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『で、あればまだ広がりは抑えられている筈。
そうすると……書斎、でしょうね。
執事として管理なさってきた文書なり書面なりを保全するのは施波さんの御仕事ですもの。それに、お父様の手紙を開封する場に、立ち会って頂かなくては』
[其の最後の部分こそがさつきの心中の望みであったのだが、意識の表層だけを占めるという訳でも無い。兎も角、杏を半ば置きざる形にしてさつきは書斎の扉で歩みを止めた]
──黄泉平坂。
[雲井の言葉に、ぽつり]
雲井さま、それは主人の書付でしょうか。
影見、霊視、屍鬼に狂えるもの──使用人達の間でも、それらの言葉は浸透しておりました。
──文字が途切れているのですね。
[綴が切れてしまった1枚を拾い上げ、]
アァ、此処には──水鏡に映る屍鬼の姿は首が無い。何故なら、屍鬼の首は既にこの世には無いからだと……。
[望月の抱える十三の首をちらりと振り返り、凝視する。]
──…生首。
否、まだあれはこの世にある首だ。
[背後の枚坂達を振り返り。]
枚坂さん。ご覧になりますか?
やれやれ……。
真意は兎も角、天賀谷は、本気だったんだなあ……。
[ぽたり、ぽたりと髪から雫を滴らせ、
天へ向かって呟いた。
かつて、楽しそうに嬉しそうに
屍鬼の伝承を語っていた。
それに抗う者の事も。
其の中の。]
私が彼岸を覗く者である事を、
知っていたのですか――――
[櫻が揺れる。
翠はきゅっと唇を引き結ぶと、
刀を手に自室へと戻った。]
―庭→自室/着替えて屋敷内へ―
[そっと夜桜の手を放そうとしながら]
…出られなかった。
俺はあの森から外へは行けなかった。
動かぬ霧が視界を邪魔して、歩けど歩けど櫻は遠いまま。
夜桜さん。
あの名前の羅列の中に、貴女の名前はなかった。
そのことは、私も気になっていた。
あの名前の中で、女性の名と思しきは――神居零……
ひょっとしたら、それが貴女の名前だと思っていたんだが。
できれば貴女の話も聴かせてくれないか。
―三階、客間にて―
なんだ……アレは一体なんだというのか……!
在り得ぬ、こんな奇怪なことなど在り得ぬ!
あんな低俗雑誌の戯言のようなことなど、何故、何故、何故……
[嗚呼、一体あれから何度このような怨嗟を吐いただろう。
悪夢でも見ているのかと願っただろう。
しかし、眠りの中で見るはあのおぞましき腐臭の真紅。目覚めた窓から覗くは、禍々しき朱の空。]
―これより、客間にて回想す……―
[夜桜に問いかけた私の耳に、雲井の読み上げる書付の言葉が届く。]
そんな……っ
み、見せてくれ!
[私は、雲井の差し出す書付に慌てて目を通した。]
其の様な生首の話は初耳です。
[──…金目と黒目の両方で、十三の首を凝視する。
供養され、真実に…──あの世へ向かった事を願って。]
…夜桜さん。
水鏡を見る事が出来る者は此の中に、本当に居る…んだろうか。
―天賀谷自室(戸口)―
古来より、サムライは首には魂が宿ると考えてきた。
[煙のように、江原は戸口に現れた。]
丁重に。丁重に扱うのだ。
[悲しそうな目つきで、天賀谷の首を見つめる。]
―二階食堂→廊下―
[食堂で独り、悦に入りながら空虚な楽の音を奏でていた男も、
この屋敷の客人である以上は主の急変に無関心であるわけにいかず]
……まあ、顔くらいは出してこようか。
もしかしたら連中め、私の音楽に夢中で阿呆のように聴き入っていたりしてな!主のことなどお構い無しに!
くくっ、愉快愉快……おっと、流石に神妙な顔にせねばなるまいて。
[半ば火事場でも覗きに行くが如き足取りで、食堂の扉を開けるや否や、]
!?なんだ、これは……この臭いは?
[本能が不測の事態であることをフォルティッシモで警告する。
理性が認めるのを拒否したくなるほど噎せ返る、血の臭いが、そこに漂っていた。]
[枚坂が夜桜に問い、
また書付に夢中になったのを背後より見詰める。]
居ますでしょう。
仁科さん。
主人は気が触れていたかもしれませんが、偽りは申さないでしょう。この屋敷が異界の、彼岸との狭間に落ち込んでしまった今、その書付にある事は真実だと──。
――二階/書斎――
施波さん、いらっしゃるかしら――?
[扉を抜けた途端、室内の血腥い空気がさつきの嗅覚を襲う。う、となって鼻から口に掛けてを手で覆った。先ほどの湯浴みで身に得た石鹸の残り香が感じられ、朦朧としかけた意識に鮮明さを回復させていった]
『紅……赤……朱……。
いちめんの、あか。
此れが……全部、叔父様の身体から?
其れとも、まさか。他にもう、新たな犠牲が――』
ハハハハ!
ァハハハハハ!!!
[私は信じられないというように首を振る。]
仁科さん、貴女は何を云ってるんだ。
私が亡者が見えたり話ができると云うのなら、こんな苦労を――
いや――
[僅かに言いよどむ。]
あれほどまでに、さつき君の意志を問うたりする必要などなかったんじゃないかね?
天賀谷さんの処遇を巡って。
私が天賀谷さんから直接聞けばいい話だっただろうからね。
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