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あっ、それはもう決まってるの。えっ、と……。
[問いかける言葉に振り向いて、頭上に両手をかざした。背伸びして掴み取ったのは長方形の枠組み。表層部には、不可思議な微笑を湛えた女性の肖像]
これにするよ。"Mona Lisa"……まだ未解読な所があるけど。でも、気に入ってたの。前に試した時から、ずっと使いたいな、って。
『――さほど速くはありませんが?"Ephemera"や"C'mell"の方がお気に入りだったのでは。外装投影(シェルテクスチャ)も好みだ、と――』
そういう気分じゃないの!
生身で降りられないなら、投影変更なんて出来なくていいもん。
『――でしたら、そのように』
[それで――と、準備するプログラム結晶を探して辺りを見回す]
あった、"Solitaire Trap"。
無力化と捕獲――きっと必要になるだろうし。
使用率、67.25%。私自身、一番馴染みのあるデバイスだしね。
[彼女の髪と同じ色の濃い青色をした球体を両手で包むと、そっと胸に引き寄せた。真円の輪郭が接触した点から、球体が融けて体内へと吸い込まれていく]
……ん、……ぁ……はぁ、……っ。
[かすかな喘ぎにも似た声を洩らし、少女は自らの内部に満ちていくコード群を確認する。それはシンプルで堅牢な論理の構造体。それでいて抜け出しがたい陥穽を備えた、独り遊びの罠だった]
……次は、どれにしようかな。
……あまり重くなくて、速くて、強くて。
……ええっと。
[呟きに対し、唐突に差し出されたのは小ぶりな涙形をした真紅の結晶。膝に手を当てた姿勢で少女は執事を見上げた]
『――"Mona Lisa"でしたら、これを。実行基盤が構成主体に依らず独立――つまり速度が使用者依存ですから、近接攻性デバイスとはいえ有効でしょう』
えぇぇ。私ががんばらないといけないの?
しかもこの表記、前バージョンじゃない。"La Danza Macabra"って。
確かに軽いし、使い勝手は良さそうだけど。
……他には何か無いの?
『――私は不要ですか? でしたらこの場でこのまま消滅致しますが。その代わり、此処からは出られなくなりますけれど――』
もう! 分かってるよ!
言ってみただけだよ!
私のスロットは3つであなたは私の相棒(バディ)なんだから、2つ選んだら残りはあなただけでしょう!? 何回も言わせないでよね!
[ふくれっ面になって言い返しながら、ふと思った。何度こんな会話を繰り返してきたのだろう、と。それでも飽きずに繰り返すルーティン反応、ならばこれは安定作用を生んでいるのだろうか、と]
[真紅の結晶が粉々の細片に砕け散り、降り注がれた彼女の表層部から吸収されていく。ちりちりと肌を刺すような感触。分解された幾千の刃]
……さ。それじゃあ、準備はあと一つだよね? 変換するよ?
[無言で頷いた執事に目を閉じ、短い詠唱を空間に紡いだ]
――Follow me,
and
Stand by me.
――Now you'll be
――"The Right-hand of Darkness".
[命令詩句が実行され、片膝をついた男性はつま先から0と1の値に変換されていく。肩に置かれた少女の右手へと数字の帯が纏わりつき、吸収されていった]
……ふぅ、っと。やっぱり、馴染むには少しかかるね……。
[黒い革手袋の質感で覆われた右手を開閉し、その反応を確かめる。ややあって納得したか、五指を開く。目には見えない何かを押し退けるような動作をゆっくりと行うと、空中にぽっかりと虹色の円盤が現われた]
それじゃあ、行ってきます。
[少女が円盤に飛びこんだ後、誰も居なくなった室内にはその言葉だけがつかの間、小さな残響として*木霊した*]
[何体かを破壊したLutherは、underでは珍しいblunk spaceに辿りつく。date残滓は溜っているが、それ以外は何も見当たらない。]
[ワイヤフレームの町並みを、弾丸のように黒猫は走る。
俺はストレィキャット。
誰だよ、泥棒猫とか呼ぶ奴ぁ!
気配に足を止め振り向けば、炎を纏った黒い木馬。
そいつの目が俺を見て哂う。]
ん?やるっての?
[たかが子猫と侮って、木馬は鼻先でせせら笑うと前足で踏みつけようとする。
足元を駆け抜けついでに、生身の指はキーボードのF1を!
色とりどりの金平糖のようなオブジェクトが、瞬時にその場にばら撒かれる!]
[駆け抜けたその背後で広がる、極彩色の爆風。]
ま、こんなもんっしょ。
[木っ端微塵になった木馬は、ノイズと共に塵となって崩れる。
残骸の匂いをかぐように、黒猫はそれを漁る。]
ちぇ、つかえねー。
[興味を失い、*また裏路地へ。*]
[無人…とでも称すればいいのか、人格を持った存在がいなくなった電脳空間で先ほど吸収したデータの解析を行っていた時、
データ収集用に放っておいたEyes Of Fukt…名前は製作者が好んだレトロゲームから取られたらしい…が一通のメールを拾い出した。
内容を自己の内部で討議し…より強靭な人格のデータを得られる、との判断から最下層へ行くことにした。]
古いメモリーの中に下に下りていくより上に上っていくほうが、より強い相手がいる、というマスターのジンクスがあったな…。
[誰に聞かせるでもなくそうつぶやくと展開してあった自己増殖用プログラムを終了させて異なる階層へシフトした]
――Under/Gate ――
[一度足を踏み入れると、ごくごく単純なウィルスの姿。
Hubertには、人型の視覚イメージで見える。
子供向けゲームプログラムにおける、
雑魚キャラのようにわかりやすいヴィジョン。]
あー。君たち、私に作用するつもりかい?
[警告信号として、低級ウィルスに働きかける。
しかし、警告を警告として納得できるほどの
高級なものではないのだろうか。]
これが最後だよ?君たちくらいのスペックでは、
私はちょっとストレスが大きい相手だ。
止まっても知らないからな?
[ウィルスたちが、寄り集まってHubertを襲う。
ギャングが集団で1人を襲うシーンを
想像すればわかりやすいだろうか。
一撃を受け、少々よろめきつつもその腕を
ガッチリと掴み、力を込めていく。]
いやさ、こんな簡単に固まっちゃうの君たちの
スペックの問題だからな?もっと深いトコまで
行くと、これしきでは何の問題にもしない連中ばかりだもの。
[アンダーのより下層を目指していく。
少し離れたところに、低級ウィルスたちが
フリーズしてしまっている。]
──Under/− ──
[音もさせずに、Gridに降り立つ。
帽子の鍔を引き下げ、口元には微笑を浮かべている]
───Kyrie, eleison.
[ストラがふわりと持ち上がり、落ちた。]
――Public/Boulevard (開放領域/大通り) ――
[「アルファ・ラルファ」と名づけられたその街路には、様々な外形を得た人々が行きかっていた。提供されるイメージは透明の天蓋を通して陽光の降り注ぐショッピングモール。
不規則な軌道を描き、光を振りまいて青い小球が飛来した。次第に降下したそれは流れるように変形し、濃い青の髪を持つ少女の姿を生み出した]
……この辺でいいかな。とりあえず、探索してきて、執事。
[広場に設置された泉を囲むベンチに腰掛け、黒革の質感で覆われた右手を開いた。出現したそれに目を落とした様子は、傍目からは文庫本に読みふける娘に見えただろう]
[小さな囁きと共にプローブが生み出され、手中の端末に飛び込んだ。数瞬のラグを経て、画面には廃棄領域(アンダーネット)の状況が表示される]
……情報ノイズ、38%。
……探知範囲内の高頻度活動体、178。中頻度1,378、低頻度約20,000。特異断片の反応なし。
[訓練期間中、幾度か耳にした単語をふと想起し、呟いた]
「mement mori」……か。本当に、見つかるのかしら。
まあ、どちらでもいいや。
プローブはそのまま、自壊期限まで探索。
何かあったら教えてちょうだい。
[画面越しに黒い球体へと少女は告げる。あくまでもこれは作業。定められた手順。気だるげに周囲を見回すと、開いたままの端末を顔に乗せてベンチに*横になった*]
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