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[一糸纏わぬ姿のままではしゃぐエリザに乗られた「ネイ」は、負けじとエリザの乳房と下腹部を指で愛撫する。]
[2人の声が絡み合う小さな部屋。エリザは少女のように笑いながら、「ネイ」の温もりを弄んでいる。
そして、エリザの指先が「ネイ」の胸元から動き出し、ツッと下へ降りた。]
あっ……………!
[そして、その指先は「ネイ」の黒いズボンのチャックに触れた。]
だめっ!だめぇぇぇっ!!
[反射的に「ネイ」の手がエリザの敏感な場所から離れ、両手でエリザの手を押さえ込んだ。]
そう…ですね。旦那様。
[ボブがネリーに促す。
この雑貨屋の主人に極めて嫌悪感を抱いてはいるが、ネリーの意志は現在はリック、ニーナ、ウェンディ達の方への意識が上回っている。
とは言うもののボブの言う事にも一理はある。
ネリーはYESの合図をボブに向け、その後リックの方を見た。]
―アトリエ・リビング―
[「ただ顔を見るためだけ」というステラの言葉に安堵し、シャーロットに微笑みかけた。]
先生は怒ったりなんか、しないさ。
ロティは私を怒らせるようなことをなに一つしたことがないっていうのに。先生にだってそうだろう?
[彼女のステラの問いかけを耳にしながらステラを見ると、彼女が腰掛けている対面のソファーの背中側にあたる壁にかけてある一枚の絵画が目に入った。
それは、エドゥワール・ダンタンの『A Casting from Life』の複製画だった。
自戒と一種の自嘲混じりの諧謔でそこに掲げてあったものだったが、そのいささか色っぽい絵画は教師の訪問を向かえるにはあまり穏当なものではなかったかもしれない。むしろ、決まりの悪い居心地の悪さを感じたのはそこに描かれているシチュエーション故だっただろうか。]
[控えめな態度で申し出を受けるソフィーへ]
分かりました。車鍵開いてるから、好きな所に座っててください。俺少し水を失敬してから行きます。
[人とそう話すことは好まないのだが、どうにも今の状況で一人になればまたぐるぐると嫌なことを思い出す。
1日トイレと仲良くするくらいなら、好まなくても気がまぎれるように誰かといたほうがまだましだと、そんな気持ちからの申し出だったが]
…ここには来辛くなったな。
[勝手に拝借し、だんっ、と苛立ち気に置いたグラスに残った水はここに誰かいた事を示すことになるが、それが意図的かどうかは誰も知らないだろう]
何故ボブ、貴方はそれが最善だと判るんだ?
ウェンディの様子をまともに見もしないで病気だなんてあっさり断定するような男の手に、大事な妹を委ねるのが?
[店内で様子を見守る―というか、眺めるという感じを今の彼からは受けていた―ボブに問いかける。同時に疑念が生まれてくる]
『ボブ……彼もこいつの信奉者のひとりか? だったら、尚更だ。任せる訳になんていかない』
やっ……
[エリザの愛撫を拒絶するように、「ネイ」の手はエリザの手を封じている。]
『何故……?ネイ、私もあなたのことを……』
……でもっ……そこはだめ……
だって……
[「ネイ」は、エリザの顔から視線を外し、頬を紅潮させた。]
私が「男の子」だって、分かってしまうから………!
[ギルバートに腕を引き上げられるままによろよろと立ち上がり]
困ったりなんかしないわ。
わたしはフリーだもの。
[ローズマリーはギルバートに微笑んで見せた]
ただ、聞きたくない人に聞かせちゃったりしたら申し訳なかったかしらと、ね。
[初めの内は途切れ途切れだった会話も、時間が経つにつれて談笑へと変化していく。
しかしわたしの心は親子の会話が円滑になればなるほど、きりきりと痛みを増し。
その痛みを耐えるために左腕を右手で抱かかえるように押さえつけなければならない程にまでなっていた。]
「先生のお家は大丈夫なの?」
[問い返される言葉をようやく拾い、わたしは微笑を湛えたまま素直に頷く。
「リックが心配していた」との言葉にあの悪戯が過ぎても何故か憎めない、金髪の少年の顔がぼんやりと脳裏を駆け巡った。]
[拒絶を無視した勝手な行動に怒りが爆発した。押しとどめる事が出来ないまま、憤激を言葉に変えて黒尽くめの男の耳元に叩き付けた]
やめろ!
触れるなと言っているのが判らないのか!
この……糞野郎!!
押し売り紛いの偽善者なんてこの町には要らないんだよ!
さっさと出て行け!
[ネリーは激しい意志の飛ばしあいを黙って凝視していた。
言い争いはネリーの最も苦手とする手合いだ。訓練をしたこともまるでない。
むしろネリーはそれを避けよう避けようとして生きていたと言える。明確な意見があるならともかくも、割って入る勇気など、とてもない。]
[先に乗っていろという青年の言葉に頷き、カウンターに置きっぱなしにしていた紙袋を取って店を出る。
車は店先に停められていた。見覚えのあるその車の助手席の扉を開けると、袋を膝に抱えて乗り込んだ。]
──…。
[ローズマリーが2階の何処に居たのはわからないが、あれだけはっきりと声が聞こえて来たと言う事は、もしかしたら此方の呼び掛けも聞こえていたかもしれない。
憂鬱になりそうな気分を振り切るように頭を振った。]
[「ネイ」は目を伏せたまま、言葉を紡ぐ。]
お姉様……私……、お姉様が気持ち良くなってくれるのが……いちばん嬉しいの。
ね?
だから……私の手で……いって……!
[謝罪代わりの深いくちづけを交わすと、「ネイ」は再びエリザの身体をベッドの上へと横たえた。
舌先が、エリザの脚の間を這い回る。何度も何度も、どちらの体液ともつかない水音を立てながら、2人の「乙女」は身体をわななかせる。]
『ああっ!あああああっ!
ネイ……いっちゃう……いっちゃ………!』
[刹那、ブルブルと大きく身を震わせたエリザは恍惚の時を迎え、そのままゆっくりとベッドに沈み込んだ――]
[ローズマリーは降ろされた下着を元通りにはき、胸元のボタンを整えた]
ギルバート、あなたが嫌でなかったら、また、抱いてちょうだい。
気が向いたときでかまわないわ。
[自室へ戻るとよさそうな硬さのクッションとタオルケットを選び、今のソファへと用意してから戻ってくる。
ちらりとボブとネリーを一瞥するも何も口にすることはなくすぐに視線をはずし、そしてルーサートリックへと視線は向かう
相変わらずウェンディの具合はなんともいえないようで、ウェンディを背後に守るように立つリックの様子に少しだけ肩を竦めながら、彼をなるべく刺激しないようにそっと後ろから訪ねる]
…リック、向こうに準備してきたから。
私、ウェンディを連れて行きましょうか?
[従妹の傍らにひざを落としてその様子を少し伺いながら]
[「聞きたくない人」のあたりはやや不思議そうな表情になったが、すぐにそれは消え、]
下へ降りるんなら身支度しないとまずいな。
……続きは、お客さんが帰って後に戸締りしてからでも?
[意味ありげな視線を向けて笑った。]
[ソフィーを待たせたのは短い時間。それでも申し訳なさそうに運転席へ乗り込み]
お待たせしました、行きますか。
俺運転下手だからシートベルトして下さいよ?
[まだ尾を引くソフィーへまた声を掛け]
この場合俺達が邪魔者ってことでしょう。
忘れた方がいいですよ、お互いの為にもね。
それより猫がネズミに捕まってないといいんですけど。
[何の揶揄かよくわからない言葉を吐きながらふと見上げた空、雲行きも怪しくフロントガラスに落ちる水滴に顔を顰め]
雨…ですね。小降りのうちに早く戻りますか。
[ソフィーの自宅が昔と変わっていなければそう時間もかからず送り届けることが出来るだろう]
――雑貨屋――
[負傷した獣のように爛々と光る眼差しで、その場にいる全員を眺め回した。いつの間にか僕は大きく荒い息をついていた]
……ニーナ、ネリー。二人は、どう思う?
そっちの二人よりも、君たちはウェンディと過ごしてきた時間が長いはずだ。その目で見て、何か病気を隠していたような様子はあったと思うか?
そうじゃないんなら、僕はひとつ心当たりがある。そっちの黒ずくめに言うつもりはない。これは家の中の問題だから。
そして、出来ればネリー、君にはウェンディの様子を看ててやって欲しい。無理にでも、とは言わないが。
ああ、ああ。ネリー行こう行こう。
[ネリーの手を引いて、戸口へ行こうとする。]
別にルーサーさんが、どんな人物であっても
医学知識0の私なら、その肩書きの権威に
ひれ伏しちゃうけどねえ……。
個人的感情が悪くても、大事な人を救うためなら
藁にだって何にだって縋りたい気持ちになると思うし。
[聞こえによっては、ルーサーの価値をその肩書きに
限定しているような響きを持つかもしれない。]
どっちにしろ、我々は邪魔にならないように
退散すべきだろうと思うんだけどな。さ、ネリー行こう。
[引いていた手を離し、車へ向かい、エンジンをかける。]
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