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[透明の橋は強化アクリル製で剛性に問題がないとはいえ、目が眩むような高さだ。へそがもちあがるようなゾワゾワとした感覚を感じながら、足早に橋を渡った。
このような場所に住むというのはどのような感覚がするものだろう、とこの場所を訪れるたびに感じる。家を買ったマーシュは別として、その家族はどう感じていただろうか。
マーシュの娘は――……。]
[雲の上の人物、という修辞的な表現は、ここでは字義通りの意味となるだろう。
マーシュのように上層住民の中でも更に上位に位置する人間は、電脳世界で他人と接触はしない。とりわけ注意深く、性的接触を避ける。
ヴァーチャル・リアリティが実現した時、最も初期に登場したサービスは性的娯楽だった。だが、それらの持つ危険性はすぐに多くの人にとって常識的なことと認知されるようになった。
旧世界のポルノサイトが大量のポップアップ広告、ブラウザクラッシャー、ウィルスの温床だった歴史を繰り返すように、電脳でのヴァーチャルセックスには常に危険が伴った。
暴力を弄ぶ遊技に対して数年前、“memento mori”という陥穽が用意されていたように。それと同種の罠は、対になる娯楽にも負の一面として存在する。]
[無料を謳ったセックスプログラムがウイルスまみれだったのは当然のこと。
有料のオンライン娼館には、ウイルスとは別種の危険が潜んでいた。顧客の性的嗜好、相手の肉体のどの部位にどの程度の頻度触れたか。性行為の持続力や頻度等々ありとあらゆる情報が消し去ることのできないデジタルデータとして記録された。
たった一度でも快楽を購った者は、統計的データによって好みを見透かしたように次の相手を紹介されることになる。
大企業傘下のサービスであれば、それらは、POSシステムを更に改良させた統合的な顧客管理システムを形成する情報として組み込まれた。情報管理の行き届かない小規模の会社の運営によるものであればさらに悪く、そうした情報が転売されることや、時に非合法組織の恐喝の手段として用いられることさえ覚悟しなければならなかった。]
[それ故にこそ、金銭的に余裕があり、かつ社会的地位の保全を重視する富裕層向けの安全な性的サービスの需要は脹らんでいった。ヒューマノイド(売買されるのは男女を問わない)の売買はその最も有力な解決方法であり、今や大きな産業へと成長しつつある。
現代に甦った奴隷制度と言う者もいる。
単価が高く収益性に優れたビジネスでありながら、社会的な風当たりもまた強かった。
宗教法人に人権組織。フェミニスト団体。保守的な右翼にマフィア。圧力団体の働きかけは新たな法案の成立や不買運動やテロまがいの示威行動などさまざまなかたちで現れた。
義体メーカー各社は、そうした圧力と新たな法規制に対して一定の自制を必要とするようになった。その過渡期において、様々な模索がはかられているのが現状だった――。]
― 現実世界<Mundane>/西部区域:マーシュ邸 ―
[Kosha Cybernetics 本社に押しかけてきて、要望書を受諾しない限り帰らないと言ったあの女はなんという名前だったか……。
苦い思い出がよみがえる。]
さて……
どうしたものかねェ。
[俺は、屋敷の呼び鈴を鳴らした。個人認証キーを送ればマーシュの応答があり、ロックが解除される。
慎重に周囲を見渡しながら、屋内へと足を踏み入れた。あってはならない物をどう扱うべきか思案しながら**。]
――南部境・カフェ――
[トビーに聞かれると一瞬迷い]
あたしは下で色々情報を集めて、それを売ったりして生計たててるんだけどさ。
Utopiaにおける知的好奇心を刺激されたような内容かかかれてたの。
詳しくは言えないけど。
その情報を仕入れて、実際に財産に出来るかどうかわからないし、するつもりもあんまりないんだけどね。
あたしについてくるのはいいけど、情報を得るあてがある訳じゃないよ。こっちに知り合いなんて皆無だしね。
Utopiaでなら、あたしの名前を知ってる人がいるかもしれないけど。
いたとしてもこの状況じゃね。
とりあえずは、ここが今どんな状況に陥ってるのか、他の地区を見に行くのもいいかなって。
まだ動いてるけど会ってない人もいるみたいだし。
[立ち上がって、フィルムをゴーグルへと貼り付ける]
とりあえずは、中央部分は行っちゃったし、西、かな。
[カフェから通りへと降りると、*西の方を眺めた*]
── 現世<Mundane> / 西南部・フェミニスト団体事務所 ──
[ガーゴイルの牙は、セシリアの喉元数センチの所で停止した。
理に該当するかの判断の為の静止──通常の人間であれば、背筋に冷たい物が走るシーンだろう。
時間稼ぎの質問は効果があったようだ。わずかの空白。
その貴重な数秒間で、セシリアは傍にあったコートハンガーを掴み、窓を叩き割った。キュィイイインッ と、特殊ガラスは割れる時に奇妙な音を立てて割れる。]
「オ前ハ、持ッテイナイノカ?」
──…持って?
生存者探査用のセンサーを?
【それはどういう──】
[セシリアは、AIであるはずの自分や目の前のドリスが動いている事に改めて、激しい違和感と疑問を感じた。
が、停止する事無く、魔獣が飛びかかってくるであろう軌道を予測して、足止めのPGMの効果を付与した針を投げる。片手のみなので、きっかり5本。洗脳にも用いられるその透明の針は、当たればボディにめり込み──魔獣の動きをしばらくの間、制限する効果があるだろう。]
―― 現実<Mundane>/西南部・フェミニスト団体事務所 ――
[少女の喉元で止まる牙]
[微塵もぶれる事なくガーゴイルは動きを止める/ロスタイム]
[奇妙な音を立てて窓ガラスが砕け散る]
問イニ問イ返ス。
ソレガ、オ前ノ答エカ。
[眠りの地で動く者が必ず持っていた手紙/地図]
[それを知らぬ様子で問い返す少女に、持っていないのだと判断]
[一時停止していたガーゴイルが再生された動きをトレース]
[少女の喉があるべき場所を牙が襲う]
[風で弾くには距離が近すぎる/演算は一瞬]
守レ!
[ガーゴイルが反応し、皮膜を模した金属が大きく身を包む]
[背後にいる黒を庇い盾となるように]
[代わりに視覚(センサー)は塞がれ、逃げる姿を見失う]
[ギギィ]
[翼に刺さった針を羽ばたきで振り落とした向こう、少女はいない]
追エ―――イヤ、待テ。
[黒目が見つめる先、水晶の中を急ぎ移動する光点一つ]
[地図に映るなら追跡は無用/追撃には準備が必要]
[透明な針は七色の光を受け、妖しげにきらめく]
[側に膝をつき、チョコレートブラウンの指が針に/触れない]
[3Dホログラムは指先の重なる位置にある針を突き抜ける]
[掬い上げた指先には針に付与されたPGMの残滓]
要注意人物ダ。
記録(覚エ)テオケ。
[ギギィ][ガシャン]
[ガーゴイルの鳴らす音を背に指先を口元へ運ぶ]
[漆赤の裂け目から舌が伸び、残滓を絡め取る/奥で弾ける煌き]
―――フゥン、足止メ用PGMカ。
[瞳孔がキュルリ絞られ、割られた窓に黒目を向ける]
[漆赤の裂け目はまるで笑みを象るかのように*薄く開いたまま*]
―現世/南部近辺・カフェ―
いってらっしゃいませ。
[カフェから去る人たちに、レベッカは告げた。]
[出した食器を片付ける。]
[空になった器/まったく減っていない器。]
―― …… La
[歌ではなく、音。]
[輪のように回る思考/演算の負荷を軽くするために、440Hzの基準音が、かすかに(だが長く)*響いた。*]
―― 現実<Mundane>/西南部 ――
[ガーゴイルの動きが元に戻るのを待ち、乱雑な場を後にする]
[外に出るとレインボーライトが割れた窓から漏れ光っていた]
[黒目を興味なく逸らし、髑髏へ向ける]
[集まっていた点は解散していた]
動イタナ。
ソウデナイ者モ、イルガ。
[ガシャリ]
[魔獣(ロボット)を連れ、大通りへと出る]
[髑髏の中、赤い点の動きはバラバラだ]
[移動点に遭遇する確率を計測/固定点を目指しルートを選出]
地上ルート、南ノ固定点ヲ目指ス。
[集まっていた場所の確認も兼ねて南へのルートを選択]
[場合によっては東への移動も計算しつつ、魔獣に合わせ*進む*]
――南部・繁華街――
[臥した人の数は多く、ぶつかるとまずいか、とつまらなさそうにローラーを内側へと収納して、辺りを見回しながら歩く]
ほーんと、みんな倒れてるし。
状況を見る限りではやっぱりウイルスとか、それともPGMか。
じゃあどうして無事な人もいるのか疑問なんだよねー。
この地図を見ると、西の方に二つ点があったんだけど。あ、いつの間にか見失ってる。動いてたからなぁ。
さっき地図見てた限りだと、おじさんも西に向かったっぽいのよね。最後までは見てないけど。
[ゴーグルに貼り付けたフィルムを見ながら、ついて来ているトビーに話しかける。返事がなくても気にせずに、自身の確認も含めて口にしているようだった]
―― 中央⇔南部境・オープンカフェ→??? ――
[結局ミネラルウォーターを飲まずに行動を開始する]
Utopiaにおける知的好奇心……?
ここ数年の話でさえ数え切れないぐらいなのに。…とはいえ有名どころで言えば、
――DE_Quasar_System.
――Unam sanctam.β
――memento mori.
――…それとも、死と生の狭間にたゆたう普遍的存在の実存証明。
そのいずれかの情報が手に入っても、懐は潤うだろうに。下層…そして”上層”問わず、どんな汚い手と代償を払っても手に入れようとするものだって…――ああ、商売柄色々裏の話は耳に入ってくるんだ。
[メイの後ろで呟くように、]
…それとも……不変的価値になりすぎて、手を出そうなんて思いも拠らない_不可侵領域について……なんて事はないだろうなあ。
[軽く、銀色のタクトを振り、88の鍵盤を現し、何らかの演算・解析処理を行いながら並行して音楽をかける。]
――PROMISE to ...
留めても零れ落ちる愛の歌を透明感溢れる曲として仕上げた、5:42。周辺に音楽を広げているから、メイにも聞こえるよ。何なら、コミック的楽曲を流そうか?
―― →南部・繁華街 ――
[流れてくる音楽に、鼻歌をのせながら]
……良く、そうも堂々と踏んでけるものね。
踏んだっていいけど、後で請求とか来たらやだもの。
これって倒れてるけど、倒れてる間に起こったこととか、記憶されたりしてないでしょーね。
[倒れてる人をそろりと覗き込み、眉を寄せてまた顔を上げる]
―― 現実世界/南部・繁華街 ――
[ホログラムが日々変換される事で、日替わりのように建物の外装は代わり、古代ローマでも、21世紀初頭の光景でも、火星・月の光景を模したものでも好きなような街並を演出する事が、現在の技術では可能だ。
勿論、可動式で外装を変換している建物もあるだろうが。]
現在無事なものは、人だけに限らずAIもいた。
共通する事は手紙を持っていた事だけ。
ご丁寧に、地図には生存者/或いは手紙保有者の表示――犯人は、この中に居るのかな。
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