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―― Utopia/Closed・Space Unknown ――
Kot.
『Lyudmila=C=Wendy as Kot pereulka sharlakha. 特S級及び人類災害指定を受けたテロリスト、Harmless Queen/Audrey.Hの愛孫。』
[補佐AI/洞穴の中で水晶(クリスタル)が冷たく光るような音声情報]
郷愁を――感じているのかい。
[Kot/動かぬまま。ただ暗闇に立ち尽くす少女に問いかけるように囁く。口元に苦笑を浮かべ、虚空に立ち上がる。]
ボクは嘗てこう言った。
『まだ知るべき時ではなく、
いずれ来たる時に目は開くだろう。』
[補佐AI/その時の”指揮者”の音声を構築/再生]
こんな時に何だが。
ボクが何故、"あなた"を引き取ったのかを教えよう。
信じないかもしれないが――
Audrey.Hが好きだったからだ。
指輪を渡したのも。
――嗚呼。蛇の形は嫌いだと煩く騒いだのがまるで昨日の事のようだ。――。あなたなら。――Wendy.
その指輪で、鎖された扉を開く事が出来ると思った。
朽ち落ちゆく"彼女"が眠りし扉を。
探し、白日の下に曝す事がね。
[過去を思い出すように双眸を細めると笑みを消し、Kotから向き直る。"扉"、それは此度の不可侵領域の事ではないが、仮にKotが勘違いしようと知った事ではない]
── 理想郷<Utopia>/ 空白地帯──
[世界の終わりのように何もない。質感の無い黒い闇──虚無が覆う。
何処から流れ着いたのか分からぬクラスタ断片が、ヴィンセントを破壊する際に、セシリアのボディに開いた風穴を通り過ぎ、虚無に飲み込まれるように消えて行く。]
【嗚呼、このまま何処にも転移しなければ、私も──】
【だが、自殺は禁じられている。】
[透明の糸を通した針をセシリアは投げた。
糸は何処か、機能停止していないクローズドの空間へ繋がり、内側から──montage、空間を一時的に変容させ/再構成することで、PASSを解放し、セシリアをその空間に運ぶ。]
── 現実世界<Mundane>/北部・大型企業の制御ルーム ──
[そこは、大型企業の制御ルーム。無数の青い光が脈動するように点滅する球形の壁面。その部屋の中央、螺旋を描くねじれた流線型の椅子に横たわるのは、メイよりも頭半分ほど背の低いひとりの少女。
背中から首筋に掛けて複数のプラグをつなぎ、Utopiaにダイヴしているセシリアの身体が、苦痛に呻くように一度大きく揺れた。]
《──真実の終焉を》
[セシリアは目蓋を閉じたまま、何かを否定するように激しく首を横に振る。セシリアの髪色が、平凡なライトブラウンから、輝くホワイト、そしてオーキッドパープルに変化した。]
── 現実世界<Mundane>/北部・大型企業の制御ルーム ──
《ただしき、死を──》
[セシリアの髪色の変化に合わせ、ルーム自体がゆっくりと自転をはじめ、壁面にはメガロポリスの立体地図が投影される。
セシリアが目を閉じたまま、右腕を上げると、二つの座標軸が正確に浮かび上がって拡大された──。
二つのポイント。
第一のポイントは、“電波塔跡/宇宙樹──柱の間”
セシリアは、柱の間を破壊するため、ただしき死をもたらすため、右手で握りしめた無機質な漆黒の黒十字の片割れを振るった。]
[黎明を迎えんとする──メガロポリスの菫色の空。
紅い惑星が巨大な隕石となり、電波塔跡に飛来する──。
真紅に燃え盛る惑星が、半壊した中央部、電波塔付近を──空白地帯へと変えた。]
今回の計画――か。
それは嘗て見つけたHodというS∴T∴ Memberの話から始めなければならないだろう。冗長な話になるのでボクとしては割愛したいが――。
[演技ががかった皮肉げな笑みを浮かべ両手をあげた]
協力者としては何らかの情報提供を行うべきだろうね。
[そう、言った瞬間だった――]
―― mortal
―― Kot
[電波塔が消失し現世より存在を抹消されるにあたって、嘗てMorgan's SpaceでもあったこのBlank Spaceは、]
退避を!
[叫び] [and so] [暗転]
――Mundane/中央部――
[人の倒れた道路を滑り、北へと向かう。走り始めてまだそれほど時間はたっていない。けれど]
……やな予感がする。
[刹那。背筋に緊張の糸が走り、蟀谷を汗が流れた]
な、に?
[振り返ると、紅い、惑星が見えた。電波塔のほうへと、堕ちる。
その光景は、同じものを画像で見てから、それほど時間は経っていない。
あの辺りには、まだ人が倒れていたことを思い出し、そして]
待って、確か――。
── 現実世界<Mundane>/北部・大型企業の制御ルーム ──
[二つ目のポイントは、ヴィンセントを乗せた車が自動制御で走り続けている──その光点。
セシリアが、今度は左腕を持ち上げ、無機質な漆黒の黒十字の片割れを振るおうとしたその時、東部に向かって走っていたヴィンセントの生存を示すポイントが──消滅した。]
《──…消えた?》
《自動車事故か何か──? 東部には誰もいない。》
[ルームに表示している地図を、最大限に拡大したリアルタイム3Dのグリッドモードに切り替える。
最後にヴィンセントが存在していた地点で取得する事にあったのは、壊れた車とおぼしき、立体。人体とおぼしき──3体のボディ。
完全な形を残して転がっているのは、Aラインのワンピースを着た長い髪の少女の造形だった。]
《マノン? それともカノン?》
[沈黙]
[セシリアは、首を横に振り、上げた左腕を下ろす。]
[防御体勢をとり、衝撃に備える。フィルムをしっかり握って、電波塔辺りを映す]
……やっぱり、07……! おいちゃんが、ケネスが、あそこにいる、のに!!
[言う間にも、惑星は柱を、大地を飲み込んでいく。そして、始めからそうであったかのように、白く、無の空間が広がっていた]
―― 現実世界/南部電脳街 "戎克" ――
――全く。
[薄暗い室内。眼光鋭く呟く。]
やってくれるね。
[傍らのポッドを眺める]
[先程のショックの所為か、一時的にKotの意識が喪われているようだ]
[ポッドの傍の計器/矩形ウィンドウが半透明で幾つも浮かんでいるのを銀色のタクトで触れる→無数に分かたれる=vital check]
状況を。
[補佐AIは静かに答える]
── 現実世界<Mundane>/北部・大型企業の制御ルーム ──
──…ッ。
【不思議な事。
痛みを感じるとき、私のような者でも生きているような心地がする。】
[白いボディスーツに傷や沁みなどは無い。
だが、Utopiaでの損傷が現実にも作用していた。
セシリアは、脇腹をおさえ、眉を顰めながら椅子から降りた。]
── 現実世界<Mundane>/北部・大型企業の制御ルーム ──
【死が必要なのは、あの──彼のボディではない。】
【ボディを破壊して、死が齎されるのならば、教団が生まれる必然性など何処にもなかった。】
【都市機能が停止している以上、ヴィンセント・キャロのバックアップの削除申請をつくる事も、申請をする事も出来ない。】
…………。
【安堵を感じるのは、何故だろう か】
[電源を落とされ、灯りの消えた制御ルーム。
同期を解除し、元のキューブ上に戻った地図を持ち、セシリアはルームを立ち去る。]
[風が、頬を撫でる。光点はもうなくなっていた]
……あれは、「死の乙女」のと同じものだった。
おじいちゃんのバックアップも、なくなったのかな。
「ただしき死」なんて。死んだら、全部終わりなのに。死ぬことに正しいも何もないのに。
おじいちゃんは、死ぬことを願ってたみたいだけど。
おじいちゃんにはもう、誰も死を悼んでくれる人とか、いなかったのかな。
[もう一度地図を見る。Mundaneでの位置。北に、06の光点]
── 現実世界<Mundane>/北部→車で移動 ──
[電脳で受けたダメージを緩和するために、車のシートを倒し非常用の栄養剤を投与しながら、セシリアは移動する。
目指す先は、Alchemist──。]
A girl?
【近い。】
[指定した車の移動ルート上にある光点。]
[06の光点が移動をし始める。南へと向かっているらしく、近づいてくる]
くる。
――でも、言う言葉とか、もう見つからない。
電脳化されてるだけで、人を簡単に殺せる人と、価値観が合うとは思わない。
[報復、仇、という言葉が頭にちらついた]
誰の仇? おじさん? おじいちゃん? それともおいちゃんとか、その辺で倒れてる人?
あたしいつから、そんな正義感たっぷりになったのよ。
[自嘲。緩く笑む。動かずに、近づいてくる光点を待った]
[右手を握りこんで、開く。親指を捻ると、手のひらに薄く光りが浮かぶ。パチりと、電気が走った]
これじゃ役にはたたなそうだけど。
ま、声をかけるとこから始めてみましょーか。
『中央部:Area Zeroを始めとする周辺Lineが壊滅しました。都市地下部における非常Lineの駆動を確認しましたが、5時間以内に都市そのものの崩壊・外部介入が予想されます。』
[パネルの枠をコツコツとタクトで叩く]
『Morgan Ustumi = S∴T∴ Iesodの予備B/U消失を確認しました。都市基幹Systemの一部とし利用される事は今後ないでしょう。』
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