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[言われて初めて自分の盛大な勘違いに気付くと頬を赤くして]
公認ってそーゆー意味か!!
てっきりおまえがチェリーなのが公認ってことかと……
おまえと心中はしたくないな。
[真顔で呟くと首を振って]
……事実を言っているまでなんだがな。
別に可愛いといわれて嬉しいわけじゃないし。
しおらしさとか可愛らしさってのはローズマリーあたりに求めてくれ。
さ・む・い〜!
[歌うように言いながら、集会場に飛び込んでくる。
暖炉にしばし手をかざして、身体が温まるとキッチンへ向かった]
紅茶がどっかにあったようななかったような。
[ごそごそと棚の中を漁り、出てきた茶葉のにおいを嗅ぐ]
腐ってはいない、と思う。
[自分に言い聞かせ、ヤカンにお湯を沸かし始めた]
[沸くのを待つ間、おもむろに]
イナ・バウアー。
[などと言いながら、足を前後に開いてつま先を180度開き、真横に滑って時間つぶし]
[ぶは、と大きく噴き出して]
何だよ、本気で勘違いかよ。
あーあー、赤くなっちゃってなぁ。
[遠慮なしに笑うと]
あのなぁ、意外性ってのがいいんじゃねぇか。
今更ローズがしおらしくても、いつものこった。
可愛いと言われたから嬉しいんじゃなくて、褒められたから嬉しいと思えばいーんだ。
[にやにやしながら、赤くなったカミーラの頬を人差し指でつんつんと突付く]
[ミルクティーをたっぷり注いだマグカップを持って、広間のテーブルへ。
おばちゃんダンサーズが「よかったら読まない?」と寄越してくれた雑誌を取り出し開くと、巻頭グラビアは水着の女の子で]
……?
[何の本なんだ?と表紙と中身を見比べ]
ハッ。
これはもしかして、好意ではなく廃棄物処理だっただけなの!?
[などと思いつつも、貧乏性なので文字のある所を探して*ページをめくっていった*]
うるせぇ!!
突くな、阿呆!!
[クインジーの人差し指をぺしりと叩いて]
……私にとってかわいいは誉め言葉に入らないんだよ!
くそ、何て醜態だ。
飯作ってくる!
[顔を赤くしたまま逃げるように部屋を出た]
[ひょっこりキッチンを覗き込み、恐る恐る]
カミーラさん、昨日のごはんありがとう。
美味しかった。
[カミーラの手元をぼんやり見ながら]
今日はどんなメニュー?
[キャロルの声にはっとして顔をあげると]
あ、すまん、気付かなかった。
キャロルの水餃子も美味かったよ。
……今日かぁ。
ハーヴェイが太るような料理を作らなきゃいかんのだが。
[ちゃんこかなー、と思うんだけど、どうよ?と首を傾げて]
[雪山削りに夢中になっているうちにすっかり日は暮れて]
あ…早く帰らないと…
[頭の上に陣取っていたリリィは早々にケープに潜り込み
慌しく片付けをはじめまた小さな雪山に削った欠片を集め
ペタペタと均せばぐるりと周囲を見回して一つ溜息]
…どっち?
[バスケットを持ってまだ明るい作業場へと足を運び
今日の仕事を終えたらしいナサニエルの姿にゆっくり瞬く
ぱたぱたとケープの裾をはためかせて駆け寄り]
お疲れ様、ナサニエル。
良かった、誰かに道、訊こうと思ってたんだ。
[幾許か言葉を交わしてふんわり微笑み頷けば
外套の裾をそっと摘んで半歩後ろを歩き始める
ランタンの光に照らされ舞い降る結晶は*ひらひら煌いた*]
今日のご飯はちゃんこっぽいぞー。
[と、通信機に向かって呟きながら]
……まぁ皆が皆、メイみたいに祝福できるわけじゃないさ。
やっかんだりする奴もいるし。
ま、何はともあれ鍋は皆で囲んだ方が美味いから。
早くかえっといで。
[そういって微笑むと、野菜を切り始めて]
[電話の呼び出し音が鳴り出して]
はいはいはい?
[足早に駆けつけて受話器を取ると、その向こうからは姦しいおばちゃんダンサーズの声]
えー、だからそれは…あー、もうわかった。
今から行くから。
[もー、と言いながら電話を切ると、キッチンにいるカミーラに]
ちょっと出かけてくるー。
[雪像やかまくらを作るのに必要な雪を集めを兼ねて]
[今日も彼の仕事はと言えば雪掻きが主なのだけれど]
[足場の組み立てもしなければならず遣る事は沢山で]
[漸く一息ついて空を見上げれば疾うに闇に覆われて]
「よーし、今日の分は終了だ!」
[リーダーの号令で皆は休憩所へどやどやと向かう]
[中に入れば空気は一気に温度を変え漂う白い湯気]
[カップを受け取り身体を温める男達を余所に]
[彼は手袋を外してランタンを用意し帰り支度を始め]
「もう帰るのか? ちっとは休んできゃいいのに。
つかナサニエル、お前、なんで何時も手袋外してくんだ?」
[カップを傾け眉を顰めながら尋ねる男の声を聞きつけたか]
[横から給仕係の中年女性が「昔からそうよね」と付け加えた]
ん…、まあね。
…手袋、すると…、余計…遠いし。
[ぽつりと呟かれた言葉は人々の声に掻き消され]
それじゃ、…御疲れ様。
[相手の返事も待たずにひらと手を振って立ち去る]
[ランタンに火を灯し、作業場へと向かえば]
[此方に駆け寄ってくる少女の姿と掛けられる声]
…メイも、御疲れ様。
いいタイミング…だった、かな。
[今日の成果を聞きながら、ゆっくり、雪降る道を歩んで]
[揺らめく焔と煌めく結晶を瞳に映しつ、集会所への道を辿り]
ちゃんこ?お鍋?
みんなでわいわい囲むのかな?
[楽しみ、と嬉しそうに口元を緩め]
もう集会所に向かってるし、そんなに遅くならないと思う。
[小首を傾げて]
…やっかみ?
人を見て自分も欲しくなっちゃうのかな。
温もりや、愛情や、幸せや、望んでて手に入らないのは、きっと辛いだろうしね。
アーヴァインさんの気持ちも、判らないけど少しだけ判る気がするよ。
あの人も幸せになれると良いのにね。
[ぱたぱた、慌しく出てくるキャロルと擦れ違い]
いってらっしゃい、…気を付けて。
[そう声を掛けて、肩口の雪をそっと払い]
[ランタンの灯りを消して、中へと入る]
そそ、鍋だ鍋。
皆で囲むと美味いんだ。
[煮汁を作りながら肩を竦めて]
人間ってのは欲しがりだからな。
自分が持ってないもんってのは羨ましく見えるもんだし。
あのおっさんは……
まぁ、無理じゃないかな。
[あっさり。]
[祭りの準備を午前中で切り上げ、午後から本来の持ち場である酒場に顔を出した...を見るなり、店の主は驚いたような声を出しながら、...を取調べの刑事のように質問攻めにする。]
[少し取り乱し過ぎ、いつものオネエ言葉にドスが効いて、更に不気味な人物と化した雇い主に、少々戸惑いながらも、...は]
ちょっと落ち着いてよ、マスター。
何で私が髪型や服装をちょっと変えただけで、そんなに驚かれなきゃいけないの?
[いつもは顔を隠すように下ろしていた曲の強い髪を小さく纏め、背景に滲んでしまいそうな色ばかり着ていた服は、白いシャツに黒のスカートとタイトに纏めた容姿で、やんわりと追求を遮り真っ直ぐ相手の瞳を見つめ微笑む...の姿に、主は「まるで誰かに恋でもしたの?」と、直球を投げる。
そんな、興味本位の質問に、...は思わず噴出しながら]
そんなこと無いわよ。
んもぅ、マスターったらすぐ惚れた腫れたなんだから…。
マスターが想像するような事は、残念ながら無いわよ。
…ただ、昨日…今一番言って欲しかった言葉を…言ってもらっただけ…。
[窓の外に広がる銀世界に視線を移しながら、ぽつりと呟いた]
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