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[心の奥底まで見通しそうな夜桜の目から、視線をそらせた。
天賀谷の、藤峰青年の、由良の、コルネールの、そして碧子の――
その無惨な破壊を思い浮かべる。
人は、あのように損なわれてはいけない。]
……。
先程、枚坂さまはあたしに問いました。
「残りの屍鬼は――誰だい。」と──。
喩え知っていたとしたって。
あなたさまには教えられない。
けれど、これだけは。
大河原さまとご親密であらせられた雲井さまは違います──。
[信じる信じないは、あなたさまの勝手ですが]
[そう付け加えて]
西堂芳人という方は、探し人です──。
[衿元を寄せるように、手を胸元へ置く]
[決然とした態度だった]
教えられない――
[その言葉に、眉をしかめた。]
酷いな、夜桜さん。
私がこれほど頼んでいるのに。
一体、なぜだい。
[夜桜ににじりよる。]
協力しあった方が佳いに決まっているじゃないか。
あなたさまは、理を違えております。
[す、と一歩足を後ろに引き、身構えるような格好をとった]
屍鬼に、あなたさまは
本当は魅せられているだけなのではないですか?
そして、不死性の秘密なンて。
[凝っと見詰めたままだ]
魅入られている!?
私が――
[夜桜の言葉を打ち消すだけの力はなかった。絶句したまま、息を呑む。
――鴉の濡れ羽
絶望の果て。
その瞳に嗚呼、私は確かに*魅入られていたのだ*。]
―回想・食堂―
[翠が作ってくれた和食は、どこか上品な味で……彼女らしいと思った]
美味いな。
その、一緒に食べないか?
[……死に直面していても、人を殺しても、自分は腹を減らすのか]
ちょっと多いみたいだし、翠さんも何か食べたほうがいい。
[こんなふうに笑って見せることさえ]
[心の奥で誰かが嘲笑う]
『人殺しの羅刹のくせに――!』
[箸をおいて手を合わせた]
ごちそうさま。――ふう、食った食った。
本当に美味かったよ。ありがとう。
[席を立ちながら]
翠さん。何かあったら俺を呼ぶんだ。
どこからでも、ゆくから。
あなたさまが魅入られ、戻る術がないようなら……あたしもまた、あなたさまへ覚悟を決めなきゃァなりません。ですけど、
[夜桜は枚坂に頭を振ると、絶句したままの枚坂を後に残してホールを出た。ピアノの上に散乱した写真類が残っていた……。]
──二階/廊下──
[枚坂なら、娼館の場ではなく──其の頃、上海で猟奇的な話として片付けられた話を知っているやもしれない。人知れず、首を狩られたもの達の話──。あのような場では、そんな事があっても……何処まで、屍鬼と関連付けたであろうか。むしろ、「敵」と結び付けられたであろう。]
―食堂―
[翠の笑顔をしばらく見ている。
――焼きつけるかのように]
ちょっと、部屋に戻るが……よかったら、あとであの桜を見に行かないか?
[窓の外、遠く見える桜を指し示す]
一緒に。
[わずかな時間の後には儚くなっているかもしれない。
もし諾われたとしても、かなわぬかも知れぬ誘いだった]
―江原自室―
[泣きはらした目は赤い。しかし、それ以上に
彼の覚悟は、その目に紅い輝きとして。]
………。
[後悔がないと言えば嘘になる。]
私も、人間だった……ということか。
[人間性と呼ばれるものは、すべてオキナワに置いてきた。
長らくそう思っていた。あの島での体験は、
江原健という人間を怪物に変えてしまった。]
―二階廊下―
[廊下の奥、暗がりに幻のように白い影が揺らめくを見る]
『……幽霊……?』
『否。皆、送った。俺が往生を願って送った』
『碧子さんは、雲井さんが送った』
[ややあって、それが夜桜の影と気づく]
[ぞくり、と肌が粟立つ]
『影見だという彼女。
彼女は何故あれほど濃く死の匂いをまとうのか』
[行く先は書斎か。その背中を追いかける]
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