人狼物語


57 人狼の血族 Kindred of Werewolves

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美術商 ヒューバート

 これをレベッカの思い出にはしたくないな。
 ていうか死にてえ……

[軽くどんよりした気持ちになったものの、電源スイッチを入れ、蠕動し始めたそれを見ているうちに純粋に機械的な好奇心にいつしか囚われる。その動きから派生する連想が翼をもたげ、空を羽ばたき始めた。
 微かな翳りは一瞬で掻き消え、歓娯が胸を膨らませた。]

 ……おもしろい

[箱から取り出す僅かな時間ももどかしく、次々とディルドを取り出してゆく。
 少し離れたところには、水族館の水槽に用いられる透明の強化アクリルを使って自作した、充分な強度のあるテーブルが置かれている。足につけられた台車用のキャスターのストッパーを外し、作業場の中心に移動させた。]

(586) 2007/08/24(Fri) 22:04:35

美術商 ヒューバート

[24本のディルドはアクリルのテーブルの上に、横隊陣形の兵士たちのように等間隔で整然と整列していた。念のため底部を両面テープで固定する。

 私は世紀の-あるいは性器の-一瞬を前に深呼吸し、無数のスイッチをONにした。]

(587) 2007/08/24(Fri) 22:05:01

美術商 ヒューバート

[兵士達は一斉にいきりたち、昂奮に身を戦慄かせはじめた。]

わははは!
最高!

[むしろ、それは勇ましいというよりは悩ましげなウェーブになっていっただろうか。私はバタバタと膝を叩き、腹を抱えて笑った。]

おもしれーっ
ああっ そうだ。

[その様に一つの啓示を受けた私は壁際に設置されたオーディオセットに駈け寄ると、ラックから一枚のレコードを探しだした。針をのせると、陽気な音楽が流れ出した。ハリー・ベラフォンテの『Banana Boat』だった。]

(588) 2007/08/24(Fri) 22:05:31

美術商 ヒューバート

――――

Day-o, day-o
朝だ! 朝だぜ

Daylight come and me wann' go home
朝日が射すと帰りてえ

――朝が来るまでバナナを積むんだ
  計数員さんよ、俺のバナナを数えてくれ――

――6フィート、7フィート、8フィートも積んだバナナの山

A beautiful bunch of ripe banana
熟れたバナナの見事な山さ

Hide the deadly black tarantula
ヤベえ黒蜘蛛は隠してくれな

――

(589) 2007/08/24(Fri) 22:06:02

美術商 ヒューバート

[時折手拍子を拍ちながらレコードの声に併せて唄い、屹立の群れの波に寄り添うように踊る。

 吹き抜けの遥か上方で電話の子機がコールを鳴らした。母屋で誰かが取ったのだろう。すぐに静寂が訪れ、カリブの陽気なリズムだけがその場を支配した。]

デェーオ♪

[私はしばしの間の狂騒に身を委ねていた。遠い電話の向こうに横たわる感情の深淵を知ることもなく。]

(590) 2007/08/24(Fri) 22:06:30

冒険家 ナサニエル

―自宅2階・書斎―

[長い長い、まどろみ。
 先ほどのまぐわいでその身に溜まった疲労感からか、男は少女を――否、“兄”は“妹”を腕に抱き締めたまましばし眠っていた。]

………………。

[ベッドからゆるりと起き上がり、“兄”は電気スタンドに手を伸ばした。]

――カチリ、カチリ。
――カチリ、カチリ。

[何度スイッチを入れても、部屋は明かりで照らされない。]

………………ん?

[“兄”は眉をしかめながら、ズボンのポケットからライターを取り出し、部屋を照らした。窓の外では、先ほどよりもさらに激しく雨が降っている。

 火をつけたついでに、“兄”は甘いチェリーの香りがするリトルシガー――ニーナの兄が生前好んで吸っていたという――に火をつけた。]

(591) 2007/08/24(Fri) 22:07:10

美術商 ヒューバート、メモを貼った。

2007/08/24(Fri) 22:17:57

冒険家 ナサニエル、メモを貼った。

2007/08/24(Fri) 22:19:53

冒険家 ナサニエル

[窓の外を眺める。
 激しい雷鳴と、大地を叩き付けるような大雨。]

こりゃあ………

[と言い掛けた男は、唇を歪め表情を変える。]

これは……まいったな。停電かも……。それに、凄い大雨だし。

どうやって、ニーナを「現実」へと返してあげればいいんだろう……?

[肌を晒した姿のまま、男は首を左右に振った。]

(592) 2007/08/24(Fri) 22:25:50

新米記者 ソフィー

──回想 - 7年前──

───…はぁ、はぁ…。

[目覚めたソフィーは、嫌な予感に突き動かされ、
然して広くない家中を父の姿を求めて走り回った。]

何処…お父さん?

[バスルームにも、ガレージにも、貯蔵庫にも父の姿はない。
母屋にいない事を悟ると、ソフィーは家の外に飛び出した。]

『工房に明かり…。こんな時に仕事……?』

[隣接する建物の窓から薄ぼんやりとした光が漏れている。
予感はいよいよ大きくなった。]

(593) 2007/08/24(Fri) 22:26:36

新米記者 ソフィー

[工房に入ると、捜し求めた父の姿がそこに在った。
父は工房に一体だけの女性用ボディに着せられた、
白いサマードレスの裾に縋って泣いていた。

何故かその姿は、少女の瞳に、赦しを乞う罪人の如くに映った。]

お父さん──。

[脅かさぬよう静かに声を掛けるが、父は振り返らない。
声を押し殺すように泣いている父の姿が痛ましくて、その悲しみを少しでも和らげようと、ソフィーは一歩ずつ父に近づいて行った。]

お父さ──…、

[ほんの少し手を伸ばせば父に触れられる距離まで近づいた所で、ようやく父が何か呟いているのが聞こえて来た。]

(594) 2007/08/24(Fri) 22:27:02

新米記者 ソフィー

「済まない──。済まない、ソフィア…。」
  「あの時の…は、俺じゃ……──。」
    「我慢……きなかっ……だ──、
       ……を、喰う……りなんか無…っ……!!」

[意味を量りかねたソフィーが黙っていると
嗚咽交じりの涙声は更に続いた。]

「赦してくれ──ソフィア。」
  「なぁ、ソフィ…──、待って…く……。」

      「 《 俺も、今から、そっちへ行くから 》 」

[最後の一言が聞こえた時、ソフィーの身体は既に動いていた。
父に飛び掛ると、その手に握られた刃渡り15cm程もある裁ち鋏の刃を両手で掴んで取り上げようとしたが、父はしっかりと握り締めた柄を離そうとはしなかった。]

やめてお父さん、しっかりして!
お願い──、

    私を見て…!!

(595) 2007/08/24(Fri) 22:28:05

酒場の看板娘 ローズマリー

[ローズマリーは簡単なスープをつくりロールパンを用意すると二階へと階段を上がる。
 時折ふと電気が暗くなるのは雷のせいだろうか]

ロウソクを用意しておいた方がいいわね、きっと。

[自室の小さなダイニングに鍋とロールパンの入った籠を起き]

まずはお父様の食事ね。

[トレイに一人分のスープとロールパンを準備すると自室の扉を叩いた]

(596) 2007/08/24(Fri) 22:28:36

新米記者 ソフィー

[ソフィーの悲痛な叫びも届かぬように、イアンは力を緩める事無く、掴んだ柄を縦横に振って鋏を取り返そうともがいた。
鋏を取り合って揉み合ううちに刃先が掠めたのか、ソフィーの首筋に鋭い痛みが走り、衝撃でソフィーは後ろ向きに床に倒れた。]

[パタタッ──。]

[レッドパインの白い床材に紅い鮮血の花びらが散った。
幸い深い傷ではなかったが、血の匂いは一瞬で周囲に満ち──]

「離せ!離してくれ!」
  「ソフィアの所に行かせてくれ!」
    「離ッ……」

[鋏を握って叫び続けていたイアンの動きが──、止まった。]

(597) 2007/08/24(Fri) 22:28:54

新米記者 ソフィー

──…お父さん?

[不思議に思って顔を上げると、父は持っていた鋏を床に落とし、床を這うようにソフィーの元に近づいて来る所だった。]

……正気に、戻ったの?

[安心して力の抜けた娘を助け起こすように首筋に回された右腕。
それに甘えるように体重を乗せ、震える声で尋ねた時、熱く脈打つ傷口を、生暖かくぬらりとした感触がなぞるのを感じた。]

……ッ!!
おと……さん…?

[何が起きたのかわからず混乱するソフィーの耳元で、
ぴちゃりぴちゃりと音を立てて、イアンは娘の血を啜っていた。]

(598) 2007/08/24(Fri) 22:31:11

新米記者 ソフィー

[その時不意に、先ほど父が呟いていた言葉を思い出した。]

《我慢出来なかったんだ》
   《お前を喰うつもりなんか無かった》

『あぁ──……。』

[そういう、事だったんだ。

ソフィーにはそれがどんな病気なのか迄はわからなかった。
しかし、父が何らかの病によって母を喰い殺したのだと。

そう、理解した。]

(599) 2007/08/24(Fri) 22:31:47

新米記者 ソフィー

おと、お父さ……、やめて…やめ……。
いや──…、お父さん……。

[恐怖に震える声で懇願するソフィーに構わず、
父の舌はぴちゃり、ぴちゃりと滲む血を舐めている。]

『やっぱり私の声は、お父さんには届かない。』

[絶望で目の前が真っ暗になった時、
ソフィーの脳裏にある一つのアイデアが天啓のように閃いた。

ソフィーは無心に血を啜る父の頭を抱き締め]

”イアン”──。

[と。母がいつも父を呼ぶ時と同じように、呼びかけた。
出来る限り母の仕草に似せて、優しく優しく、髪を梳く。
そうして自ら、獣のように口の周りを紅く染めた父の唇に、

──深く、唇を重ねた。]

(600) 2007/08/24(Fri) 22:32:34

見習いメイド ネリー

―雑貨屋―

[リックに言われていた事を思い出す。シャーロットやウェンディと同じ年齢だ。
あの父をしてこのような子がうまれるとは、社会と言うものはつくづく分からないな、とネリーは思った。]

(601) 2007/08/24(Fri) 22:32:43

流れ者 ギルバート、メモを貼った。

2007/08/24(Fri) 22:35:31

修道女 ステラ

――二階 ローズマリーの部屋――

[ぼんやりと過去と現実へと想いを燻らせていると、ふいに部屋のドアがノックされた。
その音にあわせて、部屋の照明が揺らぐ。電力の供給は不安定ならしい。]

はい、ローズ?
待ってて、今開けるから。

[わたしはソフィーの許から立ち上がり、入り口のドアノブに手を掛けた。]

(602) 2007/08/24(Fri) 22:36:54

美術商 ヒューバート

―作業場―

[ひとしきり踊り終えるとスイッチを切った。テーブルの天板に貼り付けられたディルドを一つ一つ外し、元のダンボール箱の中に押し込める。
 これらを用いた制作のイメージは以前より鮮明になっていた。

 創作への渇望が高まるのを感じる。
 波が満ちるように、その時は次第に近づいているのだという感触があった。

 私は地下作業場に保管していた粘土を台車で運び込み、練り始めた。]

(603) 2007/08/24(Fri) 22:39:11

村長の娘 シャーロット、美術商 ヒューバートに話の続きを促した。

2007/08/24(Fri) 22:40:19

新米記者 ソフィー、メモを貼った。

2007/08/24(Fri) 22:40:26

村長の娘 シャーロット、メモを貼った。

2007/08/24(Fri) 22:41:25

美術商 ヒューバート、村長の娘 シャーロットの姿を求め、白い螺旋階段を階上へと上がっていった。

2007/08/24(Fri) 22:41:41

見習いメイド ネリー、メモを貼った。

2007/08/24(Fri) 22:41:49

酒場の看板娘 ローズマリー

[ローズマリーはトレイを手にドアの前。
 ステラの手でドアがあけられる]

ステラ、お昼の準備ができたわ。
お父様に食べさせてあげることってできるのかしら?

[ローズマリーはステラにトレーを手渡そうとした]

ソフィーの様子はどう? まだ寝ているの?

(604) 2007/08/24(Fri) 22:43:42

修道女 ステラ

[開け放ったドアからローズが顔を覗かせる。手にしたトレイを受け取りながら]

えぇ、食事介助は大丈夫よ。
ソフィーは…まだ眠っているみたい。

[ちらりと後ろに視線を送り、ローズに小さく笑んで見せた。]

(605) 2007/08/24(Fri) 22:46:15

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生存者 (3)

ギルバート
214回 残2967pt
ナサニエル
143回 残4254pt
ネリー
153回 残4596pt

犠牲者 (4)

アーヴァイン(2d)
0回 残9000pt
シャーロット(4d)
137回 残3989pt
ニーナ(6d)
43回 残7847pt
ソフィー(8d)
42回 残7777pt

処刑者 (7)

ルーサー(3d)
11回 残8426pt
リック(4d)
17回 残8496pt
ボブ(5d)
54回 残7546pt
ローズマリー(6d)
1回 残8973pt
ステラ(7d)
174回 残2513pt
ハーヴェイ(8d)
151回 残4722pt
ヒューバート(9d)
119回 残4879pt

突然死者 (0)

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