまま何故か一度動きの止まったLutherの腕は──、]
【何の溜め動作だ?】
[男が上方を見やり、それを追って視点が切り替わる。
彼の頭上にあったのは、あらかたが崩れ落ちた骨組みばかりのアーケードの天井。重力を無視したように、逆さまに立つ人影がそこにあった]
――あれは……私?
『勿論です』
[少女はこちらを見つめ、左手から血色の刃を生やして笑う。直後にその笑みが拡大。落下しつつ剣尖をかざして殺到する。
血色の刃が迫り、男の身体を縦断していった。衝撃の大きさを示すが如く、映像が大きく*揺らいだ*]
[男の身体が膨張し、弾け飛ぶ。データ群が溢れ出し傷口からほとばしる。だが少女はそれに気づいた様子も無く、後退から再度の突撃。
それをきっかけに、実体を失った身体から爆発的なパルスが一帯を埋め尽くした。死者の断末魔を思わせるその波動を避けようと、高台から仔猫が飛びすさり転移を試みる。
だが退避プログラムの稼動よりわずかに早く、死の顎はRasの身体を*捕らえた*]
[EugeneがAttackを仕掛けている。
herveyの制止はあったが──。
Attack to Attack。
差し伸ばした右手の拳が握られ、]
[ドリルにLutherの拳が当たり、クリスタルが弾ける様な音が響く。そのままドリルを突き刺すとこちらの動きが取れなくなるので、後方にくるりと回転して着地。
地面に手を付き、Lutherに足払いを掛ける。]
[足元から膝へかけてうねとてかる黒い鎌のようなAttack PGMがイルカのように躍りだし、Eugeneの足払いを切り裂く。
herveyの方へ半身は向けたまま真意を訊くかのようだ]
[攻撃を受ければドリルは凹み、フォトニックフラクタルの作用で、内側にLutherの黒い鎌を取り込もうとする様に作用する。クリスタルの弾ける音。
当然の様に全てのAttack PGMを取り込む事は出来ず、透明な両膝下の義足の内側に痛みが走る。
義足と腕のドリル部分は構成物質の性質か簡単に壊れる事は無いが、ダメージが来るとすれば負荷の掛かったGeneの本体部分に来るだろう。
身を捻って立ち上がり次の攻撃に変えようとした時、何故かLutherがherveyの方へ半身を向けている事に気付く。]
な、に?
[二人の様子は不可解だ。]
・・・・・・
[ふらつく足取りで戦闘を始めてしまっている二人に近づく]
待つんだ、luther。
彼は傷つけるな。例えいつか破壊しなければならない対称だとしても、今は引いてくれ。
[lutherとEugeneの間へと割って入る]
・・・・・・
[息が荒い。これから自分がどうなってしまうのか。考えもまとまらず、混乱するばかりだ]
Eugene、出来るだけ遠くに逃げるんだ。そして次にlutherと・・・・・・ 僕に出会った時に、それを破壊出来るだけの戦力を蓄えるんだ。
そうでなければ、君はもう二度と現実世界に戻れない。
これ以上、僕は君とはいられなくなった。
今度会うときは多分敵としてだろう。さらばだ。
[思い体をひきずるようにして、その場から離れようとする]
…意味がわからない。
現実に戻る気なんてないって言った。
Harveyと味方になった事もない。
──最初から敵、だ…もの。
何、勘違いしてるんだよ!
[転移して行ったLutherが視界に入る。
何処か不安そうにさらにじっとHarveyを見る。]
あれ(Luther)に浸食された?
さらばだとか、そんなのは嫌だ…。
……嫌だ。
[その場から離れようとするHarveyに駆け寄り、肩を揺さぶる。]
・・・・・・
触らないほうがいい。何が起こるかわからない。
[lutherのように感染してしまうかもしれない。Eugeneの手をはらい、数歩後ずさりする]
僕も姿を消す。
君も、ここから早く逃げるんだ。またlutherに襲われるぞ。
…知らない。
あなたなんか嫌いだ。
……………決めた。
嫌だって言うなら、あなたに付いて行く。
[今度はHarveyの腕を無理矢理握る。]
・・・・・・
[この少年が握ってきた手を見つめ、思考を巡らせる。
もはや自分には生き残る術はないのか。ならばこの少年をいかに生き残らせるか。
自分に残された時間、理性が働く時間がどれほどか]
・・・・・・ 僕は既に、memento moriに侵蝕されている。自覚は無いが、確信はある。
この意味が分かるか。
──… memento mori . . ....
それはパーティー主催者が考えた、ゲームを盛り上げる為の…
[言いかけた言葉が、相手の真剣な表情に飲み込まれた様に止まる。黒い目を大きく見開く。]
…あぁ、言いたい事は分かったと──思う。多分。
でも、悲しい事に。
ぼくはあなたやオードリーとは違って、死の意味が分からない。Mam達に再生されてしまう日常が待っている事しか想像が出来ない。
[更にぎゅっとHarveyの腕にしがみつく。
一瞬、恍惚とした笑みが白い顔に浮かび消える。]
じゃあ、あなたが誰かを殺す所を見せて、ぼくを怯えさせて。怯えさせてから、ぼくを殺して。
って言ったらきっと怒るね。
あなたは、memento moriに侵蝕されて…そのままで居るつもり、じゃないんでしょう。
やっぱり、付いて行く。
ねえ、何処へ移動しよう?
・・・・・・
[その未熟な思考を拒みきれない。死は決してこの少年が思っているほど甘美な物ではないが、それを言葉で伝えることは、自分には出来そうにもなかった。
どこまで彼を守れるというのか。確かにlutherは抑えられるが、それが彼の為になるのか]
分かった。君に死というものを見せてあげよう。
だが約束だ。僕が自我を失ったら、迷わず僕を消滅させてくれ。
移動、か。ならばあの大通りへと戻ろうか。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新