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へえ………
そうやって子ども達に教育をするのはよくある話だけど、やっぱりこの村にもそのテの民話があったんだ……。クインジーも、それが怖かったクチ?
雪女に、雪の女神……か。
案外、同一人物だったりしてね?「優しく愛で包み込む女神」と「恐ろしくて手に負えない雪女」……表裏一体の関係みたいじゃない?
……女の子全てがそうかもしれないけど。
あぁ?俺?俺は……。
[少し言いよどみ、どこか遠くを見るような表情をして]
…純真な子供は、そんなもんでも信じて手伝うんだが、中にはヒネたガキもいてな、作り話だって言ってサボるんだ。
実際、サボっても雪女にさらわれたりはしないんだよな。かわりに、そのガキの親のほうが、さらわれて行っちまった。
…そんな昔話だ。
[最後のほうはしんみりとした口調で。
そして、ふうっと息を吐くと、もう一杯ウォッカを飲み干して]
昔話ってのは、ロクな終わり方しねーよなぁ?
[はははと軽い調子で笑った]
表裏一体、女はそんなもんってか。違いねぇ。
優しく育むのも、作り話で怖がらせるのも、おんなじ存在だな。
………そう、なんだ。
茶化すようなことを言って、すまん。
[寂しげなクインジーの声を聞き、ふと溜息をつく。]
親……か。
なんだかんだでクインジーがいい奴なのは、きっと親もいい人だったからだよな……。
[答える声が無いのに後頭部を見上げたまま歩き
振り返り紡がれる言の葉と其の表情に――
嗚呼、と零れる溜息は空気を白く染める事も無く]
…其処の方が…お気に召した?
[青の瞳を覗いて碧い双眸はゆらゆら揺れるばかり
向き直るナサニエルの腕にバスケットを持つ手を沿え
名残惜しそうにそっと繋いだ手を引き抜いて外套を摘む]
ありがとう、やっぱり此処で良い。
ナサニエルの手…凍っちゃう…から…
温かくて、嬉しかった。
[ありがとう、と繰り返して俯いて
少し進めばもう集会場は見えてきて]
うん…もう遅いしね…
[扉の前まで着けば中から聴こえる単語に身を竦ませ]
気にすんなって、酒がマズくなるぜ。
単なる昔話だ。
ちったぁ論文のタシになったか?
…ああ、いい親だったよ。
だから俺は、今ここにいる。
[指の先でゆっくりと顔の傷をなぞりつつ、懐かしげに呟く]
…しんみりさせちまってスマンな…。
すごくいい話聞いた。ありがとう。
……なんだか、論文ごときに使うのがもったいないくらいだ。
[ふと一瞬考え込んだ後、微笑した。]
さて。俺はそろそろ寝るよ。今日はありがとう。おやすみ。
おお、こっちこそいい酒を飲めたぜ。ありがとな。
残ったウォッカは、付き合ってくれた礼にギルにあげるぜ。
自分のグラスと一緒に埋めとけ。
ああ、自前のウォッカを冷やすときは、買ったばかりのものはいったん封を開けるんだぞ?
でないと壜が割れちまうからな。
…さあ、…どう…かな…
[――でも、と紡がれかけた言葉は途中で止まり]
[手を離し外套を摘む少女をちらと見、首を緩に傾ける]
そう…?
[手は赤く染まっていたかもしれなかったけれど]
[彼にそれを気にした様子は、矢張り、なくて]
[集会所の前まで辿り着けば扉に手を掛けようとし]
お、気前いいじゃん。ありがとう。
グラスと一緒に埋めておこうかな。扱い方も教えてくれてサンキュー。
……じゃ、また明日な。
[背中を向けたままクインジーに手を振ると、*広間を後にした*]
[紡がれかけた言葉も
赤く染めてしまった手も
名前を呼んでくれる声も
聴こえないのか届かないのか
碧い双眸の浮かべるは人形の瞳か硝子球か
見開かれた瞳から――]
[ふわり]
[白い結晶が零れて]
[碧の双眸から零れ落ちる白の煌めき]
[ゆっくりと青の瞳が瞬き揺れる]
[空から舞い降りる結晶は激しさを増し]
[ゆらりとランタンの焔が揺れる]
…………メイ?
[再び、少女の名を呼んで、そっと、手を伸ばす]
[落ちた結晶を、掬い上げようとするかのように]
違うよ…お婆ちゃんは…そんな事しない…
[途切れ途切れに紡がれる言葉は無意識か]
[ふわり]
[ナサニエルの掌に受け止められた結晶
体温でも溶ける事無く其処に留まり
名を呼ばれ見上げる瞳は何処か焦点がぼやけた硝子球]
…ナサニエル?
[青い瞳を覗く瞳は徐々に光を取り戻して
我に返り見開かれた碧い瞳はまた揺れる
――ガサッ
口元へ引き寄せられた手から落ちるバスケット]
違う…違う…の…
[ゆるゆると弱弱しく首を振って]
[扉を開けると、佇む人影がふたつ。
吹雪く中でただ立ち尽くすナサニエルとメイを見つけ、様子がおかしいことに気付くが]
…寒いのに何やってんだ。
戻ってこねーから、みんな心配してたぜ?
とにかく、まず中に入れ。
[何も聞かず、とりあえず部屋の中に招き入れる]
[途切れ途切れに紡がれる言葉も]
[少女が首を振り否定する理由も]
[彼には理解出来ていたか否か]
[それでも]
…うん。
[己の掌に落ちた結晶へと一度視線を落とし]
[揺れる碧の瞳に静かな青の瞳は向けられる]
[――うん
ただ一言に見上げる目は細められ睫毛が震える
ナサニエルの視線が掌に注がれる間も目を逸らせず
青の瞳の静かで戦慄く桃色の唇はなかなか言葉を紡げず
扉が開く]
あ…
[ゆっくりと向き直ればクインジーの顔を見て
脅えたように見開かれた碧い瞳はまた揺れる
目を逸らすように落としたバスケットを拾い上げて]
[...はさっさと室内に戻ると、キッチンで甘くて暖かいミルクココアをふたつのマグカップに用意し、テーブルに置く]
ほれ、暖炉の前に来て火に当たれ。
風邪引いちまうぜ?
[しかしその場から動かず、怯えたようなメイの表情を不審気に見て]
何だ?別に取って食ったりはしねーって。
ぐずぐすしてっと、米俵みてーに抱えあげちまうぞ?
[つかつかとメイに近寄ると、バスケットを持っていないほうの手を掴み、部屋の中に引き入れる]
[結晶が仕舞われるのに視線を移し見つめて
声にナサニエルを見上げれば戸惑いながらも頷く]
…うん。
[もたもたしている間にクインジーの気配が近付いて
脅えて動けないままに隻眼を見上げる
捉まれた手は矢張り氷のように冷たかっただろう]
駄目っ!
[思わず振り払ったけれどきっともう気付かれてしまったと
かばうように捉まれた手をもう一方の手で覆うも
泣き出しそうな表情で立ち尽くして]
[クインジーがメイを連れて中に入るのを見れば]
[彼もまた、ランタンの火を消して、扉を閉めて]
[遅れて広間に向かう途中、聞えた少女の声に、瞬く]
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