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本気で行くのであるか真殿。
あの女は危険であろうぞ。あの目を見たであろう!
いや、待て、つまり騙まし討たれる前にこちらが騙し討つというわけでござるか。
今日、情報を搾り取った上で殺すと!!
[今日も宗冬は映画を観ながら酒である。]
[出て行こうとするシャルロットに頷く]
もちろんです。この話は私が聞いてきたのですから、私が行くのは当然だと思います。
[上着の内ポケットに作っておいた和紙の紙片を数枚入れ、シャルロットの後を追った]
ママは自分と同じ私の体質を心配してくれていたけど、せっかくもって生まれた能力だもん。使わなきゃ損じゃない。私は好き。
けっこう、大変だったけど楽しいこともあったわ。
大きくなってからは、いけ好かない奴らに一泡ふかせられるようになったし。
悪いやつもいるけど、いい人もいて。私はこの世界が好き。
自分以外の誰かの勝手で殺されないように、私は誰にも頼らず、ずっと生きていたいの。
私みたいな子供が誰の力も借りずに生きて行くために必要な力、それが私が持って生まれた能力と
…お金なのよ。
[気が済んだようだ。ランサーに微笑みかける。]
ごめん、変な話で答えになってないかもしれないけど。
聞いてくれてありがとう。
今度はあなたが話す番。
[ランサーの瞳を見つめる]
−Date:3 朝方・教会付近公道−
[小さな影は、ふわふわウサギちゃんポーチが腰ではねるのも視界に入らない様子でぼんやりと薄明るくなっていく街の中、レンガヨリモずっと細かく滑らかに整えられた道上を歩く。
両の手には白い手袋、先ほどの傷はすでに塞がっているのか白い手袋に赤い滲みは何もない。
足を止めて教会を振り返ると、クロスガ朝焼けで滲んでそれはとても美しく]
…神、か。
[ポツリ呟く]
―川原・午前中―
[マスターと並んで優雅に歩いている様子は、散歩をしている女友達同士といった風体だった。
程なくして川原に到着し、昨日と同じ場所でのんびり散歩をしているヴァイナを姿を見つけた。]
それではマスターからお話を。
[ソフィーの半歩後ろに下がり、促すように立ち止まる。]
誰がいつそんな事言ったんだよ!
てめえ、勝手に暴れるんじゃねぇぞ!
というか、朝から飲んでるんじゃねぇ。
何で重要な会談前に飲んでるんだお前は!
[ケネスは宗冬の酒を取り上げる。]
[話が後半になるにつれて、久子の顔が、内側から光っているように見えてくる。今を生きるという、生命の、輝き。
久子に真っ直ぐに見つめられ、頷く。]
二つ目の問いに明瞭に答えよう。
いや、だってさぁ。
戦ってるのは、僕じゃないんだよ。
「彼」が見た状況しか、情報としては残らないんだから。
えーっと、そう、楽しそうだったな。
戦っていて。
「彼」よりは、冷静な戦い方をしていたと思う。
そう…体は小さかったな。
だけど、まるで紙のように軽々と槍を扱っていた。
騎乗や、それに類する行為は行う気配がなかった。
それであれだけ強いんだから、ライダーの線は捨てていいかもね。
…ちょっと、待ってくれよ。
それは、君が同盟を持ちかけられたっていうサーヴァントの特徴?
…。
うーん。
[思い出せ、思い出せ。]
[キャスターを見つけ、シャルロットが後ろに下がる。一拍置いて口を開いた]
キャスター、おはようございます。ご機嫌はいかがですか。
あまり良い様に見えないのは気のせいでしょうか。
[キャスターが気づくのを待って、微笑む]
ぼくの「願い」は……
[言葉を続ける前に、奥歯を噛み締める。]
・ ・ ・ 「人類の滅び」 ・ ・ ・
[少しだけ、ランサーは微笑んだ。哀しみを含んだ双眸は一瞬、…直ぐに色をなくす。]
僕は、それを、…聖杯に願いたい。
聖杯に…願いたい、こと、は、それだけだ。
[「使命」は「願い」を遥かに凌駕する。一個人の願いなど、ここでは意味がないものだ。]
[あれこれと考えながら自宅内をうろついているうちに、キャスターの書き置きを見つける。
書き置きに目を通して、溜息をついた。]
ふぅーん。
お爺ちゃんって、……絶対女の子にもてないタイプだわね。
女心は……、理屈じゃないのよ。
[くす、と笑って自宅を後にする。]
そうよ。
もしも彼だったとしたらランサーだと思うわ。
彼はライダーではないし、
話をした感じではまともだったから
バーサーカーもないでしょう。
[ちょうど出来上がったバナナプディングに
生クリームを添えて差し出しかけ、]
受けるつもりでも破棄するつもりでも
同盟持ちかけてきた相手と戦ってしまった、
ってことになったのはまずいでしょうね。
……早く外見の特徴思い出してくれる?
[微笑んで皿を引っ込めた。]
[家を出た後、やはり足が向くのは川原だった。
それは当然といえる、現在のキャスターの力を完全に発揮する場所と言えばココしかないのだから。
欲を言えば、対峙するサーヴァントとの戦闘の場は全てココにおびき寄せたいのだ。]
【んな都合よくいかねーよな。】
[自分の甘い思考につい笑ってしまう。
そんな時、少し離れた場所からサーヴァントの気配を感じた。]
お、マリアちゃん達か。
いやー、もう…本当にあのボケが…。
[発見した相手の姿に微笑むが、その後の言葉に溜息をつくと、昨日の説教の事を説明した。]
魔力を源である酒をサーヴァントから取り上げるとはなんたるマスターであろうか!
しかし、真殿、狂化は私の意志に関係なく発動しますからなぁ。暴れるも暴れないはわかりませぬ。アサシンがいれば私は……。
[そう、確かに。]
そんな特徴は、あったかもね…。
体が小さかったのは、確実だ。
後は、相手も動きがすごく速かったから不確実だけど、確かに欧米やこのあたりのような人の雰囲気とは違ったかもしれない。
あちゃー。
こりゃ、同盟はなしだな。
怒ってるかもしれないなぁ
ほとんど奇襲だったしな…。
いや、まぁ。
どっちにしろ、同盟なんて、「彼」は無視するだろうけど。
しかし、バーサーカーって線はあるかもしれないよ。
笑っていたからね、あのサーヴァントも…。
[理解しがたい。]
[キャスターの愚痴を苦笑しながら聞き、時折相槌を入れる]
きっと、美貴さんは「人」が好きなのでしょう。魔術師としての立場だとか、聖杯戦争での行動のあり方、それらに頓着していないのかもしれません。
それは、考えようによってはいい事だとおもいます。キャスターにとっては、胃の痛くなるところでしょうが。
キャスターも文句を言いながら、それほど気を悪くしてるようには見えないですよ。
困ったわね。
あの子すごい怖いわよ。
同盟をどうするにしてもちゃんと返答してっていったのに。
人の話聞いてないんだから。
[ため息をつきつつ引っ込めたケーキをリチャードの前におく。]
……ガトリングも戦いの間楽しそうだし
あの剣もってた前に戦ったサーヴァントも楽しそうだったわよ。
サーヴァントはみんなそんなものじゃないの?
そう…それがあなたの願いなんだね。
[ランサーの言葉は予期できない突拍子にないものだったはずだったが彼女は驚かなかった。]
怖かったんだ。ランサーとこれまでみたいにいられなくなることが。
私を絶対守るって言ってくれた。ずっと私はランサーに守られていたかった。
やめて!!なぜ!なぜそんなことを望むの?
[嘘だと言ってほしかった。
でもわかる、彼の瞳が嘘をついていないものであることを。]
いやもう、胃が痛いどころか穴が開きそうだよ…。
まぁ、これが聖杯戦争中じゃなけりゃ笑い話で済むんだろうけどな。
[危機感が決定的に無いんだよ…と再び溜息。]
それで、今日は何かあったのか?
いつもはマリアちゃんだけなのに一緒にくるなんて。
[笑みとともに言葉にする。そして、間をおいてから、本題を切り出した]
キャスターに、お願い、というか、提案があります。
これは、断ったとしても、私たちの関係にひびを入れるものでないことを約束します。
昨日、バーサーカーのマスターから手を組まないか、という提案を受けました。
私は一人でしたし、貴方たちと既に協力関係にありましたから、話を一旦保留にして、今日また改めて話をしに行くつもりなのですが……。
[言葉を切り、キャスターの顔色を窺う]
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