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『ファファラ……』
[別れ際のステラのことを思い出す。
彼女は一体どうしているだろうか。
きっぱりと差し伸べた手を拒絶された私だったが、ニーナを凶事が襲った今、彼女のことが気にかかっていた。]
――とにかく、話なら車の中でもできる。
できたら、一緒に来てくれないか?
[そう告げると、出かける準備を整え始めた。]
熱いのは…あなたがこんなことを…はぁっ…!
[蝋を避けるように、或いは痛みを紛らわすために身体を激しく振る。じっとする事もできない。]
ひっ…ああぁ…
[尻尾から、下腹部の淡い茂みまで丸出しにされる。
暴れようとすると首が絞まるようだ。じっとりとしみだす透明なしずくを見られ、屈辱で、顔が紅くなるのを止められない。]
5年前になくなって…生前は仲がよかった…
[暫し考え込む風だったが]
分かりました。お供します。
あ、先生ちゃんと俺のこと守って下さいよ?
俺まだ強くて可愛い彼女見つけてないんですから
[そのままガレージに降り、車に乗り込むだろう]
[現時点で自分はニーナを殺した上に喰ったことを忘れていた。
いや、恐らく今だけ「人狼に変化している」事実すら忘れかけているのかもしれない。
それはまるで大きな波に記憶が飲み込まれたような感覚。
あの時脳に走った大きな戸惑いはそれだけ大きなものだった。
─ギルバートを間近にした時、また蘇るのだろうが─]
[白いレースに包まれた女の手に導かれ、閨へと進んでいく。]
[牝鹿のような肢体が眼前で揺れる。
それに惹かれるのは情欲ではなかったが、根源で不可分に結び付いた欲望に隔たりを置くことは出来なかった。]
……………ん?
[ナサニエルは雌犬の顔の前にしゃがみ込む。]
自分が雌犬だって忘れてるよね?
犬って言葉喋ったっけ?
………喋らないよなァ?
[目を細め、分厚い唇を左右に広げ、ナサニエルは屈託の無い笑顔を見せる。]
……喋るの止められないンなら、喋るのやめさせないとな?
なァ、雌犬サン?
[片手で雌犬の顎を持ち上げ、もう片方の手でトランクの中を探る。目的のものを見つけると、ナサニエルはそれを雌犬の眼前にぶら下げた。]
何だか分かるよなァ?コレ……
[ナサニエルの手にあるのは――鉄製のボールギャグ。
ナサニエルは有無を言わせぬまま雌犬の身体の上に乗り、それを雌犬の口の中に嵌め込もうとする。]
――寝室――
で、此処であなたは何をしたかったのかしら?
[わたしはドアを静かに開けて招き入れた彼に尋ねた。
首を絞められた瞬間、わたしはすぐに彼の手で命を奪われるものだとばかり思っていたので、今こうしてこの部屋に立っていられるのだけでも不思議だった。]
[わたしは彼の返答が聞こえるまでの刹那、くるりと部屋中を改めて見渡す。
チェストにしまってある聖女と艶女を使分ける正反対の下着、クローゼットにはモノクロを基調とした服のほかに、華やかな色彩を纏った、光沢のある露出の激しい服もしまってある。
ここは私の人生そのものを現した部屋。誰にも見られたことの無かった…聖域。]
う…え…?
[犬、犬と言われながらも否定の色が濃くなると言葉を発していたネリー。目隠しは離れていないので確証はないが、笑っているのだろうと思う。]
あ…何…ンッ!! や…
[腕を巻き込むように馬乗りになられた。背中に何か細かいものがあたる。この部屋は掃除されていないのかもしれない。
鉄製の何かが口元にあてがわれた。何かをされると思い、首を1度2度横に振る。じゃら、と首輪の鎖が鳴った。
ネリーは口を真一文字に閉じる。]
─寝室─
……邪魔が入って欲しくなかっただけだ。
ここの方が下より落ち着いて愉しめる。
[ちらり、と周囲を見回す。持ち主がすぐに女性と分かる、如何にも女性的な雰囲気の部屋だ。
立ち並ぶ家具に収納されている衣類は彼の気を引かない。彼女の人生にもさして興味はなかった。]
そう。
[返ってきた答えに、わたしはそっけなく言葉を落とす。]
でも邪魔が入って欲しくないなら、別にわたしの寝室じゃ無くてもよかったんじゃないかしら…。
[男の視線が素っ気無く部屋中を見渡すのを確認して、ほっと息を吐く。
そう言えばこの男もこの町とは無縁の旅人だということを思い出す。]
[女の顔が苦痛に歪んだのを見、女の手を離す。
見下ろすその目は、ひたすらに女の反応を確認しているようで。]
[その指が、今度は腕を這い上がる。
その形、肉の弾力を確めるように肩に至り、両手が女の着ているブラウスの襟に掛かった。]
鋭意努力するよ。
なにしろ、そんな彼女ができるという万に一つの奇跡が起こり得ることを知ったなら、私も世の中捨てたものじゃないって思えるだろうからね。
それはぜひとも見届けなくてはならない。
[ニヤリと笑みを浮かべる。しかし、その表情は不意に真面目なものに。]
だが、何が起きるかわからない。
イザという時は、躊躇わず自分の身は自分で護るんだ。
[鞄から取り出したずしりと重い鉄の塊をハーヴェイの手に預けた。
それは、今日の日中ソフィーに託していたエリザの護身用に求めた拳銃、ベレッタだった]
おとなしくしてりゃいいのに………ったく。手間ァ掛けさせやがって。
ほら、四つん這いになれよ。
[椅子に座り、雌犬の身体を足先で弄っている。]
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