情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[腕の中に丸く抱かれたままの首が一つ。
ぽたり、ぽたり。
とうとう赤い雫がタオルから漏れ出した]
江原さん。
天賀谷さんとの間に何があったのかは知らないが、死んでしまった者は何も言わない。
……水に流してやってはもらえんものかな。
この人への供養と思って。
[望月には、天賀谷への供養などそんなことくらいしか思いつかない]
―三階廊下―
[幽鬼の如き足取りで、廊下をフラフラと歩く。
廊下では例の凶状持ちのような男と、よりによって自分の音楽を罵倒したいけ好かぬ男が語らっていた。]
『……あのような蛮人こそ、死ねばいいのに』
[そう口の中で呟き、力無き視線で精一杯睨みつけると、二階へと降りていった。
先程から階下で、さつきと杏の声が微かに響いているのを追って。]
――二階/書斎→三階/十三の部屋――
[枚坂の声は室内の階段からするようだった。
翠に向けて、決然と言葉を告げる]
血で汚れようと――多少の時間も惜しい。構いませんわ。
杏、貴女は中央の階段で上がっても宜しくてよ。
此れは、私の為すべき事ですから。
[枚坂の言葉に深々と頷いて、其方へと歩いていく]
荼毘に付されましたら、叔父の霊も休まる事でしょう、きっと。
有難う御座います。
[さつきが階段に向かっていく。其の様子を、杏は心配げに、また逡巡する様子でじっと見つめていた。恐ろしいのであろう。
――と、唐突に杏が声を上げた]
「さつき様!
さつき様の――影、が!!」
[何事を云っているのか、という表情でさつきは振り返った]
どうしたの、杏。私の影が、何か――?
………そういう綺麗事で済めば、私も気が楽なのだがな。
[悲しげな瞳]
私には、詫びの機は与えられなかったのだ。
…私が水に流しても、死した彼がそうだとは。
―二階/書斎→三階/天賀谷自室
[少女が驚駭したのは、壁面の血文字のことであったか、と私はその様子に納得した。]
仁科さんが見つけた書付に色々なことが書かれていた。
よければ、君たちも集まった方がいいんじゃないかな。
[私はさつきと翠に、書付に書かれていたという力を持っているという者たちのことを説明しながら、彼女たちと共に階段を昇る。
私たちはそうして、再び天賀谷の自室へと入った。]
[夜桜の微笑に、かすかに眉を寄せるようにして。]
そうか……。
私、否外から来た者全員が信じられないと謂うのは仕方ないだろうが……。
―天賀谷私室前―
[遠巻きにこちらを見ているメイドに気づいて差し招く]
……花と、香を。あの人はたしか伽羅を好んでいた。
[香華を頼み、首を持って室内へ向かう]
―2F・コレクションルームを兼ねた書斎―
…屍鬼は胴から首が離れれば死ぬし、心臓を貫かれても同様。人間とそう変わらないってわけだ。
[...はそこに先刻まではあった人の気配、あるいは今も居るのかもしれぬ人の気配にも、今は気を配ることをしていなかった。
あたりをつけていた物――天賀谷のコレクションの一つであった、見事な装飾のナイフへとまっすぐ向かい、それを手に取る]
これがいい…刀など俺の手には余る。
これならば大き過ぎず、刃も長くはないが…
[覆いを取って刃に指を這わせれば、僅かな力で指に赤い線が滲む。
指を口に含む万次郎に表情はない]
…生き物の肌を裂くのに十分な鋭さだ。
心臓も貫けよう…それに、いつでも持ち歩ける。
身を守るのにはぴったりだろう。
[ズボンのポケットにナイフを滑り込ませると、お仕着せの上等な薄い生地に形が浮かび上がりそうになるのを、燕尾服のテールで隠した]
――二階/書斎――
[ふう、と困った顔でさつきは杏をじっと見た。苛立ちの色がほんな一瞬だけ浮かび、直ぐさま掻き消えた]
部屋の中だからでしょう、杏?
貴女の影だって、翠さんや枚坂先生の影だって、今はぼやけていることでしょうに。
大した差では有りません。其れは先程の浴室でも、見ていたでしょう?
[江原に背を向けつつも]
……天賀谷さんは死んでしまったが、江原さんはまだ生きている。
詫びたければ、今からだって詫びられるんじゃないだろうか。
[首を机に置いたのは、さつきにも見えるだろうか]
[さつきに頷き、後を追う。
途端叫び声が聞こえ]
杏さん!?
[足早に近づいた。
杏がさつきの足元を見て震えているようで]
『……影が。』
[無い。
翠は眉根を寄せた。
確かに、自分の影もぼやけているが、しかし。]
[江原を振り返る。]
…死ねば会えず。
其れが常で────だから、死が怖い。
[突然に足元に転がされた銃に驚く。
──…慌てて拾い上げた。]
屍鬼は、内でも外でも等しく在るやもしれません。
あたしは、雲井さまのことをよく存じませんけれど、外から来たというだけで信用しないということはありません。
―天賀谷寝室内―
[メイドが亡き主のために焚く香が、清い薫りを放つ。しかし、血に澱んだ空気が早々晴れるものではなかった]
……屍鬼を、斬る。
[静かにそう告げた相手は、もしかすると天賀谷だったのだろうか]
[夜桜の言葉に、苦笑を浮かべ。]
そうだな。
誰も信用しない、のが正しいのかも知れない。
君には、何故だか信用して欲しかったんだが……ね。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新